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緊張している子供にかけてあげたい言葉
試合の前、記録会の前、競争の前、発表会の前、いろんな場面で緊張している子を目の前にするとなんて言葉をかけてあげればいいかわからなくなります。
緊張して練習の成果を出せないというのは悔いが残ります。
大人になってからもそうです。面接や人前で何か発表する時、あらゆる場面で緊張というものが自分のパフォーマンスの邪魔をします。
話は若干それますが、昨今のネット上での誹謗中傷。それで心が病んでしまったり、最悪自死に追いやられるケースもあるくらい、言葉の持っている力は大きいとひしひしと感じています。
こんな時期なので、その人のプラスになる様な言葉、元気が出る様な言葉、緊張が解ける様な言葉をかけてあげられる人が増えたらいいなと思います。
こんにちはDr.Tです。
スポーツをする子供を持つ保護者の方や指導者の方に今までスポーツのコーチングに携わって得た知識や経験を基とした考察などを知って頂きたくnoteを始めました。どうぞよろしくお願いします。
今回のnoteは個人的な考察が多くなると思いますがよろしければ最後までお付き合いください。よろしくお願いします。
1.そもそも緊張とは?
緊張とは何かとちゃんと説明しろと言われるとなんでしょうね…
ちゃんと説明するのって難しくないですか?
ちなみにWikipediaから引用すると
緊張(きんちょう)とは、体や心が張り詰めた状態にあること。
心理学では、これから物事が起きることに対して待ち受けている心の状態のことを指す(行動理論)。
生理学においては、筋肉の収縮運動のことを指す。
となっております。
簡単に言うと心臓がバクバクして、不安になって、体が上手く動かないし何したらいいか分からなくなる!
そんな感覚だと思います。
2.緊張の正体、緊張するのは当たり前
戦う前に私たちは闘争するか、逃走するかを選択できます。これを闘争逃走反応とも言いますが、この時に体内ではアドレナリンというホルモンが分泌されて脳や筋肉を動かすための血液が必要なので心拍数が上がります。
クマを目の前にしたら心拍数が上がるのと一緒です。(実際にクマを目の前にしたことはありませんが…)
戦うにせよ、逃げるにせよ、そんな有事の時に筋肉がゆるゆるのリラックス状態では困るので、筋肉も張ります。
脳でいろんなことを迅速に判断しなければいけないので脳も血液が必要です。
そうなんです。試合等の前に心臓がバクバクしたり、体が若干硬直するのは当たり前なんです。もはや生理現象レベルです。
ならない場合は精神的に特異といってもいいレベルではないでしょうか。
それかこれらの現象を「緊張」と認知していないかのどちらかではないかと考察します。
3.緊張が緊張を呼び過緊張になる負のスパイラル
緊張がパフォーマンスの低下を起こす場合というのは過度な緊張を強いられることによって自律神経が乱れ、体の状態にも支障をきたす状態です。
過緊張とも言われております。
「明日テストだから寝なきゃ」
と思うほど寝れなくなってしまう状態と似てます。
試合前に緊張して心臓がバクバクして
「落ち着かなきゃ」
そう思うほど不安になり緊張してパフォーマンスを落とす過緊張状態になってしまうのです。
そして無知な指導者はこういうのです。
「落ち着け!」
「いつも通り行こう!」
えっ?
場合によっては知らないフィールド。そして知らない相手プレイヤー。知らない観客。
落ちついていられます?って話ですよね。
何から何までいつも通りじゃないのにいつも通りと言われても…って僕ならなります。
本番に強い、適度な緊張感で本番に臨める選手やチームは日々の練習を非常に高いイメージで高い強度で取り組んでいるのだと思います。
OBOGが気軽に来て練習相手となって強度の高い練習ができるチームであったり、個々、チームの意識が高くいつも本番と同等のイメージで練習を取り組んでいるチームであったり。
でもなかなか難しいです。小中学生くらいだとなおさらです。
本番に過緊張になってしまうのもなかなか避けられません。
ですが冒頭でもお伝えしましたが言葉の力は絶大です。
あなたの一言でパフォーマンスを落とす過緊張がパフォーマンスを上げる適度な緊張になりうるかもしれません。当然ですが逆も然りです。
4.こんな言葉をかけてあげたい
ここまで読んでいただいたのにごめんなさい…
私にはその子に最適な言葉は何かというのは正直分かりません。
年代もあります。その子のスキルのレベル、意識のレベルもあります。その子との関係性もあります。取り組んで来た過程もあります。
ただ自分は試合の前に緊張してそうな子を見ると駆け寄ってこう言ったりします。
「やばいわ。コーチ緊張しちゃって口からなんか出て来そうだわ。」
ちょっと汚いですね。しかしユーモアも大事です。
こう言うと
「なんでコーチが緊張すんだよ!やるの俺らなのに!」
と言われます。
「教えてきたの自分だし、指示や采配間違えたらどうしようっていつも不安で緊張するよ(笑)」
と言ったりすると目を丸くして「大人でも緊張すんだ。」と言うような目で見られてなんだか緊張が和らいだような顔をしてくれたりします。実際心拍数などを図っている訳ではありませんのでわかりませんが…
後は前日の練習なんかで予備知識として緊張するのが当たり前なんだよと言うことを吹き込んでおいたりします。
なんにせよ緊張してて良いんだと認知できるような声かけが大事かと思います。
自分はバスケットボールのレフェリーもやっているのですが正直緊張します。引退試合なんかだったりすると尚更です。
心拍数が上がってくると「よしよしいつものきたぞ!」と思うようにしています。
そう思うようになってから良い緊張状態でレフェリング出来ているような気がします。
5.緊張緩和テクニック
とはいえ言葉や自分の意識だけではななか過緊張状態の負のスパイラルの中から抜け出せないことが多いです。
最後に過緊張から抜け出すのに有効とされている方法をあげていきたいと思います。
まずルーティンを作ること。
イチロー選手のバッターボックスでのルーティンは有名です。
プレイ中のそう言ったルーティンも大事だと思いますが、前日の晩御飯はこれ!とか試合の時は絶対このソックス!とか試合の前にチームメイトと絶対これをする!などのルーティン、『いつも通りの動作、作業』を作っていればあまり過緊張状態になりにくいかと思われます。
他には、一定のリズムを刻むなどもあります。
例えば貧乏ゆすりなんかが良い例です。
試合前に太ももをパンパンと何回か叩いて見たり、小さなジャンプを数回繰り返したり、やり方は様々で良いと思います。脳科学的に有効言われています。
後、これは整骨院の先生に教えてもらったやり方ですが、過緊張状態の心拍数まで運動で上げる。
簡単に言うと試合前に全力で走れと言う話です(笑)
理にかなっていると思います。
私もレフェリーをする前にはコートサイドを全力疾走してます。ちょっと恥ずかしいですが。
6.最後に
緊張することは悪いことじゃないんだと認知することが大事という回でした。
ちょっと長くなってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
まだまだコロナウィルスの影響でスポーツ活動や何かを発表する場などはなかなかないかもしれませんが、こんな時だから知識をインプットしておきたいですね。
自分で書いていてちょっと長い割に内容薄いかなと思ったりしているのですが、参考になったなと思ったらハートボタン、フォローもよろしくお願いいたします。
それではまた来週。
Dr.T