【答えはすべてその人の中にある】半分正解で、半分不正解なわけ
よくコーチングでも言われる。
【答えはすべてその人の中にある】
これ、半分正解で、半分は不正解だと思うんですよね。視覚には、「錯視」という状態が結構起こっています。いわゆる錯覚といわれる状態も、錯視のひとつです。
この絵は「錯視」の有名な絵図ですが、AとBの場所のグレーは同じ色なんです。私たちは体験や自分の知っていることから、物事を見ていることが多い。
緑色の円柱の影がかかっているので、AとBの色が違うと錯覚しています。人は
●人は意識しているように、物事を見る(捉える)
●人は経験から、物事を見る
●人は意識しない、経験しないものは見えない
ということが多いのです。
だから、経験していること、意識していることは、とてもよく目に入るし、情報としてもキャッチできます。けれど、意識していない、経験していないことは、情報としてあなたの元に届かないのです。
答えはすべてあなたの中にあるは、半分正解
そうなんです。コーチングで問いかけた時、あなたの脳内にインプットされている情報から答えを導き出すという点で、「あなたの中に答えはある」んです。
知っていること、経験していることが少ないとどうなる?
知っていること、経験していること、意識していることが少ないと、それだけ自分に必要な情報は入ってこないということでもあります。
脳には、RASという神経系の機能があって、「意識している」ことで、あなたに必要な情報を集めてくれる働きをしてくれます。
さらには、曖昧に知っている、意識しているよりも、鮮明に思い描くことの方が、より自分にとって必要不可欠な情報が入って来やすくなるのです。
知っていることを増やすことで、キャパが広がる。
知っていることしか知らないから、知識量(具体的情報)を増やすことで、これまでの経験、応用力の活かせる範囲がグンと広がります。
キャパシティは、広げないと広がりません。
個別相談にいらっしゃる方の大半は、相談内容を話す前に
「サッカーしかやってこなかったから」とおっしゃいます。大丈夫です。それは今日までのあなたです。
相談内容によって、必要な知識量をどうやって増やしたらいいのかもアドバイスしています。知識量が変わると、意識量も変わります。すると、自分に届く情報の質が変わります。
たとえば、今、ケガをしてしまっているとします
もし、今、あなたがケガをしてしまっているとしたら、どう思いますか?
●早く治したい
●1日も早く復帰したい
●しっかり治して、またピッチに立ちたい
●復帰して活躍したい
●復帰できたら、レギュラーを取りに行きたい
と、いろいろなことを思い浮かべるはずです。
たとえば、「早く治したい」とすると、「ケガが早く治る」ことについての情報が入りやすくなって来ます。自分で意識的に知識量を増やすことも、してみてください。
私は、ドクターストップで引退を余儀なくされたので、スポーツ選手には、できる限り「ケガなく、ケガをしても、きちんと早く治して、復帰してもらいたい」という想いを持っています。
だから、海外にも目を向けて、「きちんと、早く治る」情報を集めました。
クリスティアーノ・ロナウド選手やメッシ選手、ベッカム選手などが活用する対処法で、日本のスポーツ界ではあまり取り入れられていない手法についての情報が入りました。
メッシ選手が原因不明の嘔吐に悩まされていたことをご存知ですか?
病院で精密検査をしても、原因はわからなかったそうです。ところが、この対処法に取り組むと、嘔吐は改善され、今のような活躍に繋がっています。
ベッカム選手が日韓W杯の直前、左足甲を骨折して、出場が危ぶまれましたが、間に合ったことを覚えていますか?
あれは、酸素カプセルがよかったという報道が多くありましたが、酸素カプセルで、ある対処法を補完したからよかったのです。
その対処法があったから、早く治る足がかりとなりました。余談ですが、陸上のウサイン・ボルト選手も、リオ・オリンピックの1ヶ月くらい前に、左太ももの肉離れを起こし、オリンピック出場が危ぶまれました。2週間で復帰し、金メダルを取りました。
実は、これも同じ対処法なのです。
これは、私が選手の時には知らなかった情報ですし、今のサッカー界でも日本人の方はあまり知らないと思います。
知っていることを増やすことで、
自分の中の答えの選択肢が変わる
あなたがこれからも、キャリアの質を求めていく思いがあるのでしたら、知識量を増やしながら、ぜひ、脳のRAS機能も活かして、質の高い答えと自ら主体的に選択できる答えの奥行きを広げてください