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宅録における防音についての一考察

ご覧いただきありがとうございます。
今回のテーマは、私自身が宅録をする上で長年悩んでいた
「宅録における防音」についてをお届けします。

現在、私は軽量鉄骨2階建て集合住宅の1階角部屋に住んでいます。
これまでも賃貸マンション等の集合住宅に住んでいました。
現住居で録音する際に、お隣と上階の部屋に住んでいる方に菓子折り持参で
『趣味で音楽制作をしており、大きな音が出る場合があるかもしれませんがご容赦願います。』と挨拶に行く等、近隣の方の了承を得てレコーディングに臨んでいました。しかし、挨拶に行ったものの「音が大き過ぎないか?」「挨拶に行った方以外に迷惑が掛かっていないか?」等が気になり集中できない事が度々ありました。そこで、何か良い方法がないか?と思い見つけたプラグインがWaves Abbey Road Studio 3でした。

【ヘッドフォンの中に世界最高のコントロールルームを再現】という
キャッチコピーに惹かれて購入し、より良い結果を求めてリファレンス
ヘッドフォンである【SENNHEISER HD280 PRO MK2】も購入しました。
しかし、試しに使ってみた結果、思うような結果を得ることができませんでした。このプラグインエフェクトは、マスターにインサートしてヘッドフォンでミックスし、2ミックスに書き出す際にエフェクターをインサートから外すという使い方が基本だと解釈して曲を完成させたところ、ミックスの過程でヘッドフォンを通して聴いていた音とスピーカーで聴いた音が乖離していると感じた為、使用を断念しました。
※この感想はあくまでも私の主観で、使用方法が間違っているかもしれません。

次の手段として、居住地の自治体が運営している公共施設の練習スタジオに機材を持ち込んでレコーディングとミックスを行いました。
そのスタジオでは、スピーカーを使用して大音量でミックスを行う事ができた為、完成した曲の仕上がりは満足のできるものでした。
また、自治体の公共施設という事もあり、利用料金も9時-22時(終日)まで借りて1,700円と破格の値段でした。
しかし、自宅からスタジオまでPCの他、モニターやオーディオモニター等の多くの機材を持ち込む手間と労力や、天候によっては機材の持ち込みができないということを踏まえ、再度自宅で録音を完結させる方法(主に防音対策)を考える事にしました。

もちろん、一般の賃貸住宅で選択できる防音方法は限られており相応のコストも掛かります。
私のレコーディングルームは6畳ですが、組み立て式の防音室は価格が高く防音室内部が狭い・空調が難しい等の理由により候補から外しました。
そうして防音方法について色々試行錯誤している際に見つけた物が現在使用している【ISOVOX2】と【NEUMANN NDH30】の組み合わせです。

【ISOVOX2】についてはボックスタイプではない為、音漏れが気になりましたが【TRANQORD吸音パーテーション】と組み合わせて検証したところ、
私の住環境においても問題が無いレベルである事を確認しました。
更に、エアコンの動作音等の不要なノイズを拾わず録音できた事、何よりも6畳の部屋に設置しても圧迫感を感じない事が特に良かったと感じました。
参考までに【ISOVOX2】はメルカリで良好な状態の中古品を95,000円で
購入しました。

NEUMANN NDH30

最後にヘッドフォンについても再考した結果【NEUMANN NDH30】という商品に出会いました。
本商品は、ヘッドフォンとしてはとても高額であると感じましたが、商品説明に【スタジオの定番となりつつあるKHモニタースピーカーをヘッドホンで再現することをコンセプトに開発されました】という記載があり、思い切って購入しました。
【NEUMANN NDH30】を使用して完成した2ミックスをスピーカーで聴いたところ違和感が無く、長時間使用してもあまり疲れることがありませんでしたので、思い切って購入して良かったと思っています。
【NEUMANN NDH30】を使用して完成した2ミックスを通勤時の車内で大きめの音量で再生し、気になったところを帰宅後に修正するという手法が私のスタンダードになりました。

☆次回は【じゃがいもポテト】という曲についての制作ドキュメントをお伝えする予定です。