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橈骨遠位端骨折による断裂に伴う長趾伸筋および腱の炎症性・変性性変化

Inflammatory and degenerative changes in the extensor pollicis longus muscle and tendon following ruptures caused by distal radius fractures

Christos Ni Sarigiannis 1 2, Michael Ullman 3 4, Ingrid Andreasson 3 5, Anders Oldfors # 6 7, Anders Björkman # 8 3

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内容要約

橈骨遠位端骨折は、手首の骨折で最も一般的な骨折です。この骨折の合併症として長母指伸筋腱断裂が起こることがあります。これは、橈骨遠位端骨折の後に親指を伸ばす腱が切れてしまうことです。

この論文では、橈骨遠位端骨折後に長母指伸筋腱断裂を起こした患者さんの長母指伸筋と腱を手術中に採取し、顕微鏡で観察しました。その結果、長母指伸筋と腱の両方で炎症と変性が起こっていることが分かりました。

この研究は、橈骨遠位端骨折後の長母指伸筋腱断裂では、腱の変性と筋肉の炎症が同時に起こることを示しています。これは、腱断裂後に筋肉がどのように変化するかについての理解を深めるのに役立つ重要な発見です。

この研究は、橈骨遠位端骨折後の長母指伸筋腱断裂の治療法を改善するために、さらなる研究が必要であることを示唆しています。

PICOを使用しての整理

P (患者)

橈骨遠位端骨折後に長母指伸筋腱断裂を起こした患者13名 (女性12名、男性1名、年齢の中央値61歳、範囲18~72歳)

I (介入)

長母指伸筋腱断裂に対する手術 (EIP-EPL腱移行術)

C (比較)

なし

O (アウトカム)

  • 長母指伸筋の組織学的変化:広範な炎症、筋線維壊死と再生、筋線維の構造変化、軽度の間質性線維症

  • 長母指伸筋腱の組織学的変化:腱の中央部における変性変化、腱の周辺部における再生変化

この論文では、橈骨遠位端骨折後に長母指伸筋腱断裂を起こした患者さんの長母指伸筋と腱を手術中に採取し、顕微鏡で観察しました。その結果、長母指伸筋と腱の両方で炎症と変性が起こっていることが分かりました。


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