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応援したいと思わせるコミュニティ・ブランド作り【実践!スポーツビジネス道場#15】

←第14話

ポッドキャスト番組「実践!スポーツビジネス道場」の文字起こし記事です。
「実践!スポーツビジネス道場」は一般社団法人スポーツビジネスアカデミ(SBA)の公式オンラインサロン「THE BASE」が毎週木曜日に配信しているポッドキャスト番組です。
スポーツビジネス界で奮闘する若手ビジネスパーソン、酒井翼さん(東京都社会人リーグ2部所属のサッカークラブ「TOKYO.CITY.FC」でスポンサー営業を担当)が日ごろの業務での葛藤や悩み、アイディアをスポーツビジネス界の第一線で活躍し、SBA代表理事を務める荒木重雄さんに壁打ちし、成長していく様子をお届けしています。


酒井)「将来的にどのくらいの規模のクラブにしたいか」みたいなのを創業メンバーで話したりするんですけど、やっぱ僕らが今の段階で言っても生意気なこと言ってんじゃねえってなると思うんですけど、売り上げ規模はビッグクラブと同じ規模感にしたいとみんな思っています。100億クラブとかになってくるとどちらかというと先ほどお話いただいたようにマスマーケットを対象としたクラブ作りになってくると思うんですが、一方で僕らの今のフェーズから考えると戦略が異なるというところに行きつくのかなって思っていて。例えば将来的にはもちろんそういうソーシャルインパクトを渋谷から発信していくところをもちろん見せつつ、それが10年20年計画というところで見せつつ、5年10年間はコミュニティをとにかく、コミュニティの中でTOKYO.CITY.FCという存在をなくてはならない物にしていくという時間軸を分けてロードマップ引いて…っていうのがいいですかね?

荒木)ストレートに言っちゃうと今のレベルでソーシャルインパクトって言ってもなびかないと思うのよ。いや、想いは大事だけどぶっちゃけ今の段階でソーシャルインパクトとかいう言葉を気にするのではなくて、とにかくコミュニティを作ってコミュニティが社会に溶け込んで、社会にいい影響を出して「なんだ?この団体は?!」ってなったときにこれってTOKYO.CITY.FCのコミュニティらしいよっていう後からついてくるイメージでも全然いいんじゃないかなと思うよ。
むしろそっちの方がPRとパブリシティの違いじゃないけど、実はTOKYO.CITY.FCがやっていたっていう話の方がよっぽどインパクトがあるし、自分たちはこんだけの活動やってますってPRで刺さらないし。それってすごくいいアクションが起きて外から認められた時に初めて誰がやったっていう方が多分社会的な信用も高まると思う。それが中長期的に今年で終わりという話じゃないからそんなに焦らず自分たちのブランドを高めて、自分たちのソーシャルインパクトの定義はこうですと言っても、まだ正直現実問題はそんなにインパクトを与えられる規模じゃないので、やっぱりカタチがわかりやすいと思う。なにかアクションを起こすという事は誰がやったとか関係なくカタチとして絶対に残る事なので。評価に値する物であれば評価をしてくれるわけだし、高邁な思想を持ってうちらの定義はこうでソーシャルインパクトを目指してやってますって声明を出しても、声明を出したエンティティ自体が外から認められていなければ何のインパクトはないわけで。それは100年構想を出しているサッカー協会だからできることで、それを1クラブが真似して言ったところで同じようなことをするのはなかなか難しい。
だからダメという事ではなくて、むしろそのクラブのレイヤーでできることはあるじゃんっていう。アクションはアクティビティは必ず結果が残るので、結果を残す方がよっぽど大事で、そこからブランディングができてくるんじゃないかと思うよね。

酒井)そこは僕らも目指す方向性は大きくはズレていないというところはありつつ、思い先行ってところがあってそもそも現状は8部で。もちろんそういう思いを持って行くのは大事だと思うんですが…。

荒木)もちろん大事よ!

酒井)目の前のところで実績を作って、ただ単に僕らがこういうのをやりました、どうでしたか?っていうより結果的に第三者たちがこういう風に活動しているから応援したいよね、スポンサーしたいよねって思えるコミュニティだったりブランドを作っていきたいし、意識してやっていきたいなと思います。

荒木)ヒントにしてください、是非。

酒井)ありがとうございます!

荒木)ビッグクラブを目指すのであれば具体的な5年計画だっけ?具体的な計画があるのだとしたら本来はそろそろちゃんとしっかりしたパートナーを巻き込んでお金の注入をしてアクションを起こす体制を5年計画をやり切るっていう行動をやっていくのが必要かな。
もしかしたらアメリカでいうところのスタジアムファイナンスのスキームなんかを勉強するとヒントになると思っていて、クラブが今球場やスタジアムを保有してるけど当然クラブが全部お金を出しているわけじゃないんだよね。通常のやり方でいうとSBCって言うスタジアムを作るためだけのスペシャルバーパスの企業を作って、そこに事業パートナーが入ってきて、行政もクラブも地元の銀行も巻き込んで、お金を組成をしてそこの中で入ってくる事業パートナーみたいなものは、それができた暁には事業権と引き換えにやる。一部銀行が入ってきて私募債とかを発行して市民住民も一発乗って投資をするみたいなそういうことをやって地元の人とスタジアムを作っていくストーリーがアメリカでは当たり前。
このモデルで考えれば、渋谷という街で5年後これを目指すんだってところでSBCなりを作って、本来はスタジアムの為の物だけど、ビッグクラブを作るという絵の中で仲間を増やして、その中でできた暁には事業権を胸のマークなのかもしれないし、そうなったときにはこうですっていう夢を見ながら3年5年で戦っていくみたいなそんなシナリオもどっかのタイミングでボタンを押すときが来るのかもしれないね。

酒井)ありがとうございます。


≪第15話 終わり≫

■登場人物
➤荒木 重雄 Shigeo ARAKI

一般社団法人スポーツビジネスアカデミー(SBA)代表理事。
株式会社SPOLABo、株式会社スポカレ代表取締役。2005年に千葉ロッテ球団の執行役員・事業本部長、パシフィックリーグマーケティングの取締役執行役員を歴任。日本サッカー協会(JFA)の広報委員をはじめ、官公庁のスポーツ関連プロジェクトなどにも多数参画。
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➤酒井 翼 Tsubasa SAKAI
J1から数えて8部に相当する、東京都社会人リーグ2部に所属するサッカークラブ「TOKYO CITY F.C.」にてスポンサー営業などを担当。
スポーツクラブで働きながら、1000万円プレイヤーになることを目指し、日々奮闘中。
TOKYO CITY F.C. 公式サイトはコチラ

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日米英に拠点を置き、スポーツビジネス界の第一線で活躍する理事4人が世界の最新スポーツビジネストピックスを発信する「理事会」や、スポーツビジネスの各専門分野に長けたゲストをお招きし、担当理事とのトークディスカッションをお届けする「サロン」など、スポビズパーソン注目のコンテンツを定期的に発信しています。昨今のコロナ禍を経て、オンラインでのコンテンツを強化し、直近のサロンはほぼアーカイブにて配信中!(いつでも何度でもご視聴可能!)
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