コロナ禍に森爺さんの炎上…それでも五輪をやらないといけない理由
コロナ禍による不安過剰で世論の風向きが良くない中、どデカい燃料を森爺さんが投下してしまい、益々風当たりが強まる東京五輪。
ネットの世論調査等では延期や中止の声が強まる中、ここで一度、スポーツ評論家おじさんがスポーツと経済の側面から、東京五輪をやらなければならない解説を致そう。
まず大前提として、五輪はFIFA W杯に次ぐ経済規模の世界の祭典。中止の違約金とか以前に、この世界規模の事業を中止したら世界に何を及ぼすか、今日本で死屍累々の飲食宿泊イベント業を見れば想像に難くない。
公式HPに記載されている膨大なスポンサー企業だけ見ても、莫大な投資が五輪事業にされている。日本企業はスポーツへのCSR意識が高いが、海外の企業にとってスポーツはビジネス。だからNBCは放映権において非常識の真夏開催だろうと絶対譲らない。
欧米の主要国は日本以上にスポーツ興行が主要娯楽産業で、競技によってはそれが外交上の迎賓ツールとして扱われたりもする。ラグビーW杯日本大会で、英国のヘンリー王子や南アフリカのラマポーザ大統領が来日したり。
スポーツの世界大会を開催すると言うのは、その国の外交ステータスになるんですな。そこには当然国同士の💴も絡む。これを中止でおじゃんにしたら、国のステータスを失うという事です。
そして、五輪事業でIOCに入る筈の莫大な収益がショートすると、一部裕福な先進国以外の世界中のスポーツ協会がバッタバッタ破綻する。パラリンピックも破綻しかねない。
(↑https://mainichi.jp/articles/20180216/ddm/003/050/114000cより引用)
今やデブデブに膨れ過ぎてまともな経営体を維持出来なくなってる五輪が稼ぎまくっているお金は何処にいってるかというと、貧困でとてもスポーツが根付かない国へのスポーツ普及や、パラスポーツの普及に使われているわけですね。
だからほら、リオ五輪から難民選手団ていうチームが出場する様になったでしょ。稼いだお金はそういうところに使われている、と。
スポーツは元来、一部の富裕層、エスタブリッシュメントの嗜みで、労役に伏す労働者階級には出来ないものだった。日本基準からすると信じられないでしょ。世界でスポーツはお金持ってる人じゃないと出来ないもの。
だから五輪は昔、アマチュアイズムを貫いていたけど、国とスポーツが発展するに連れて世界普及をミッションにし始め、商業化に傾いた。その先駆けが1984年のロス五輪と云われる。
そこから1990年代に衛星放送が普及し始めた辺りから、世界で放映権ビジネスというのが膨らんだ。五輪の放映権価値はべらぼうに高まり、日本では一つの局でとても支払えないので、コンソーシアム(共同事業)としてNHKと民放キー局で共有する方式が取られた。
という歴史を踏まえると何故、IOCが五輪を何としても開催しようとするのか理解出来るだろう。今や入場料収入より放映権収入の方がウェイトが高いのでござる。
そして、世界の殆どのスポーツ財政は五輪大会で保ってるのが実情なので、五輪が破綻すると恐らく世界中のアスリートが職を失う。企業スポーツとして選手のセカンドキャリアまで面倒見てくれる慣習は恐らく日本くらい。
五輪の活躍を期待して選手にスポンサードしていた企業も大幅なダメージを食らう。用具を提供しているスポーツメーカー、生産している工場…
要するに、飲食店を潰したらその先の産業もなし崩し\(^o^)/
と同じ理屈ですねわかります。
コロナが終わるまで…と言ってる間に、コロナ不況と五輪特需崩壊のダブル大恐慌でバンバン潰れていく。そしてバンバン失業者が出て、バンバン自殺が増える。日本は失業と自殺の相関性が非常に高い。
五輪に出る様なトップアスリートって何だかんだ商業価値高いのですよ。少なくとも我々の様な凡人よりはトンデモ高い🤣
極端な例を挙げれば、羽生結弦が4分演技するだけでどれだけのお金が動くか💸、という事です。
それらがこぞって「不要不急です!」っていって死んだら、その後の日本経済((((;゚Д゚)))))))…
というわけで、だから五輪は中止に出来ないし、あまりだらだら延期も出来ないわけでございますな。