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1月見聞録 【ライブ編】 -2019-

 1月。2019年の最初のひと月は、まばたきレベルの速さですぎてしまった。あまりの速度に、最終日は「うそやん……」呆然としてしまった。ただ、年末年始は実家に帰らずひとり伸び伸びとすごした結果、さまざまなものを見聞きできた。振り返れば、大学生の頃ってめちゃくちゃ暇だったな。あの時間、いまもらえないだろうかと思う今日この頃。

1/3 “トラウマ新年会 2019”@Loft Plus One West

 毎年恒例で、もう6回目を迎える(!)トークショー。主催者の「トラウマメンバー」と称されるのは、田中幸輝(空きっ腹に酒)、ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)、寺内将明(ex.パルプンテ/シンガーソングライター)、前田りゅう(ベーシスト)、小倉ヲージ(映像作家、アイドルプロデューサーなど)、辻祐太郎(映像作家)、おかゆ(DENIMS)の7名である。共演などを通して意気投合したのであろうメンバーが、飲みの席の延長ではじめたトークイベントだと思われる(昔はここにフレデリックの康司さんがいたこともあるんだよ)。毎年の流れを汲み、2018年に起こったできごとをひとりずつ振り返ったり、最近のお気に入りMVを紹介したりしていたけれど、、、 もう、事故!(笑)酔いすぎてぐだんぐだん。去年よりもだいぶ成立していなかった。話の内容もほぼ下ネタですし(つまり書けない)。「みんな、お金出した価値あった?」と心配しているメンバーもいたけれど、私たちはそういう、「こたつでおみかん」の延長上にいるあなたたちが見たくて行っているのでいいんです(笑)。


 書けそうな話……。キュウソのセイヤさんが西宮市内で引っ越しした!ということと(いつまでも関西に拠点を置いていてくれてうれしい)、寺内さんが紹介していたフォークシンガーのこだまたいちさんのMVがとても良かったことくらいかな……(笑) こだまさんは元メンノンモデルだそうで。「イケメンが音楽やってんの腹立つけど、この人はほんまにすごい(意訳)」とのことでした。あととにかくヲージさんは身体を大事にしてほしい。


1/8 TENSAI BAND Ⅱ “ツアー2019 ファイナル「HEROINES」” @梅田Shangri-la

 ツアー開始の直前に、突然発表された天才バンドの「ファイナル」、つまり解散。ショックを受けたものの、奇妙さんのソロが軌道に乗り、Sundayさんの率いるワンダフルボーイズのメジャーデビューが決定したこのタイミングでの発表は、納得のいくものではあった。実際にライブを見て、その納得感はさらに強くなった。「Sundayカミデの曲を奇妙礼太郎が歌う」というコンセプトではじまった天才バンドだったけれど、3枚アルバムを出す中で「天才バンド」の曲もでき、今回のツアーでは、奇妙礼太郎のソロ曲を天才バンドでやるシーンもあった。つまり、奇妙さんとSundayさんの二人三脚、ふたりを支えるドラマーの存在(前ドラマー・テシマコージ、現ドラマー・松浦大樹)を含めた三人四脚体制を敷かなくても、それぞれが自分の二本の脚で進めるようになったということなんだなぁと思った。解散というか、卒業というか、まぁファイナルだったんだろう。

 でもやっぱり、ファンとしては彼らのジャム感たっぷりの、大人の色気が噴出しまくった伸び伸びしたライブが大好きだったわけで、「予定調和」なんてない本物の「ライブ」をもっともっと目撃したかったよぉおおお、という気持ちはある。なんていうか、単純にさみしいのである。まぁ、友情フォーエバーと言っていたし、「天才バンド」という形ではなくても、彼らをどこかで見れる機会はまだまだたくさんある、はず。また、どこかでね。


1/14 空きっ腹に酒×忘れらんねえよ “空きっ腹に酒 New Single 泥e.p. RELEASE TOUR”@Music Club JANUS

 空きっ腹に酒は、毎回涙腺をボコボコに殴ってくる稀有なバンドといってもいいだろう。お涙ちょうだいの曲なんてひとつもなく、「何も考えずに好きに踊れよ」と歌ってくれているのに、踊りながら泣いている。だっていつも、「最高」を更新してくるんだもの。グルーヴも全開中の全開。攻撃力も演奏力も増していて、まさに天井知らずの様相だ。ツアー初日であの完成度なのだから、3月のファイナル公演はどうなるのだろう?

 ただでさえもメンバー全員忙しいはずなのに昨年自主レーベルを立ち上げたと聞いた時は驚いたが、それが全部良い形で作用しているようで、こちらとしては余計な心配だったらしい。

――「音楽だけに集中したい」と思うアーティストも多いですが、空きっ腹に酒は違う?
田中 いや、ほんまはそういうタイプなんですよ。全員音楽以外なんもできんアホやし。でも物販の色決めも、取り置きメールのチェックも全部、音楽をするためにやっていることやから、「やりたくないことをやっている」という意識すらない。音楽やるために音楽以外のことをやってる、ってだけですね。
『自主レーベル設立から1年 空きっ腹に酒が考える「音楽を続けること」と「経験値」』

 今回のツアーは全8公演、うちファイナルの東京のみワンマンだ。年末年始は帰省らなかったし、ライブついでに実家でも寄るかいなと、ファイナルのチケットも取った(私大阪出身やのに、なんで東京に実家があるんかほんまに謎(親が転勤族なだけ))。本当にいまからたのしみである。ワクワク。


 対バンの忘れらんねえよは、2017年の空きっ腹に酒との対バンぶりに観た(そう、すでにこの組み合わせを以前に観ている)。[Alexandros]の“ワタリドリ”、あの頃はSEで流れるだけだったのに、今回はメンバーが演奏する中、柴田さんがフロア後方から飛んでくる感じになっていてめちゃくちゃ笑った。ステージにいる時の彼は作画がギャグ漫画でとても面白い。漫☆画太郎の世界観。“ばかばっか”、好きだな。

前回リリースの『酔e.p.』と組み合わせたら、ジャケットアート「泥酔」の完成。
空きっ腹に酒の新曲がとにかく良い。これまでありそうでなかったハチャメチャ感。サビでパワーコード繰り出してくるなんて強いぜ!
でも、こういう歌謡っぽいやつもいけるし
クリーンでしっとりもいけるし
これぞ関西のミクスチャーバンドやぞコラって感じの曲もいいし、
初期/ベースレス期のハードコアな感じもイケてるし。引き出し多いな空きっ腹に酒よ。ああ、別記事でちゃんと書きますね。

1/18 Attractions×AAAMYYY×THREE1989×DJ DAWA “JANUS fabulous” @Music Club JANUS

 ついにアトラクションズを生で観た! UKロック×エレクトロ×ブラックミュージックと、日本の匂いを感じさせない楽曲が夢見心地を連れてきて、なんだかずっとふわふわしている中で踊っていた。福岡のアパレルショップが立ち上げた音楽レーベルの第1弾アーティストだという彼ら。この事実だけでおしゃれすぎてクラクラする。あらゆるカルチャーを柔軟に巻き込んで新しさを生んでいる感じ、とても良いです。

 そして11月ぶりのAAAMYYY。この日はバンドセットで登場。エアリーな声が本当に魅力的。この時はまだ発売前だったけれど、先日リリースされた新譜がめちゃくちゃ良い。寒い季節に1日の終わりをしんみり思い出したい時に聴きたい曲、“EYES”↓

 トリはTHREE1989(読み:スリー)。とんでもない盛り上がりを観せていてとても驚いた。あとで調べてわかったのだが、ボーカルのShoheyさんはテラスハウスに出演されているらしい(Netflixに登録しているのに観ていない)。この日は観客側に海外からのお客さんがちらほら見えていたのだけれど、彼らも大盛り上がりだった。

 非の打ち所がないおしゃれさなエレクトロサウンドと、ボーカルの歌のうまさが圧倒的だった。MVのサムネもこの完成度である。なのにShoheyさんがMCで喋る時、「〜やけんね!」と熊本弁丸出しだったので一気に親しみを感じてしまった。方言マジック!

 あとDAWAさんがかけてくれていた曲、boy pabloの“Feeling Lonely”がお気に入りで、最近毎日聴いている。曲名のさみしさにそぐわない、キラキラしたサウンドが心地よい。



1月も大変、たのしゅうございました(もう2月も上旬が終わったけれども)。

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