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「おれが嫌う医者」の話。

⚠️注意⚠️
この記事にはおれの大腸の内部を写した内視鏡写真の一部が出てくる。そういう類のものが苦手なヤツは読むのを辞めずに気をつけて読め。

無理はするな。


おれには嫌いな医者がいる。別に死ぬほど恨んでいるとか、憎しみに駆られ毎日毎日耐えられないとかそういうわけではない。そんなヤツはまともじゃないのでおれは絶対にそうはならない。

この記事では、おれが嫌いな医者の話とかなんで嫌いになったとか、そういう話をする。医者のイメージを汚されたくないヤツはここで読むのをやめておけ。


■「アイツ」との邂逅

・大まかな経緯

毎度毎度「アイツ」などと表現していては文字数ばかりが嵩み、分量に対し内容の薄っぺらい現代の質の悪い漫才みたいな記事になってしまうので「アイツ」のことは今後A氏と呼ぶこととする。おれがいかにしてA氏と出会ったかという話をしないとこの後の話がさっぱりわからないという状況になりそうなので簡単に経緯を書く。

3年前くらいから腹痛があったりし、下血とかがあったのでどっかの消化器内科を受診。内視鏡など検査をして潰瘍性大腸炎という診断を受ける。ステロイド剤などによる治療を開始する。事件はここから始まるのであった...。

この時のおれの心情としては「そうかー、潰瘍性大腸炎とかいう難病なのかー、でも医者が根治はしないけど薬飲めば改善するよ、とか食事制限とかしなくて大丈夫よ、とか言ってたしなー生活は特に変えなくて大丈夫かー」という具合だ。こんな浮わついた考えを持ち続け半年弱くらい医者の言う通りの治療を続けた。

おまえは察しが良いのでそろそろ気付いただろうが、このまま症状が改善し安寧が約束された平和な生活が待っている...わけではないのだ。

潰瘍性大腸炎は難病なので、特定疾患なんとか保障みたいなのがある。要するに通院などの受診時、月々決まった金額以上は払わなくてよいという制度だ。これは市役所だかどこかに診断書とか検査した時の写真などと一緒に申請をし、審査をされた上で認定されて受けられる。
当時潰瘍性大腸炎と診断されていたおれも例に漏れず内視鏡写真と共にそのなんとか保障の申請をした。
結果だって?そんなのおまえが予想する結果と一致するに決まっている。認定されなかった。

当時の内視鏡写真の一部。なんとなく状態が悪いことはわかるだろう。

その後おれは
・申請が却下された
・症状は改善されてはいたもののなんとなく不調
という理由からまた別の病院、今度は総合病院を受診。いわゆるセカンドオピニオンだ。そこでは潰瘍性大腸炎とは似て非なる別の病気、クローン病であるという診断を受ける。
この病気そのものの話やこれ以降の治療やそのやり方、はたまた別の病気である副腎不全に罹った話や現在の生活等を知りたいヤツはこの記事を読め。

・誤診はこの世に実在したのだ

ここまで読んでくれたおまえはいい加減おれが誤診をされたのだということに気付くはずだ。ってか気付け。
だがこれだけの理由でおれがこの医者を嫌いになったというフザけた妄想は今すぐ捨て去れ。それではただ誤診された恨みでその男を嫌っているという、なんとも心の狭い人間が書いた記事になる。この記事の大事な部分はここからだ。

ちなみに「邂逅」という言葉は思いがけなく出会うとかそういうニュアンスを含むのでこの記事の見出しで使うのは厳密には間違い。
だがなんとなくおさまりが良いので使った。なんと教育的な記事であるか。

■おまえの心に余裕はあるか?

・しょーもないプライドは捨てちまえ

上述したように、おれは別に誤診されたからこの医者を嫌っているわけではない。いやまあ当然ミスはしてほしくなかったが。人間だから失敗はあるだろう。医者とてそれは変わらないはずだ。

ではまずその理由の1つ目。特定疾患のなんとか保障受給みたいなやつの申請をハネられたということで当然理由があった。その理由を電話で然るべき機関に問い合わせたところ、「潰瘍性大腸炎かもしれないが審査するメンバーの中にはクローン病を示唆するヤツもいた」とのこと。んで結局その可能性を唱える方が強くなりそのまま認定はされず。という結果だ。
おれはこの申請が通るものだと思って飯を食ったり薬を飲んだりしていたのでその知らせを聞いた時には驚いた。おれは飯を食ったり薬を飲んだりする手を止めてその知らせをほぼ同じようにA氏に知らせた。そこで返ってきた答えが
「いや、絶対潰瘍性大腸炎だから!受給者証降りなかったのは残念だけど普通の保険あるし治療していこう」
のひと言。胡散臭くて仕方ない。ここからは先ほど述べた然るべき機関に再度問い合わせたり、己でクローン病とか潰瘍性大腸炎(この辺を合わせてIBDという)とかについて調べるなどしてもう少しだけ言う通りの治療を続けた。

そしてどうしても疑念が晴れないという点となんとなく改善し切らない点から他病院を受診、クローン病と診断された...というわけだ。

賢いおまえならもう分かっただろうが、おれはこのA氏の発言に対し不信感を抱いたのだ。おまえだって自分の主張をかき消すかのように違う主張ばかりを叩きつけてくるような会話の仕方しかしてこないヤツとは話しをしたくはないだろう?

今回はA氏が間違いで慢性特定疾病医療費支給受給申請みたいなヤツ(ほぼ正式名称)の審査でクローン病を示唆した人間が正解だったが...
このままA氏の言う通りの治療をしていたらどうなっていたのだろうな。2つ目の病院受診時で既に運良く手術しないで済んだくらいのものなので、そのままの治療を続けていたら多分大腸の一部摘出とかにはなっていた。恐ろしい。

・他人に傷をつけるな

A氏を嫌いになった1つ目の理由から言いたいのは、人の話や主張をまともに理解できる心の余裕を持てということだ。おれの話、審査したヤツの主張をほぼガン無視して突き進んだ結果起きた誤診や間違った治療。おれは器は小さいが心は広いので「人間だしミスすることもあるよね!」と誤診そのものは寛大な心で容認してやったが、この患者の話を聞き流した態度、人間性は容認しない。なぜならおれは器が小さいからだ。
おまえはこうはなるな。読者の中には「いや、そうじゃないんだよ、もうちょい話ちゃんと聞いてくれよ!」みたいな思いをしたことがあるヤツもいるだろう。その思いを他人にさせるな。これは人間関係の維持に役立ったりコミュニケーションにおいて相互の考えの行き違いを防ぐ。相手が何かを伝えたがっているならまずはそれをじっくり聞くんだ。頭の良い者同士の会話だと話の先が読めてしまうので互いに会話のスピードが速くなりがちだが、それもそれで危ない。スピードの速い会話に慣れすぎるといざ凡人と話した時に相手のペースに合わせられないから相手に悶々とした気持ちを残したまま会話が終了してしまう。凡人はおまえにペースを合わせられないが、おまえは相手にペースを合わせられる。つまりおまえ次第だ。心に余裕を持て。

ちなみに2つ目の病院を受診した際に対応してくれた医者は「まあ〜この2つの病気見分け難しいからね〜」と庇うような発言をしていた。恐らく本当に難しいからこの発言をしたはずであるが、おれは「医師同士のパイプにヒビが入るとかではないのか?」と捻くれたことを考えていた。やっぱり心も狭いかもしれない。

A氏の病院で行った内視鏡検査ではおれの大腸には炎症があったわけだが、その位置が自分から見て右側、つまり肛門から遠くて小腸から見たら近い側に炎症が多くあった。これは潰瘍性大腸炎にしては珍しいもので、そこもA氏には判断材料の1つとして欲しかったという気持ちもある。
ただまあそのタイプの潰瘍性大腸炎の患者がいないわけでは無いのでやはり死ん断は難しいのだろう。(誤字)

■おれもアイツも知識がない

・知ってるつもりも知らないのも嘘は嘘

おれはIBDに関しての知識が無いから検査したときにA氏が言った結果をまんまと信用し、正しい治療ができないまま無駄な時間を過ごした上に副腎不全という余計な病気にまで罹ってしまった。難しいかもしれないがおれに知識があって潰瘍性大腸炎の診断にストップをかけられるほどであれば...いや、難しいか難しくないかではない。無理だろう。だが、知識がないのはどうやらA氏も同じだったようなのだ。その事の顛末も書き捨てておく。

A氏の病院にて内視鏡検査をした日、おれはA氏から結果と今後の治療方針について聞かされたわけだが、そこでこういう話を聞いた。
「潰瘍性大腸炎とクローン病の治療は同じだから。」のひと言。賢いおまえなら脊髄反射で「嘘つけおまえ」という言葉が出てくることだろう。実際おれが別病院で受けた治療はA氏の病院で受けた治療とはまっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっったく違うものであり、使用した医薬品の種類、量、使用期間、栄養療法の有無、食事制限の有無、抗体製剤使用の有無など多岐に渡る範囲で...というより別次元と言えるレベルで治療内容に差があったのだ。

おまえアホなんか?おまえは、ましてや専門医なのに現在使われている治療法をまともに認知していないのか?おまえは、切り傷をペロペロ舐めて緩和するのか??おまえは、患者の病気を回復させる気があるのか???
...と、人を非難ばかりするのはおれの性に合わないので、現在使われている治療法を知らないなら知らないでなぜ知らないのかを考えてみる。ここから先の内容は必ずしも正しいとは限らないのでそこのところを知って、タノム。

・アプデは随時挟んでいけ

これに関してはおれが悪趣味だなと非難されても仕方ないのだが、おれはA氏について少しインターネット上で検索した。ヒットしたサイトに掲載されていた顔写真にどういうイタズラの加工をしてやろうかと考えはしたが目的はそれじゃないのでスルーした。えらい。
記載されている内容を読み進めてみればどうやら昭和40年代前半に某大学卒業、昭和40年代後半に大学院を卒業したようだ。細かな年を記入するのはなんとなく気が引けたので書かなかったが、それでもA氏がそれなりに年配の方だというのは伝わるだろう。...年配?

もしかしたら、昔の医学では潰瘍性大腸炎もクローン病もステロイド剤を使ったりとかそういうことをするくらいしか対処法がなかったのか?そしてA氏の場合はその古い情報が彼の中での最新であったためにおれにあんな発言をしてきたのか?あまり考えにくいが...それくらいしか説明がつかない。実際、現在では潰瘍性大腸炎においても様々な手段での治療が行われているので彼の発言とは全く合致しないのだ。あくまでも予想の域に過ぎないため正しいかは分からないが、そういう可能性もあるというくらいに捉えろ。

追記:抗体製剤などIBDに有効なクスリのうちのひとつであるレミケードが2002年販売開始なのを見るとどうしても古い情報しか持ち合わせていなかったのではと思ってしまうが、やはり医者が常に情報をアップデートしていないというのは考えにくいのでおれは考えるのをやめた。有用な情報を持っているそこのおまえ、何か教えてくれると助かる。

また、これは少し余計な情報かもしれないが、以前医者は年配より若い(とは言っても40、50代くらいは余裕で含まれるイメージ)方が失敗は少ない傾向にあるという情報を目にしたことがある気がする。年配の医者は経験則で患者の診断を決めがちだが若い方が基本に忠実で決めつけをしない傾向にあるから...だったか。細かくは覚えていないがなんかそんな感じの情報を目にしたことがある気がするのでその記憶から言わせてもらえばそれは正しかったのかもしれない。
人間、1度これっぽいなーと思った考えと反対の考えというのは頭に入ってきにくいものだ。それは多分共感してもらえるはずだ。要するに決めつけは思考を鈍らせるってこと。
今回のこの誤診、加えてその後の対応諸々は思い込みからきたものだとするならば少し理解もできよう。思い込みから後先考えずに突っ走ってしまう行動、おまえだってそういう経験があるかもしれない。
これは医療の分野においてだけではないが、おれは本気で人のために何かをするとか、常に最善を求めるべき立場の人間はその立場にいる限り一生修行の身だと思っているのだ。修行をやめたその瞬間から衰退は始まる。おれはそうやって衰退しきっていたヤツに診断を下されたというわけだ。情けないが。
これは身体に不調があって医者に診てもらえば何か良くなるだろうという希望を持ってやってくる患者を完全に裏切る行為じゃないのか?しかも患者側からは相手の力量がそう簡単には分からないという点においてタチが悪い。分野によるが、医療に携わる者がそのような状態で患者を受け入れ続けているといつかミスで人を殺すかもしれない。実際、おれがA氏のせいで罹った副腎不全も命に関わるものであったと2個目に受診した病院の医者に言われている。
殺す前に死ねたらいいな、おまえ。これは嫌味ではなく、本気でそう思っている。

・素直になれ

ここまで読んでくれたおまえならいい加減理解したことと思うのだが、知識が無いというのは恐ろしいことなのだ。しかも、周りからはおまえに知識があるかないかなんて一見しただけでは分かるわけがない。これを読むおまえがどんな人間でどんな立場にいるのか全く知らないし興味も無いが、おまえが失敗したら最悪他人を殺してしまうかもしれない立場にいるなら気をつけろ。おまえが何か知ってるだけでその人は助かるのだ。最たる例としては胸骨圧迫、心臓マッサージの類とかだろう。

そう考えたら人類みな人を殺すかもしれない立場だな。

おれもそうだしおまえもそうだが、知らないものは誰だってある。当たり前だ。必要な情報なのに知らなかったならそれをさっさと認めてその情報をおまえの糧としろ。くだらないプライドは焼却処分だ。おれがなかなかできないことなので言えるのだが、己の非を、無知を素直に認められる人間というのは強い。そういうヤツはきっと己の非を、無知を恥じて、悔いて、それでも糧として次に向かっていく。上辺だけ虚飾のレッテルで塗り潰した中身の無い人間がそんなヤツに勝てるわけがない。おれもこのような人物を目指す。

■未来を生き抜くおまえへの餞別

まずは練習だ。認めることは認め、分からないことは知る努力をし、相手の話はよく聞き、主張を聞き終わる前に決めつけるな。おまえはこれから先、間接的にとか直接的にとかに関わらず数多の人間と出会い、話し、知り、助けていく。おまえが逆に助けられることもあるかもしれない。この記事はその出会った相手との人間関係を少しでも良いものとするためのものだ。これができていないヤツは結構いる。おまえが気配りできる人間になれた瞬間、おまえはその自分本位の現代の政治家を風刺するようなクソとは一線を画した誇るべき存在となれるのだ。

おれだって、このある意味人災とも言える出来事に巻き込まれて少なからず苦労したし、絶望して何事にも気力が湧かず、やらなければならないことすらもまともにできないクズ人間だった時期もあった。いや今でもクズだろとか言うなよ。
それでもこうやっておれから見たらヤブ医者の男から学ぶことを無理矢理に見出し、今後もそれなりにやっていくかという気分になっているのでこの記事が誰かの、何かをする気力を湧かせる材料になれば幸いだ。


こんな書き殴ったような記事をここまで読んでくれて本当にありがとう。おまえの心に届く言葉が一語でもあればこの記事も、おれも本望だ。

「この世界は、意外とクズばっかり!」

Special Thanks
S様
この記事を書くにあたって私の疑問に対し率直な意見を出してくださいました、ありがとうございます。

この記事は特定の個人を攻撃する目的はあまりないことをご理解いただけますようお願いします。

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