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ドラクエシリーズの魔王って何のために世界征服するの?

こんにちは。
ドラクエシリーズの魔王は行動原理がそれぞれ違っており、分類することが可能なのに気付いたので整理します。


世界征服そのものが目的

  • りゅうおう(『ドラクエ1』)
    世界の半分を支配する提案や、主人公に屈服させる意図から、明確に世界支配が目的。なぜ世界征服したかったのかは詳しい描写がない。

  • エビルプリースト(『ドラクエ4』)
    デスピサロを裏切り騙すなど暗躍。この時代の魔族は「人間を滅ぼし、魔族だけが暮らす世界を築く」のが目的となっている。生存競争のため、世界征服が目的となっている。

  • オルゴ・デミーラ(『ドラクエ7』)
    古代に長期間神と争い、世界のほとんどを切り分けてそれぞれ封印するという手段で徐々に掌握する。(のちに神を倒して消耗していたところを封印していなかった島の出身者たちによって倒される)ある種強さや活動内容ばかりが目立ち、何のために世界征服しようとしていたのかの描写が乏しい魔王。


人間の負の感情を吸い上げるのが目的

  • ゾーマ(『ドラクエ3』)
    アレフガルドを掌握し、人々の絶望を楽しんでいた。その時点で世界征服の目的は達成されていたが、アリアハンなどがある別世界にさらなる侵略を実行する。

  • ミルドラース(『ドラクエ5』)
    人間の恐怖や絶望の感情を利用して、自身を強化し続ける。ドラクエ4の魔族とは明確に目的が違っており、自身の強化のために世界征服を進めている。

  • デスタムーア(『ドラクエ6』)
    既に現実世界の征服を終えていたが、人々の希望を潰すために夢の世界を実体化させ、配下に侵略させる。物理的、精神的に人間を支配し、そこから得られる負の感情を得て自らを強化していくことを目的としている。

  • ラプソーン(『ドラクエ8』)
    冒険当初は封印されていた。自身の封印を解くのが第一の目的で、その後世界を闇で覆い、人々の絶望を力に変えて君臨しようとする。

  • ニズゼルファ(『ドラクエ11』)
    邪神。闇の世界に作り変えようとする。闇を広げ、絶望と混沌を撒き散らすことを目的とする。


復讐するのが目的

  • デスピサロ(『ドラクエ4』)
    愛するロザリーを失った怒りから、人間への復讐心が行動原理となる。

  • エルギオス(『ドラクエ9』)
    自身を裏切った人間への復讐を主目的とする。ただし、自身の絶望や人々の絶望を吸い上げて堕天の能力を強化していく描写があり、副次的に人間の負の感情を吸い上げるのも含まれる。


破壊するのが目的

  • シドー(『ドラクエ2』)
    破壊神として、世界を破壊し恐怖を撒き散らす存在。ハーゴンに召喚された。ラスボスではあるがあくまで召喚された身であり、劇中を通して自分の意思で活動していない。

  • ハーゴン(『ドラクエ2』)
    世界を破壊することを目的として活動。最終的に破壊神シドーを召喚するのに成功。なぜ世界の破壊を望んだかは現時点では不明。(ドラクエ1&2HDで語られる可能性がある)


シリーズ別に分けると

このように目的を分類することができる。

興味深いのはシリーズ別でも魔王の目的は継続して揃っていないことだ。
天空シリーズが比較的、魔王の目的がある程度共通しているぐらいだ。
ドラクエ4では魔族の目的が生存競争のために争っているものに近い。これはドラクエシリーズ全般で見てもかなりユニークだ。前後のドラクエ6や5の魔王とも目的が違っている。この辺りから見てもドラクエ4の魔族の立場は特異な状況だったようだ。生存競争が目的なら、ドラクエ6の魔王はやりすぎてるし、ドラクエ5の魔王は目的達成の手段のために自身を強化し続けることを狙った魔王という形になる。そういう意味で天空シリーズの捉え方はユニークになる。


大筋としては

人間の負の感情を吸い上げるタイプの魔王が多い。スケールが大きくなるとそのための手段として世界そのものを作り変えて闇の世界に変えようとするタイプが出てくる。

逆に何のために世界征服しようとしているのかの描写が曖昧なタイプもいるし、個人的な復讐や思惑で行動しているタイプもいる。


魔王らしいのはやはり

人間の負の感情を吸い上げるタイプの魔王がドラクエシリーズに向いていると感じる。生物として根本的なところが違い、分かり合えない共存不可能な捕食者・敵対者として争う。そういう形がドラクエシリーズの魔王に向いているのだろう。

個人的な復讐で行動するタイプの魔王は同情されたり魔王としてのスケールが小さいなどの印象を感じる。


以上です。

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