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最期をどこでむかえるのか

動物の余命が残り少なくなったと分かったとき、どこでその瞬間を迎えさせてあげるかはいつも悩むことだし、答えの出ない問題だと思っています。

しかし、その瞬間は必ず訪れます。

その場所は、多くの場合が『自宅』か『病院』かの二つに分かれると思います。

どちらの場合も利点、欠点があり、私はそのことだけをお話しして飼い主さんに決めてもらっています。


まず、自宅で看取る場合は、なんといっても慣れ親しんだ我が家で最期まで家族と残された時間を過ごせます。

私も飼い主さんがどうしたらよいか迷っているときは、自宅で過ごさせてあげることをお勧めしています。

しかし、穏やかに眠るように苦しみが少なく逝けることを望む方が多いですが、亡くなるときは少なからず苦しむことが多いです。

中にはその様子を見ていられないとか、トラウマになってしまう飼い主さんもいます。

そして本当の最期まで十分な治療を施すことは出来ず、死を待ち諦めてしまうことになります。


病院での入院を継続する場合は、なんといってもずっと集中的な治療を継続出来ることが最大の利点だと思います。

その中で、もうだめかもしれないと思われた症例が、奇跡的に回復することも経験してきました。

しかし、ダメだった場合は最期の瞬間を獣医師に心臓マッサージや人工呼吸をされながら迎えたり、知らない場所のケージの中で一人で寂しく迎えてしまうこともあります。

これは私もいつも可哀そうだなと思ってしまいます。


どちらが正解とは言えませんが、動物を飼う以上はいつか選択を余儀なくされる日が来ることが多いと思います。


私が獣医師になって一番良かったことは、飼っていたいた猫の最期の時に、自分が思う十分な治療をしながら自宅で看取れたことです。

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PKS/獣医メンタルケア
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