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心の食事とは?

言葉は、言ノ葉(コトノハ)と呼ばれ、日本は日ノ本(ヒノモト)と呼ばれていました。
日とは陽(ヒ)、火(ヒ)であり、燈色(ヒイロ)、緋色(ヒイロ)、心の肥(ヒ)でもあります。
「ヒ」は、古来から「霊」を表し、日ノ本とは、「霊の本」、すなわち世界の霊性の大本の国であったことを意味します。
アマテラスオオミカミは、アマ(天)をテラス(照らす)神様であり、物質界では太陽にたとえることができます。
太陽は非常に波動の高い存在です。
太陽の光を受けることで、植物は光合成し、成長を遂げ、草食動物の餌になるだけでなく、木の実は人や動物の食料になり、お米や様々な野菜も成長することができます。
海では海藻類も太陽の光で成長し、海藻類は人の食料になるばかりでなく、魚の餌にもなります。
ヒノモトである日本も、世界を照らしながらも、自分たちは高ぶることなく、自らを世界の「卑」とし、世界の人々の心に「灯」をともし続けてきました。
とはいえ、そのような偉業は、多くの人々の目には「秘」されたところで行われ、陰徳を積んできました。
ちなみに、「」で囲まれた漢字は、すべて「ヒ」と読むことができます。
さて、霊の世界をよく知る人を昔は「ヒシリ」と呼び、「聖」という漢字を使い、人々は「聖人」と呼んできました。
ところで、聖人の「セイ」という日本語の発音には、様々な漢字があてはまります。
「聖」は、性行為の「性」と同じ発音で、「生」命は性行為から誕生します。
聖とは、「性」であり、「生」を生み出し、生は「勢」を生み出し、「盛」を生み出します。
「勢」や「盛」は「政」を生み出し、国家の基本となります。
政は「制」を生み出し、様々な「声」が生まれ、「星」のように人々が増え広がることを意味しました。
そして、政治に必要なのは、「誠」であり、「正」であり、「清」であり、「晴」であることです。
なんだか駄洒落のように聞こえてしまうかもしれませんが、これが日本語の持つ秘密なのです。
同じ発音にあてはまる漢字は、全然違う意味合いを持ちながらも、つなげていくと霊性の大きな道理が見えてくるのです。
さて、霊という漢字を、昔の人は「ヒ」と呼んでいましたが、「ヒ」は「火」を表します。
火「ヒ」と土「ト」が合わさって、人「ヒト」を表します。
人が他の動物と違うのは、「火」を扱えることであり、人は肉体が死ぬと肉体は土に戻ります。
エデンの園では、人であるアダムは土から作られたと書かれています。
さて、人は肉体を持って現世に生まれてきますが、現世に生まれたり理由は、魂の成長のためです。
魂の成長と言うとちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、ざっくり言うと「心の成長」を意味します。
そして、心の成長は、金属の精錬に例えることができます。
どんな金属も、原石の頃には不純物が多く含まれています。
なので、火で金属成分を溶かし、不純物を除去する精錬という作業が必要になります。
何度も火にくべられ、精錬させることで金属は姿形を変え、人々の暮らしに役立つ製品に作り替えられていきます。
人の心も同じく、人々の役に立つ心に成長するためには、精錬の過程が不可欠になります。
人生の中で起こるすべての試練とは「精錬を試されている」ことになります。
火に心が溶かされ、不純物が取り除かれる過程は、確かに「悲(ヒ)」がともないますが、やがて清廉な心に成長します。
精練は、人の心の成長だけでなく、技術や技能の習得、芸術や霊術、すべてのありとあらゆる技の習得に共通する必要不可欠なプロセスです。
魂の成長を心から求めている人には、その願いに応じた試練が現世では用意されています。
なので、その願いが強ければ強いほど、人の何十倍の試練を潜り抜ける必要があります。
やがて、清廉な心を手に入れた人は、様々な技を扱えるだけでなく、やがて技の先にある霊を知ることになります。
様々な技は、人々に役立つものであるのと同様に、霊を知ることで、人々の心に灯をともすことができるようになります。
現代は、ツクヨミの時代と言われ、人の心については、月明かりだけが照らしている時代です。
人は物質には詳しくなりましたが、心、霊の世界については、月明かりの中で手さぐりをしているような状態です。
なので、すぐ近くに危険な場所があることに気づかず、深い穴に落ちてしまい、心を痛めてしまうことも度々あります。
わずかな月明かりの中でよく見えず、時には自分が持っている剣で自分の心を傷つけてしまったり、他人の心を傷つけてしまったり、逆に他人から傷つけられることもしばしばあります。
霊知り(ヒシリ)は、自分の波動があがることで、ツクヨミの世界に光をともす灯(ともしび)になっていきます。
夜のキャンプ場で、周囲を照らすランタンのような存在になります。
ランタンがあることで、薪の位置も分かり、調理をすることができ、暗い夜道も安全にトイレに向かうことができます。
人は、火(ヒ)を扱うことで、他の動物と区別されますが、物理的な火を扱うだけでなく、たくさんの心の精錬の過程で、心の灯を扱うことができるようになります。
キャンプ場で、ランタンを持っていれば、持っていない人に一緒にトイレに付きそうこともでき、自分の心に灯のともっている人は、他の人の心に必要なご馳走を作ることができるようになります。
ところで、肉体は食べたもので形成されると言われ、安全なバランスのとれた食事をすることで健康になることができます。
目に見えない体である人の心にも、同様に安全でバランスのとれた食事が必要になります。
現代では、肉体の健康のために必要な食事や栄養の情報は、ありとあらゆる情報が溢れています。
肉体の健康を維持するための栄養学や料理のレシピは、インターネットを検索すれば、すぐに情報を手に入れることができます。
なので、波動の高い人たちは肉体に宿っている間だけ魂が成長できることを知っているので、毎日の食材や食事にも気を使います。
ところが、心の栄養に関しては、現代ではインターネットで検索しても、明確な分かりやすい情報を手に入れるのは難しく、スピリチャルや宗教などの情報の中にわずかに見つけることができるものばかりになってしまいました。
たまたま身の回りに、霊知り(ヒシリ)がいればラッキーですが、自分で定期的に心に対し、安全でバランスのとれた食事をとるのは難しいのが現代です。
その結果、心が飢え乾いてしまい、その心を満たすために、代替手段をとるようになってしまいます。
恋人に執着してしまったり、お金に執着してしまったり、権力や地位に執着してしまうようになります。
心が本当に必要としている栄養をとることができないと、こうした執着はいつまでも満たされることがありません。
ところで、キャンプで調理をする場合、生肉や魚、お米など必ず火を通さないといけない食材があります。
逆に火を通さないと体に害になってしまいます。
メスティンなどで、お米を炊いてみると分かりますが、お米を炊くにも水の分量、強い火力、熾火にかけるタイミングや時間などもあり、美味しくお米を炊けるようになるまでは、ある程度の修練が必要になります。
心の食事にしても、そのまま食べてもいい食材もあれば、必ず火を通さないといけない食材もあります。
ちなみにキャンプでの調理の経験は、心の栄養をとるための学びの大きな基礎になります。
普段使い慣れた台所を離れて、自然の中で調理をするため、様々な学びをすることができます。
薪を集めるにしても、薪の種類、バトニング、火口にふさわしい枯れ葉や木の皮などを集める必要があります。
また、火起こしの順番やテクニックも必要になります。
また、食材の保存、衛生環境にも気を付ける必要があります。
さらに、強い火力のロケットストーブや熾火で使うコンロ、オーブンとしての機能があるダッチオーブンの使い方を学ぶ必要があります。
こうした様々な学びを経験から学ぶ「身体知」は、目に見えない世界の法則を学ぶ上での大きな基礎になります。
ちなみに大自然の中での学びがロワーセルフとつながることを意味し、大自然の中での学びには心の浄化という働きがあります。
そして、心の浄化という精練過程を通して初めて、ハイヤーセルフとつながれるようになります。
なぜならハイヤーセルフは、清廉な心にしか近づけないからです。
修験道が行われる場所や格式の高い神社やお寺の多くが、高い山の大自然の中にあることが多いのも、そこで修行を行う人や参拝者がロワーセルフとつながるためです。
さて、心に対する栄養を探すための、最も初歩の学びは、自然と触れ合う遊びになります。
自然と触れ合う中で、人は太陽の動きを知るようになります。
太陽が照っている時は、周囲も明るく楽しい活動ができますが、太陽が沈むと周囲は本当に真っ暗になります。
真っ暗な暗闇では、本当に月の光だけが頼りになります。
そして、月自身も太陽の光を受けているからこそ、夜空を照らすことができていることを実感します。
また、真冬時のキャンプなどは、太陽が昇る直前の時間帯が最も寒いことを体験し、太陽の有難みを実感することができます。
春の菜の花やフキノトウなどの山菜の収穫も、自然の豊かさを実感することができます。
また、秋の時期のアジやサバの回遊が来ている海で釣りをすることでも、豊かに魚を釣る体験をすることができます。
最初は、河原でのバーベキューなどのライトな自然ワークから始めて、少しづつ難易度を上げていくことをお勧めします。
当面の最終目標は、真冬のサバイバルキャンプがお勧めです。
さて、今回は心が肉体と同様に栄養を必要としていること、ハイヤーセルフとつながるためにはロワーセルフとつながり心が浄化される必要があることをご紹介しました。
次回は、もう少しロワーセルフとつながることを掘り下げていきたいと思います。

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