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海を舞台に世界を旅する①NZ編
仕事を辞め、英語も話せず、大男が、情熱と好奇心で海を舞台に世界中を巡るノンフィクション青春ストーリー。 笑
思いっきり笑い、たくさん泣いて、仲間と共に世界の絶景に出会います。僕の大切な3年間にわたる冒険のお話
当時の書きためたノートや日記、メモをもとに書いていきます。
はじまります。
24歳になる年、自分の環境を変えたくて、3年半務めた仕事を辞めた。
お給料はたくさんもらっていたし、休みだってこれでもかってくらいもらえてた。
正月に14連休とかあった。
今考えると、あれほどのホワイト企業になんで僕が就職できたのだろうと不思議に思う。
当時お世話になっていた上司は胸ぐらを掴んで「辞めるんじゃねえ!」と言って反対してくれたけど、もう限界だったので、逃げ出すことにした。
毎日同じことの繰り返し、変わらない風景、僕は不満の塊だった。全ての悪いことを周りのせいにしていた。
自分を変えたくてお金をかけて新しいことにチャレンジしてみたりしたけど、結局、ベースの生活が変わらないので問題は解消しなかった。貯金もせず、大酒を飲み、付き合いだと思って始めたギャンブルには月に十数万円も使い込んでいた。
しかし、逃げ出してはみたものの、なんだか不満は解消されない。
自分の能力に自惚れは強かったので、「海外留学とかを考えてるんだよね。。。」と行く気もないのに周りに嘘をついて優越感に浸ったりして。恥ずかしい。
それでも口に出していると、本人もその気なるもんで、ちょこっと自分の興味のあることを調べ始めたり、お金を貯め始めたりして。
僕の興味のあることは「帆船」イケメンの海賊が映画の中で乗り回してるアレだ。
19歳の時、帆船に初めて乗った。風で走ることができるその船は、海の上で帆をいっぱいに開き、波を蹴立てて力強く走った。帆船に乗っていた1年間は毎日がとても刺激的で、自分が人生の主人公だと教えてくれた。
もう一度帆船に乗って旅したい。
そんな思いがくすぶっていた僕は、今の自分の不満が募る状況はきっと帆船にもう一度乗れば解放されるんじゃないかと考えるようになっていた。
最初は口だけのハッタリや勘違いも、少しずつ行動に移すと具体的になり、自分が動かなくては何も進まないこのあやふな海外渡航計画は、逆を返せば自分次第でとても自由な時間を手に入れられることに気づき、「海外に行き、この船に乗って、次はこの船にも乗ってみたい」と妄想する頃には毎日が楽しくて仕方がなくなっていた。
海外に長期で渡航しようとすると、やることは多い。
・乗れる船の情報を探す。
・行き先(乗る船)の決定。
・船の乗船が可能かコンタクトを取る。
・パスポートの申請。
・ビザの申請。
・航空券の手配。
・荷造り
一番苦労するのが「船の乗船が可能かコンタクトを取る」という作業。今よりもインターネットが普及していない時代だったので、直接メールアドレスにメールするか、手紙、FAXを送るという手段で乗れる船を探した。
英語ができない僕は友人や留学して英語が得意な姉や家族に手伝ってもらい、船に乗りたいんだけど乗せてもらえませんか?という文章を作り、それを送り、辞書を片手に返事を読んだ。
友人が教えてくれた情報の中でNZで運航している帆船にどうも乗れそうだということになった。
行き先は決まった。
続きます。たぶん。
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