ちょっとだけ音感がある
小学校からピアノを習っていた。そのわりにピアノコードとかは知らないしブランクが長いので今は限られた曲しか弾けない。固定ツイートに上げているラジオ体操第一もそのひとつで、小学6年生の時に習得したものである。
小学校の頃はメインの曲のレッスンに加えトレーニングの一環で、私が後ろを向き先生が和音を弾いてその3つがそれぞれ何の音か当てるクイズをしていた。最終的に黒鍵が混ざった和音まで大体当てられるようになった。今もできるかどうか試してみたいけど、できなくなっていた場合のショックを考えてなかなか手を出せずにいる。
中学生あたりで音感が定着してきたのか、自分の知っている曲ならだいたいなんでもハモれるようになった。普通の3度ハモリだけだが上下ともにある程度音を当てられるようになった。手癖になってしまったようで、未だに友達の鼻歌にうっかりハモリを入れてびっくりされることがある。オフボーカルのコーラス音源だけ聞いてその部分の主旋律を予測する遊びをしたこともあった。たしかボカロの恋愛裁判でやって、さらに本家を一度も聴くことなくカラオケでガイドメロディーを切って分析採点を付けてその音程のバーと歌詞だけ見てなんとなくで歌ってみたこともある。それから本家を聞いてみたが、自分で思っていた以上に合っていて感動した思い出。私の音感の全盛期である。これも今できるかはわからない。
音楽を聴く時もなんとなくコーラスを気にするようになった。高校受験を機にピアノをやめて以降もこの歌手はオクターブハモリが多いなとか、Bメロ上ハモリからのサビ下ハモリが多いのかなとか、落ちサビはハモリなしか上ハモリだなとか、このコーラスは好きじゃないとか、自分に音楽を作る力は無いくせにどんどんめんどくさい奴になっていった。
ちなみにヨルシカの「花人局」のコーラスが大好きです。
大学に入ってからはたまに打ち込みで耳コピをするようになった。YouTubeでMVを流しひたすら何度も曲を聞き続け、聞こえる全ての音を音色込みで覚えてちゃちい作曲アプリで再現するのだ。音程、よりも本家と似た音色を探すのが難しいし時間もかかるが、わりとカラオケ音源並の完成度に再現できる。最初からオフボーカルを聞いた方が伴奏はわかりやすいが、それは己のポリシーが許さない。バンドとかピアノが混ざってる曲は比較的やりやすい。EDMの曲は難しい。バンドの曲でもベースを聞き取るのは難しいのでピアノと並行して弦楽器をやっていたらもうちょっと幅広く楽しめたかもしれないと少しだけ後悔する。
歌がめちゃくちゃ上手いわけではないが、この絶対音感とも相対音感とも言うほどじゃない気持ち程度の音感のおかげでカラオケの分析採点が面白い。DAMの分析採点はラップパートやセリフパートまで採点対象だが、私は本家の出す音の高さをわりと正確に覚えているらしくそこそこ音程のバーに合わせることができる。さすがに90点超えがザラとかそこまでではないけど、RADIO FISHのPERFECT HUMANとかMAISONdesのトウキョウ・シャンディ・ランデヴとか、今流行ってるYOASOBIのアイドルとか。精度がめちゃくちゃ高いわけでもなければ何の役にも立たない技術である。
酔っていると音程が合わなくてきついので、サークルの二次会とかで行く際普通に歌って楽しんではいるが実はカラオケでは誰かが歌っている時に皆と気持ち悪い合いの手とかオタクのコールを入れている時の方が楽しかったりする。そういう時って分析採点も付けないし。
今数ヶ月ぶりに耳コピに使っていたアプリを開いたらなぜ作ったのかもシラフで作ったのかも覚えてないような、イントロしかできてないオリジナル曲が出てきた。やば。きっつ。消した。