#08 年間50人以上を取材して分かったインタビューを円滑に進めるコツ
こんにちは!
スパイラル広報室です。
広報の仕事の一つに社員インタビューがあります。
限られた業務時間の中で、いかに相手に負担をかけずに質の良い記事を仕上げるか、広報の腕の見せ所ですよね。
「インタビュー 成功させる」で検索すると、「事前準備が重要」や「答えやすい質問にする」など、たくさんの解説記事が出てきますが、どんなに工夫をしても思いのほかやりとりに時間がかかることはよくあります。
当社では社員インタビューをする際、インタビュイーにヒアリングシートを送り、必要があれば追加取材をするというのが主なやり方なのですが、最近になってようやく依頼の仕方を相手によって変える必要があるということに気付いたので、紹介したいと思います。
人には4タイプいることを意識する
年間50人以上を取材してきましたが、人のタイプは以下の4つに分けられると思っています。
社員インタビューが円滑に進むかどうかは、ヒアリングシートへの回答の質と戻り時間に大きく左右されます。つまり、ヒアリングシートに「書く」ことが得意か苦手かで、そもそもの依頼方法を変えないと無駄なやりとりが発生してしまうのです。
それでは、タイプ別の特徴と依頼の仕方を紹介します。
タイプA:書くのも話すのも得意
一番助かるのが、書くのも話すのも得意な人。
書くのが得意なのでヒアリングシートの戻り時間が早く、回答の質も良いので、微修正だけでそのまま記事が完成します。
但し、ヒアリングシートへの回答を完璧にしようとして、かえって戻りが遅くなるケースもあります。特に相手が繁忙期だった場合、ヒアリングシートへの記入時間が確保できずに、延び延びになったりお断りされたりするケースもあります。
そのため、ヒアリングシートの送付と記事の公開目処を添え、以下のように依頼します。
こうすると、相手は自分の都合の良い方を選べるのでスムーズに進みます。
タイプB:書くのは得意だが話すのは苦手
こちらもタイプA同様、とても助かる相手です。
ほぼ完璧な状態で仕上がってくるので、あとはこちらで記事化したものの下書きを見せて、修正要望があれば修正します。
MTGはしない前提なので、ヒアリングシートの提出期限を添えて以下のように依頼します。
提出期限はあくまで「希望」とすることで、相手の心理的不安を減らします。また、提出期限を設定することで、戻りが前日までなかった場合にリマインドしやすくなります。
タイプC:書くのは苦手だが話すのは得意
一番失敗するのがこのタイプです。
社員インタビューを続けていると、話すのは得意でも書くのが苦手な人が意外と多いことに気付きます。例えば、自分の業務内容を言語化することが難しい社員もいます。社員もライターではないので当然ですが、理解しにくい文脈だったり、社内用語だらけだったり、記入例を添えても粒度が低かったりして、結局対面での追加取材やシートのやりとりが多く発生してしまうことがあります。
そうすると、相手の時間も倍以上奪うことになるので、ヒアリングシートは送るだけにして、はじめから対面取材を入れる方が効率的です。
分からないことは分かるまでその場で聞けますし、自分で書いたメモなので校正もしやすくなります。
MTG取材時の注意点として、相手は話すことが得意なので早口になる可能性があります。また、質問に対して2〜3分喋り続ける人もいます。ボイスレコーダーで録音すると何度も聞き返すことになり、文字起こしに時間がかかるので、なるべくゆっくり話してもらうことをお願いしたり、メモは要点だけに留め「今話してもらったのはこういう解釈で合っていますか?」とその場で区切って確認したりするのがおすすめです。
タイプD:書くのも話すのも苦手
最後に、書くのも話すのも苦手な人。
滅多にいないのですが、こちらも直接話す方が早いです。
相手は話すのが苦手なので、言葉がなかなか出てこなかったりしますが、相槌を打ちながらまずは聞き役に徹します。私も話すのが苦手なので分かるのですが、話すのが苦手な人は、単純に質問の意図を理解できていないか、上手く伝えようとして何通りもある話の構成を頭の中で瞬時に選んでいるだけなので、話し終わるまでは辛抱強く待ってあげましょう。もし論点がズレていれば、すかさず軌道修正します。社員インタビューは基本、自分自身についての質問なので、答えられないということはないはずです。
と、ここまで読んできた方は、
そもそもどうやって相手のタイプを知るの?と感じてますよね。
特に初対面の人は何も情報がないので、事前に相手の上長に確認するのも一つの手ですが、私は本人にストレートにこう聞いています。
来た回答に合わせて取材します。
いずれにしても、ヒアリングシートは送っておきます。
以上が、社員インタビューを数年続けてきて分かった、取材を円滑に進める依頼の仕方でした。
他にも良い方法があれば、ぜひコメントで教えてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!