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『天国、それともラスベガス』-世界を楽しむ自宅デスクチューン

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自宅のデスクは、世界につながる場所にしたいと思いました。世界観とストーリーのあるデスク環境を基点に、コロナ以降で世界への物理的なアクセスが大きく制限される中でも、これからの202…
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#秋葉原住宅

『天国、それともラスベガス』―ガジェット多めとすっきりを両立させた、世界に向かうデスクチューンの企画と実装

「デスクに向かう」という表現が好きです。デスクに座るでもデスクを使うでもなく、「向かう」。デスクに身を置きモニターやスピーカーを見て過ごす時間は、どこか遠い場所から吹いてくる風を受けること、どこか違う世界に向かって進んでいくことと、確かに似ていると思うんですよね。 今回のデスクチューンのきっかけは、2020年春に訪れたあのウイルスとリモートワークでした。昨年転職したりと個人的にも太めの節目を感じていた20年代の始まりに、さらに世界は災厄に見舞われ、人と人との触れあいは禁忌に

『天国、それともラスベガス』の音楽制作:Spinnage's Releases

『天国、それともラスベガス』と銘打って自宅デスク環境をチューンし、2022年3月にAbleton Push2を買ってから本格的にのめり込みはじめたDAWによる楽曲制作。おかげさまで縁もあって、自分自身もよく曲を買ってるBeatportやTraxsourceといったダンスミュージック系の音楽配信サイトに、自分の作った曲が並ぶというまさかの実績をアンロックしました。 I tuned up my home desk environment under the title 'Hea

『天国、それともラスベガス』の音楽制作:KORG Minilogueがやってきた

世界に向き合い、世界の風を感じるためにあつらえた、ガジェット多めの自宅デスク・名付けて『天国、それともラスベガス』。最初に組み上げてからおよそ3年に時が流れ、少しずつガジェットの集積度が上がっています。どうしても引き算にならない。残念ながら、これが習い性です。 そんなデスクで最近どっぷりはまってるのが、音楽制作です。 いままでAbleton LiveというDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション=音楽制作ソフト)とソフトウェアシンセでハウスミュージックを作ってきま

『天国、それともラスベガス』のピッチフェーダー:PCDJ用MIDIコントローラーをArduinoで自作する(その①:立志編)

ガジェットは作れる。「かわいいは作れる」みたいに言いましたが、ガジェットが好きで・ガジェット多めに自宅デスクをチューンしてきた僕が、そのガジェット好きがさらに高じて、自分の理想とするガジェットを作りたくなってしまうのは、自然な流れだと言えましょう。 前回作ったVUメーターに続いて今回作ったガジェットは、PCDJ(ノートPCを使ったDJ)用のコントローラーです。僕はハウスミュージックラウンジ『秋葉原住宅』の棟梁としてDJ活動もしていて、すでにドイツfaderfox社の「DJ3

『天国、それともラスベガス』のコーディング:PCDJ用MIDIコントローラーをArduinoで自作する(その②・プログラミングと設定編)

この記事は、別記事「PCDJ用MIDIコントローラーをArduinoで自作する(その①:立志編)」の姉妹記事です。お姉さんにあたる①では、今回のコントローラー製作の全体像がわかるので、ぜひそちらもご覧ください。 元記事でもちらっと書きましたが、僕自身、プログラミングの経験はほとんどありません。voidです。当然C言語の知識はほぼvoid。なので、今回Arduino MicroでMIDコントローラーを自作するにあたり、プログラミングの部分は検索とGitHubのサンプルコード、

『天国、それともラスベガス』のバスターランチャー /eGPUボックス導入から夜間飛行へと至る道

『機動戦士ガンダム』の監督、富野由悠季氏の作品制作論のひとつに、「11、12歳まで好きだったものにこだわれ」という言葉があります。 思春期から大人になると世の中の流行とかスタイルに影響を受けてしまうけれど、11・12歳くらいまではそういったものに影響される前なので、その頃までに好きだったものはその人の本性とか指向性に合致している。それこそが個性の源泉であり、コピーにならないオリジナルの世界を作るときの基礎になりうる、という話です。 僕にとって11・12歳に好きだったもの。