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僕の小さな弟 クリスマスストーリー
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クリスマスの夜に
リックは「弟が欲しい」と願いました。
友達が弟を子分のように扱うのを見て、羨ましくなったのです。
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「ふーむ」
リックの家にやってきたサンタクロースは少し考え込みました。
「そうだちょうどいいのがいる。
キミにぴったりだ。
仲良くするんだよ」
そう言ってサンタクロースは去って行きました。
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小さくてちょっとカタカタ音がする
プレゼントの箱を残して。
朝日がカーテンの隙間から覗き込んで
母親の声でリックは目を覚ましました。
そしてそのまま居間に飛んで行ってしまったのです。
ベッドのわきに置かれたプレゼントの箱を落として。
どうやら小さすぎて目に入らなかかったようです。
「メリークリスマス!ママ、プレゼントはどこ?」
朝食をテーブルに運びながら、母親が優しく答えました。
「あわてんぼうさん。ベッドのそばにあったわよ」
それを聞いたリックは目を輝かせて一目散に寝室に戻って行きました。
布団をひっくり返して、部屋中のもの影を探してもプレゼントは見つかりません。
「ここだよ!」
なにかの声が聞こえました。
よく見るとベッドの下に小箱が転がっています。
おそるおそる手を伸ばすと、箱がカタカタ動きました。
「うわあ!」
驚いてリックは部屋の壁まで後ずさってしまいました。
「あけてあけて!」
どうやら声は箱の中からするようです。
勇気を振り絞って小箱をベッドの下から引っ張り出します。
小箱はずっとカタカタ動いています。
そろそろとかけられたリボンがほどかれて
箱の中に光が差し込みました。
その時です。
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「メリークリスマス!」
掛け声とともに小さなハムスターが小箱から飛び出して来たのです。
びっくりはしたものの
そのかわいらしい見た目にリックは自然と笑顔になりました。
「きみ、どうしてここにいるの?」
ハムスターが答えました。
「僕ね、家族が欲しかったんだ。
サンタクロースに頼んだら、ここにいたの」
リックは昨日願った内容を思い出してハッとしました。
「うーん、僕が欲しかったのは弟なんだよ」
ハムスターはちょっと考えて喜びました。
「お兄ちゃんが出来た!」
「ち、違うんだよ」
「どうしたの?」
リックが先ほど大声を上げたので、母親が様子を見にきました。
「あら、かわいい。どうしたのあなた」
「ぼくねサンタクロースからのプレゼントなの」
差し出された手にハムスターは素直に乗りました。
「リックの弟になったんだ」
「そうなの。木の実が入ったケーキはお好き?」
「大好き!」
「じゃあまず手を洗いましょうね。もしくはお風呂に入って貰ってもいいかしら」
「もちろんだよ!」
「ママ!そのこ飼うの!?」
「弟が欲しかったんでしょ?」
母親がリックにいたずらっぽく笑いました。
リックはプレゼントがハムスターになってしまって、自分の願い事を後悔しました。
「ちがうんだって・・」
でも『子分になる弟が欲しかった』なんて言ってしまえば母親に怒られるにちがいありません。
なんだからおかしなことになってしまいました。
リックは小さくため息をつくのでした。
SeaArtのクリスマスイベントのためになんとなく考えたお話
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本来のイベント内容:4コマの最後のヒトコマを埋める。
いいねが沢山貰えたらせっかくなので続きを書こうと思います。
お話考えるのは楽しいネ!