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教師の醍醐味は生徒から学ぶこと

「ハルトくんがタイチを崇拝してるんだって」

今日年長のタイチをお迎えに行った嫁さんからそんなことを言われた。ハルトくんとはうちの息子タイチの同級生。彼のお母さんはタイチがお世話になっている保育士さん。つまり、冒頭のコメントは保育士であるハルトくんのお母さんから言われたことらしい。

ハルトくんとは私も話をするし、顔も覚えた。人懐っこくてすごく良い子。そして彼のお父さんは私の教え子。びっくりですよね!中学1、2年時の体育の先生でした。

数年前に園の行事で私を見つけて慌てて奥さんのところに行って「中学校の先生がいる!」と大騒ぎだったらしい。それを聞いた私もパニック!担任をしたわけではないので顔までは覚えていなかったけど名前は覚えていたので、挨拶に来たときはすぐに昔話で盛り上がりました。

「ちなみにハルトくんのお父さんは、父さん(私)を崇拝してるけどな!」
『スウハイってなに?』
「大好きってこと。タイチも父さんを崇拝しているやろ?」
『・・・・・・・・・・・・・・うん😐」


この仕事をしてる人ってこんなことありません?さすがに教え子がパパ友ってのはないだろうけど苦笑。過去にあったのは、お姉ちゃんがいるお店・・・綺麗な女性が横に座ってくれるお店に先輩に連れられて行ったときのこと。「いらっしゃいませー」と隣に座った女の子に指差され「見たことある!」

直接は関わってないけど、彼女が中学生のときに同じ中学校に私が勤務していたのだとか。そんなことが3件あった。

数ヶ月前に繁華街の立ち食い寿司屋に行ったときのこと。対応してくれた女の子。どっかで見たことあるなあと思っていたら「先生ですよね?」と声をかけられた。彼女の場合は、同じ学年で2年一緒に学校生活を送ったらしい。仲の良い同級生は私が担任をしたから確かだろう。

「変わってなさすぎてびっくりした!」
20年近く前である。喜んで良いのかなんなのか複雑な心境だった苦笑



我々の仕事は毎年数十人から数百人を送り、そして迎える。立派に社会貢献してくれる思いで送り出す。そして、数年後にこうやって出会い元気であることを知る。ビットコインで大当たりして、自家用ジェット機を持っている教え子、と思えば隣の小学校で勤務している教え子、官僚になる夢を叶えた教え子、警察官、自衛官。新聞に載った教え子もいる。

自分の関わり方が果たして正しかったのかどうなのかの、一つの形が彼らの人生として現れている気がしている。もちろん、私の影響など微塵もない教え子もいるだろう。それでも私としては教師として彼らの人生に関わることができたことはとても感謝している。たくさんのことを教えてくれた。学ばせてもらった。彼らが私を教師でいさせてくれたと思っている。

これからもたくさんの卒業生を送り出す。彼らと関われた3年間を大切に彼らの後輩のために活かしていきたいと思う。

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