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愛情は正しい形で正しい量を正しい分だけお願いします。
特別支援学級在籍の2年生男子が荒れに荒れている。
毎日のように暴言を吐き、周囲を怒らせ、ケンカをしている。
交流学級の担任は新任2年目で初の担任で、どうしたらいいのかわからないお手上げ状態。もちろん学年代表も支援級の担任も関わっている。学年も他の支援級の担任もできるだけ彼の言動を気にしている。
何が彼をそこまでさせるのかはわからない。指導をしていても、会話にならないこと多い。「うるさい!」「帰る!」「知らん!」「そんなんやってない!」の繰り返し。
詳細はわからないが、みんな困っているのは確か。気にはなるが、頼まれてもいないところに首を突っ込むわけにもいかず、ただ静観しているだけ。
以下は私が遠目から見てて思うこと、感じることをまとめました。正解でもないし、誰かを批判しているわけでもないことをご理解ください。
おそらくどんな指導も入らないでしょう。理解力が低いとか特性が影響していることもあるだろうけど、一番考えないといけないのは、なぜそんな行動を繰り返すのかということ。
私は愛情不足のように見える。
母子家庭で、母一人子一人。母はまだかなり若い。母も母になりきれていない部分はあるだろう。彼はそんな母親から正しい愛情を正しい形で正しい量をもらえていないのではないか。
顔はどんどん険しくなるし、いつもイライラしているように見える。この時期でもまだ夏服(半袖)の制服を着ている。本人は寒くないとは言っているが。
支援級の担任とは相性が合わない。なので、学校で唯一の安全基地である支援学級にも寄りつかない。一度、私のクラスでゆっくりしたら?と声をかけたことがあるが、「ここは俺の教室じゃないし」といって入ろうともしなかった。
居場所がない。家にも、学校にも。
交流学級には話せる友達が一人はいるみたいなので、少し安心。ただ、母親との会話が少ないと仮定したら、会話量が圧倒的に少ない。つまり、表現方法の引き出しが少ないことになり、暴言での表現しか知らないのではないかという推測もできる。
いま一番彼が求めているのは愛情であり、話を聞いてくれることなのではないかというのが私の結論。つまり、自尊感情が低いので、指導、つまり「やったらあかん」という否定をされるとさらに悪化する可能性がある。「どうせ俺の話は聞いてくれへんのやろ!」という自暴自棄に。
教師が一生懸命行動を止めようと説得すればするほど、イライラは募るばかりのような気がしてしょうがない。かといって、即効性のある解決方法はない。時間をかけて関わっていくしかないだろう。
一番は、母親がゆっくり話を聴いてあげることだったり、一緒に何かをするのもいいんだけど。思春期の男子は母親と仲良くするのは照れもあってなかなか難しい。
根気強く関わって、我慢強く見守るしかない。同時に母親にも理解を求めるのも大切。支援級担任がんばって!