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職業で異なる家づくりの考え方と、不安の大きさ。【福祉の仕事】

仕事柄、本当に沢山の職種の方から家づくりの相談に乗らせてもらうのですが、どんな人でもほとんどの人が家づくりには大なり小なり不安です。
 僕も家は沢山建てる事をお手伝いしましたが、自分自身の家づくりは当然初体験ですし、妻をお客様とみたたて言えば一番難しいお客様だったように思います(笑)

沢山の家を持ちたい人と話を重ねる中で、職業で住まいに対する考え方、不安の度合いが結構違うんだなと思った事です。
職業は、物を作ったり、サービスをしたり、様々な仕事で家族の生計を立てているわけですから、少なからず皆さん得意分野で活躍しています。
だから、家を建てる、土地を買う、お金のかんがえかたなど、その仕事柄で 家づくりのやりとりに現れてくるなと気付いた事を、こんかいは少し紹介したいとおもいます。

大きく分けて3つの仕事
①会社員
②職人
③自営業・経営者

①〜③の大別でも、大きく考え方が分かれてくるのですが、今回は①の会社員さんも分解してみました。

会社員
①公務員
②製造業
③サービス業
④営業職
⑤医療系
⑥団体職員
⑦建設業
⑧運送業
⑨福祉系
など、他にも分ければ色々出てくるとおもうのですが、こんな感じです。

ここで、今回⑨の福祉の方の例を取り上げてみたいとおもいます。

福祉のお仕事の方は、日常の中で高齢の方と毎日接し、介護のお手伝いをされます。
高齢の方の、不自由な足腰の状況や、古い住まいで生活される不自由な暮らしを垣間見て、先の自分達の行先も不安に感じられる方は少なくありません。

特に、土地を決めるときと、建物の水回り・特にお風呂への不安は多いように思います。まだ見ぬ、40年ぐらい先の、もしかしたらもっと先の不安を仰られます。

段差なし・手すりの設置・風呂の介護を見通すサイズ・進入路の幅や各サイズを広く障害が無いように考えてしまったり、、、。これは一種の仕事柄の不安からくるものだとおもいます。


 よくよく考えてみると、40年先はかなり先の話題になります。建てる時の倍以上の年齢を重ねるわけですからね、ちいさな子供は さらに子供を作る年齢になっている状況です。
また、現在介護しているお年寄りの時代の家と、現在の家の性能・リフォームのしやすさは、大きな差があります。今の家は細かなリフォームがしやすい事は事実です。

また、私が対応させてもらった方の多くが、収入が多くは無いと嘆かれていました。【今は多少改善されているようですが】合わせて勤務時間が複雑で、体力的にもしんどい仕事で疲れている事が多かったようにおもいます。

問題点は将来の『自分が不自由になるかもしれない不安対策費』 よりも 『自分の現在の健康を向上出来るいえづくりと、無理ない予算』でないかと思います。


 ミイラとりがミイラになる。という事は、他の職種でも同じ事が起きてくるのですが、福祉の仕事の方は、自分自身が現時点から20年・30年先まで健康でいられるような、『リラックス・温熱環境が良い・導線効率が良い・時短が出来る』などに家のコストをかけつつ、無理の無い支払いの住まいを持つことが、精神的健康としても、オススメだったりします。

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