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強みを活かせる仕事100%にする?!
誰だってある苦手なこと。はずかしながら昭和な私は、「嫌いなものも好き嫌いなく食べなくちゃ」的な発想をしがち。結果どうしても、苦手なことを克服すべく努力をしてしまう……というか、そうしなければいけないような気持になる。やりたくないのに。
ずいぶん昔のある日のこと、広い会議室いっぱいに、A1のポスターをを100枚くらい貼らねばならない仕事があった。自慢じゃないけど、私はきれいに順序良く並べて貼る、といった作業が絶望的に不得意だ。心の底から、やりたくなかった。そして「僕やっときますよ」と後輩は言ってくれた。
けれど、もしも自分が一人でこれを全部貼らなきゃいけないような状況になったら、私なら耐えられない。そんな嫌なことを後輩ひとりに押し付けるなんてすべきじゃない!
勝手にそう思った私は一緒に作業を始めた。さすが苦手を自覚してるだけあって、自分でも嫌になるくらい手際が悪い。それでもテキパキ進める後輩に遅れをとるまいと、必死にペースを合わせて貼っていった。しばらくして、小さな声で後輩が言った。「もういいので、Spigolaさんの仕事に戻ってください」
遠慮してるのかと思ったけど、違った。「どうせ僕が後で全部直すことになるんで」……確かに。見ると私が貼ったところは、明らかに見栄えが悪い。
スゴスゴと自席に戻りながら、頑張りゃいいってもんじゃないんだよなぁ、と反省していた。そんなの、ただの自己満足だ。後輩くんゴメンナサイ。
苦手な仕事は得意な人にお願いして、自分は得意なことに集中しよう、というのが勝間さんの提案。5年かけてポートフォリオを100%得意に変えてしまいましょう、と。得意なことをやるのは楽しいし、時間はかからないし、成果は上がるし。そうすりゃ出世もするし給料も上がる。そう言い切る勝間さんは、いつもながら潔い。
いずれにせよ時間は有限なのだから、効率よく高品質な成果が出る方がいい。100%にはできなくても、少しづつ増やしていくのがよさそうだ。自分が楽なだけでなく、周りに迷惑掛けずに済むんだから。ね。