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自分の創造力を信じる
人間は誰でも新しい何かを生み出す力がある。多くの人が自分はクリエイティブじゃないと思い込んでいるけれど、そんなことはない。IDEOの創業者 デイビッド・ケリーのスピーチは、このことを教えてくれた。
やればできたかもしれない。なのに、やる前にあきらめてしまうことが人生にはあまりに多い。デイビッドのスピーチを聞いて私が思い出したのは、父がゴルフの打ちっぱなしにつれて行ってくれた高校生の時のこと。初めてクラブを握り、恐る恐る球を打った私を見て、父の第一声は「筋が悪そうじゃのう」だった。続いた妹には「うまくなるかもしれん」と一言。
一打目以外のことは全く覚えていないけど、もうゴルフはやらないな、と思ったことは記憶している。大人になってから「体格いいし、よく飛ばしそう。きっとうまくなるよ。」と何度も誘われても、一度も挑戦せず今に至る。まあ、父に褒められた妹も、ゴルフ好きにはならなかったけれど。
私のゴルフはともかく、試してみなきゃどうなるか分からないことを、最初からあきらめてしまうのは実に勿体ない。考えてみると、仕事でアイデアだしとかやるメンバーを集める時に「自分はそういうの向いてないから…」と尻込みする人は結構多い。明らかに、つまらないアイデアを出したら冷たい視線を浴びるかもしれない、という恐怖を感じているようだ。結果として、物おじしないタイプだけが意見をバンバン出し、アイデアマンとか言われる。でも、そういうタイプの人の考えばかりが日の目を見ると、実は発想が偏るかもしれない。
IDEOでは、創造力を羽ばたかせるために4つのガイドラインがあるそうだ。
1)やっかいな未知なるものを恐れない
2)評価されることを恐れない
3)制御できなくなることを恐れない
4)第一歩を踏み出すことを恐れない。
何かを生み出すには、乗り越えなければならない恐怖があるってことだ。
「恐怖の克服」という分野を追求した心理学者で、アルバート・バンデューラという人がいる。博士の研究によると、強い恐怖感を乗り越えた経験を持つ人は、自分自身を肯定的にとらえる心理が働くようになるそうだ。
「自己効力感 A feeling of Self-efficacy」というのが、彼が提唱した概念で、自分ならきっとできる、とポジティブな感覚で行動を起こせる力のこと。この自己効力感が低い状態だと、自分にはできない、きっと失敗するだろうと考えてしまう。そうすると、やる気も起きず、必然的に行動をおこすこともない。私のゴルフと同様に、行動を起こさない限り上手くいくことは決してない。
未知なるものを恐れ、他人からの評価を恐れ、制御できなくなる状態を恐れていては、第一歩を踏み出すことはできない。動画が最後途切れててしまっているのがとても残念だけど、勇気をくれるいい話だった。