ゲームマーケット2021秋 新作 魔女住む森のクッキーパーティ 制作にあたって
みなさんこんばんは。
スピカデザイン 大下バルサラといいます。
この度
2021/11/20 21 と開催されるゲームマーケット2021秋に
出展させていただきます。
もう何度目の出展かと思い数えてみれば、
他ブースに出してもらったのを含めると14回。
スピカデザイン単体で出てるのは、11回目となります。
うち、企業ブースで5回出ていますが
新型コロナウイルス感染防止の観点から
企業ブースがないので、個人ブースになります。
毎回、新作を複数出しています。
今回は、3点ありますが
スピカデザイン 発信のゲーム
魔女住む森のクッキーパーティ について書いてみます。
このゲームを作ろうと思ったキッカケ
年に2回あるゲームマーケットで毎回新作を出していまして
前回は、2人用の代償ダーツというゲームを作りました。
その際、次は紙ペンゲームを出したいなーと思っていまして
以前から作りたかったテーマ
「生産管理で使う考え方」を使ったゲーム
を作れないかと考えました。
最初に考えたテーマは紙ペンゲームと相性が良さそうなので
これにしようと思ったのですが、
委託を受けて制作しているゲームを優先していますので
自社発信のゲーム制作が押しに押して、結局研究が進まず
過去のネタ帳の中から出してくる事にしました。
そこで決めたのが
「第一種の誤り 第二種の誤り」というものです。
よく
「あわてんぼうの誤り のんびり屋の誤り」などとも言われますが
不良を出したくないので、検査を厳しくして良品が取れない
検査を緩くして、不良が市場に出ちゃう
といったジレンマをゲームにできないかなと思ったわけです。
モチーフはどうしよう
テーマは決まりましたが、モチーフを考えていませんでした。
「第一種の誤り 第二種の誤り」をゲームにしようとすると
最初に思い浮かぶのが「インカの黄金」でした。
いわゆるチキンレース的なものですが
もうちょっと行こうと思うとトラップにひっかかり
早めにやめると負けてしまう
こういうのって面白いので
テーマとしては似てるなと思ったのです。
しかし、黄金を取りに行くとした時点でインカの黄金から抜け出せないですし、わざわざ作る事もありません。
そう思っている時に、ふと
ヘンゼルとグレーテルってどんな話だったっけ?と思ったので
調べてみると結構良さそう。
これはハロウィンが近い為、そういう記事を見たのか
はたまた降って来たのか不明ですが丁度良さそうなので
採用する事にしました。
引いてはいけないカードを誰が先に引くか
引き返す判断も欲しいな
と思っていた時に、魔女とのクッキーパーティがシックリきたので
これは、魔女とクッキーを毒入りクッキーを食べさせ合おうと思いつきました。
イメージを膨らます
ゲームの世界を膨らまし始めました。
魔女VS人間 構図
ヘンゼルとグレーテルは、最後は魔女を窯に入れて撃退するんだったよな・・・そういう要素は欲しいな。
引き際の判断の面白さを入れて、魔女VS人間の構図にするには
魔女が完全にコントロールできるようにするのか
ある程度ランダム要素を入れておくかだな
と考え、後者を選ぶ事にしました。
毒と紅茶
毒は、2つ食べるとアウトくらいが丁度良いかなと思い
最初から、毒4 毒5 を用意しました。
順番が回って来た時にクッキーを食べないという行動をとれるように
紅茶を用意しました。
ただ、紅茶を飲むという行動が裏目に出るというゲーム性が欲しいところだと思い、開発当初は紅茶を飲んだ前後で食べると毒が強くなるというものでした。
手順を1回スキップしたのに、次に毒を食べると×2というような裏目った感を演出したかったのです。
しかし、手作りで検証してみると思ったより手順が煩雑なのと、毒が強力になり過ぎて紅茶は、そのセットを降りるという行動になりました。
また、毒の強さと量もなんども試して丁度いい感じに設定
タダの神経衰弱にならないようには・・・
ここまで作ってみて考えたのが
タダの神経衰弱になってしまわないかという事でした。
最初は、カードをどう取っていくとか
山札がとかあんまり考えず作り始めますが
ぼんやりと、一か所からとっていくのをイメージしていました
しかし、これだとインカの黄金と大して変わらずなので
何か変化を入れられたらと思ったのです。
魔女はある程度操作できるだろう
このゲームはテーマが出来た後に、モチーフが決まり
そこでスグにタイトルが出来ました。
いつもその順番なのですが、これにあった世界観で
イメージを膨らましていき
魔女の開催するクッキーパーティなんだから
ある程度は、どこに毒が入っているのか魔女は分かるだろう
と思い、
魔女は、クッキーの表側つまり効果が書かれている面だけ見て
3皿に分けて大体の場所は分かるようにした方が自然で
ストーリー的にも面白いのではないかと考えました。
ただ、残った分すべてが美味しいというのも変な気がして
魔法の力が入ったクッキーを作る事にしました。
魔法のクッキー
魔女が一生懸命しかけた罠に自分がかかってしまうというシーンが
どうやって生まれるのかと考えたところ、
悪い魔女は目が悪いので、暗いところでクッキーを入れ替えるというシーンを作れないかと考え、暗闇の魔法をいれたり
中には、仲間を裏切るカードを加えました。
結果、このカードが勝敗を分けるポイントにもなりました。
テストプレイ
ゲームの大まかな流れは
悪い魔女役の人が
クッキーを3皿に分けて、先に魔女から1枚食べる事でゲームがスタートしますので、魔女は安全なお皿を作っても良いですし、わざと毒を少し食べて「おいしい」と言って見せるとい事が可能な作りにしました。
しかし、もうちょっと刺激が欲しくなり
テストプレイの直前で、一発アウトの毒カードを作る事に・・・
そして、実際にプレイすると何故かこのカードをバシバシ引くのです。
まぁ、テストプレイとは得てしてそういう事が多いですが
早めに分かって良かったです。ゲーム全体のバランスを壊している事が分かり、結局毒9という猛毒になりました。
ゲームは、毒の合計が10以上になったら負けなので、数字は6でも良かったのですが、演出の為9としました。
同点決勝
そこで、更に出た問題が 同点決勝
ある程度進めていくと、クッキーカードが無くなっても
毒の合計が10以上になるプレイヤーがいない というシチュエーションに出会うようになりました。
うん。こまった。
これは、同点決勝が必要だな。
最初、ランダムで1枚の猛毒を引いたプレイヤーが負けとしましたが
テストプレイの段階で、魔女は猛毒がどれか知っているという設定でやってみると面白かったので、一旦採用しました。
ですが、最終的に製品にする際
同点決勝の人数によって、カードの枚数や誰が先に引き始めるかなどの条件によって魔女を倒せない場合がある事に気付き、後付けの要素によって、最初に描こうとした世界から離れる事を懸念して削除し、当初のランダムとなりました。
まとめ
ざっと書いた上に、後から書いたので漏れなどがあるかと思いますが、開発にあたっての考えを記してみました。
ここに書いている以外にも色々な紆余曲折があり出来上がったゲームです。
短い時間で楽しめると思いますので
ゲームマーケットでは是非 お手にとってご覧ください。
予約もやっています。
ゲームマーケット
魔女住む森のクッキーパーティ 予約
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