【コラム】お酒の話|カテゴリーごとに振り分けてみた
世の中にはいろんな種類のお酒がある。ビール・日本酒・ウィスキー。アルコール類に振り分けられるこれらの飲み物は、国や地域で名産品として旗揚げされたり、時期によって味が変わったりする。今回はお酒についての話しをする。
好きなお酒は人それぞれだが、20歳を超えてから嗜むことができるお酒という飲み物の種類は多岐にわたる。似たような言葉が隣接し、どの言葉がどのカテゴリーに織り込まれるかわからない。蒸留酒・果実酒・日本酒...。語尾になんでも「酒」という言葉で締められる。
お酒の分類をシンプルに分けるための視点は、「どうやって造られるか」「何でつくられるか」という2つである。すなわち、お酒は、「製造方法」としての視点と「原料」としての視点で振り分けられている、ということになる。
「製造方法」での視点でまとめると次の通り。醸造酒(ぞうじょうしゅ)・蒸留酒(じょうりゅうしゅ)・混成酒(こんせいしゅ)の3種類にまとめられる。このうち、基本的なお酒のつくり方とされるのが、蒸留酒と醸造酒である。それぞれを解説する。
まずは醸造酒から。原料を発酵させて自然にアルコールを生成させる手段を醸造という。原料となる穀物や果物に含まれる糖分を、酵母が分解し、アルコールと二酸化炭素を生成する。ブドウから造られるワインや、麦から造られるビールなどが醸造酒だ。
次は蒸留酒。蒸留とは、液体を加熱して気化させ、その後冷やして再び液体に戻す工程のこと。蒸留という過程が加わることで、アルコール度数がより高くなる。ウィスキーなどの蒸留酒が、高いアルコール度数なのは蒸留による影響だ。
最後に混成酒。混成酒は、醸造酒と蒸留酒に果実やハーブなどを加えたもの。お酒が造られた後に、後味や香りを調整することで、風味を豊かにしたお酒だ。一般的にはリキュールと呼ばれるものや梅酒は混成酒に振り分けられる。
・醸造酒|発酵のみでアルコールを生成し、比較的低い度数の飲みやすいお酒。
・蒸留酒|発酵後に蒸留してアルコールを濃縮し、高い度数を持つお酒。
・混成酒|蒸留酒や醸造酒に果実やハーブなどを加え、風味を豊かにしたお酒。
「原料」での視点でまとめると、穀物・果物・植物の3種類にまとめられる。穀物からは、大麦・とうもろこし・ライ麦などをベースに造られる。果物では、ぶどう・りんご、植物からは、アガベ・サトウキビなどを原料としている。
・穀物|大麦・トウモロコシ・ライ麦など
・果物|ぶどう・りんごなど
・植物|アガベ・サトウキビなど
それぞれの原料から造られるお酒をまとめた。ウィスキー・ウォッカ・ラムについては主な原料は数種あり、それぞれが冠たる名をほしいものとするほど有名なお酒が存在する。しかし、他のお酒は主に1種類の原料から作られている。試行錯誤の結果、人間の味覚によって精査されてきた結果だろう。
穀物
・ウイスキー|スコッチは大麦・バーボンはトウモロコシ・ライはライ麦
・ウォッカ |小麦・ライ麦・ジャガイモ
・ビール |大麦
果物
・ワイン |ぶどう
・シードル |りんご
・ブランデー|ぶどう
植物
・テキーラ |アガベ
・ラム |サトウキビ・糖蜜
お酒は、製造方法と原料で大きく分類される。醸造酒・蒸留酒・混成酒といった製造方法の違いによるカテゴリーがあり、穀物・果物・植物といった原料の違いによるカテゴリーが存在する。この分類を知ることで、自分に合ったお酒を探求する助けになれば幸いである。
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