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僕が夫になる日まで⑦

お久しぶりです。
前回から1か月も期間が開いてしまいました。
はたして今回で校了となるのか・・・?
今回もお付き合いいただければと思います。
前話→僕が夫になる日まで⑥


結婚式の準備の大変さ

2020年も終盤に差し掛かり、結婚式の準備も本格的になってきた。
結婚式の準備はとにかく決めることが多かった。
主に披露宴に関することだが、披露宴の招待状のデザイン、文言、誰を招待するかに始まり、料理、ケーキ、飲み物、装花、花束、両親への記念品、テーブルコーディネート等々、そのほぼ全てを彼女が必要だと思う情報を収集してくれた。
引出物の提案なんかもサイト毎に特徴や傾向を分かりやすく教えてくれた。

僕にも何かできることないかなと思ってみるけど、なかなか思いつかなかった。
彼女に聞いてみても自分でやりたい性分なようで「うーん、別にないかなあ」とあしらわれてしまう。
なので「じゃあ痩せたらいい?」と聞いたら「そうだね」と言われたのでできることをやっていくことにした。

当時171cm 77kg。
元々野球をやっていたのもあり筋肉は多少あるがそれでも「やや太っている」部類の体型だった。
衣装合わせでタキシードを着ても首がキツそうに見えていた。
結婚式の写真は一生残るものだし、そもそも健康に良くないし、他に準備もさせてもらえないし、やるか!と思い2020年末にジムに入会し、年始から通い始めた。
トレーニングの内容は省略するが、当日まで3か月で5kgの減量に成功した。
(体脂肪も7%程減少、どれだけ溜め込んでたんだ・・・笑)


前撮り

2021年2月某日。
横浜市某所にて1日かけて建物内と屋外で前撮りを行なった。
結婚式当日のものとは違うものだがタキシードとドレスで2月の屋外はなかなか厳しかったが、天気自体は良かったので終始楽しく撮影してもらうことができた。
途中でカメラマンさんが「(彼女さん)本当に綺麗ですね!今年何回くらい綺麗だなって思いました?」と聞いてきて、「うーんだいたい毎日思ってますね」と即答で返したら「ここ最近で一番かっこいい返しを頂きましたね!」とのこと。
こういうナチュラルに惚気が出せるのが僕の良い所だと思っています(照)


僕でいいんだ

プロポーズしてOKもらった時にも
両親に結婚の報告した時にも
式場選んでいる時にも
式場見学している時にも
婚約指輪買った時にも
ドレス試着している時にも
両家顔合わせの時にも
結婚式の準備している時にも
前撮りの時にも
婚姻届を書いた時にも思っていたことがある。

彼女にとって生涯のパートナーである夫が「僕でいいの?」ということだ。

ようやく大人として、男としての自分に自信は持てたと言ったが、自分のことは飛び抜けた特別な才能を何一つ持たず、普通の人だなあと思っている。
そんな自分が一人の女性に選ばれた、選んでもらえたという現実。

え?本当に?僕で大丈夫?このままいくと夫婦になるんだよ?もう少しよく考えた方がよくない?

そんなことを考えていたらあっという間に結婚式前日になってしまった。
今からならキャンセル料さえ払えば結婚式はキャンセルできないことはないし、ゲストの皆様にも頭を下げて回らないといけないし今後気まずくなってしまうが、まだ引き返せるところだ。
結婚式の搬入・準備を終え、式場近くのホテルに泊まったのだけど、とうとう彼女から「やっぱりやめよう」の一言は出てこなかった。


そして結婚式当日の朝を迎えた。


今日の佳き日に

早朝に結婚式場に到着。
それぞれの控室で挙式用の衣装へスタッフさんに着付けてもらう。
人生で初めての紋付袴。
挙式までの間に挨拶の内容を確認したり、式場外での写真撮影なんかを済ませる。
エントランスでは久しぶりの再会をした友人たちの談笑している声が聞こえる。混ざりたい。
挙式リハーサルを終え、挙式まで待機。
割と暇だったのでツイッターでゲストのツイートをいいね!して回る余裕がある(笑)


そして挙式へ。
新郎なので1人で入場するから視線が一気に集まるんだろうなあ緊張するなあ。
そしてチャペルの扉が開き、柔らかい拍手と共に入場。
やはり視線が集まる・・・緊張で足元も覚束ない・・・姿勢を保つことにも意識が回らない・・・(写真で見返したらひどい猫背だった)

新婦も入場し、挙式が進んでいく。
誓いの言葉、「妻に毎日愛していると伝えることを約束します」とゲストの前で誓う。
付き合い始めてから毎日3回くらい言っているからかれこれ5,000回は言っているんだよな。それはこれからも変わらないつもり。

壇上に立っている時にけっこうゲストの皆様の顔を見ていた。
目が合うと笑顔を返してくれたり変顔してきたり「ちゃんと集中して!」みたいな顔してくれて1人で和んでいた。
指輪の交換、水合わせの儀、結婚証明書へサイン。
全てがTAKE2のない貴重な一瞬一瞬だった。
今度は2人で退場し、大階段でのフラワーシャワー、全員での集合写真。
ありきたりな表現だけど皆様の笑顔が見れて嬉しかった。

続いて披露宴。
控室でタキシードに着付け終わって声がかかるのを待っていた。
そう言えば新婦のウェディングドレスを写真でもまだ見ていなかった。
ずっとファーストミートに憧れがあってやってみたかったのだ(海外のファーストミートだと新郎が結構な割合で感動で涙していてとても良い)が、不意に新婦控室にいるヘアメイクさんに呼ばれてしまい、その時に意図せずウェディングドレスを見てしまった・・・(汗)
ちょっと予定と変わってしまってそこだけは残念だった(仕方ない)


いよいよ披露宴入場の時。
この時のワクワクは今でも忘れられない。
入場BGMが始まり、ドアを開けてくれるスタッフさんのカウントダウンが始まる。


10、

9、

8、

7、

6、

5、

4、

3、

2、

1、






「いってらっしゃいませ」






そこからは本当にあっという間で、ゲストの皆様の僕達の結婚を喜んでくれている、今日この場を楽しんでくれている時間を共有することができて本当にやって良かったと思った。
お色直しで新婦はカラードレスにチェンジし、僕はネクタイとベストをチェンジ。
2人が好きなアニメの曲で新郎登場→新婦登場のシンデレラ入場もやりたかった演出の1つだったし盛り上がって良かったなあ。

新婦から提案された連弾は、ホール・ニュー・ワールドを弾いた。
当日までみっちり練習した甲斐あって演奏自体に緊張することもなく、ほぼノーミスで演奏することができた。
会場にピアノが準備されていたので新婦が演奏するのは皆様想像できていたみたいだけど、僕までピアノの前に座ったので、ちょっと会場がどよめいていた(笑)

当日までは当日の妄想で何回でも泣けるくらいだったけど、当日になったら楽しすぎてあっという間に時間が過ぎてしまった。
両親への手紙を読み、記念品贈呈で両親の元へ。
両親が泣いていたのでここで初めて涙腺にグッときた。
やっと目に見える形の親孝行できたかな。

退場、エンドロール、ゲストのお見送り。
楽しい時間が終わってしまうなあと寂しい気持ち。
荷物をまとめて撤収。
しかし、我々にはまだやることがある!


ついに…入籍!

結婚式を終えたその足で区役所へ婚姻届を提出しにきた。
その日は日曜日なので夜間用の窓口へ。
事前にしっかり確認したので不備はないはず。

提出直前にまた思った。
「本当に僕でいいの?結婚式やったけどあくまで儀式だし、やめるならもう最後のタイミングだよ?」
もちろん口に出しては言わなかったけど、最後の最後まで彼女は何も言わず当たり前に結婚に向かっていた。
ああ、僕でいいんだ。彼女もちゃんと僕と結婚したかったんだ。良かった(笑)

「はい、では受け付けますね。おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「不備があったら連絡しますので」

夫婦になった。なっちゃった。
これまでただの彼女だったのに、世の中に認められる関係、「家族」になっちゃった。
つまり僕も夫になった

このnoteを書いている時点でもうすぐ結婚半年。
今でも一緒に夕飯を食べながら「夫婦になっちゃったよ・・・」って確認(?)しあっているし、左手薬指の指輪を見せ合っている。
まだまだこれから楽しいことも大変なこともあるとは思うけど、ちょっとやそっとでは終わらせられないし、しっかり向き合って肩を並べて生きていくぞ。
何しろ僕は妻を愛しているのでね。


あとがき

僕が夫になる日まで①~⑦までお付き合い頂きありがとうございました。
どれだけの人が見てくれていたかは分かりませんが、自分の思い出としてこういう気持ちだったことを残したくて何とか最後まで書ききることができました。
もちろん全てを細かく書いていくことはできませんでしたが、概ね書きたいように書けて満足しています(笑)

今後はそもそもnoteを始めるきっかけに書きたいテーマがいくつかあったのでそれを書いて、あとは思いついたことを1,000文字くらいで書いていこうと思います。
ここまでありがとうございました。

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