マジックハラスメントの話
パワハラ、モラハラ、アルハラ、セクハラ等々、ハラスメントの種類を上げだすとキリがない世の中になってきました。
さて、みなさんの身近に自称マジシャンはいますでしょうか。今日は自称マジシャン特有のハラスメント「マジックハラスメント(通称 : マジハラ)」を僕の実体験をベースに3つほどご紹介します。
1.頼まれてもないのにトランプを出す
趣味でマジックをしています。と話すと「なにかやってよ」と言われる機会は少なくないようです。その流れの中でトランプを出すのは自然でしょう。しかし、世のハラスメント系自称マジシャンはそんなマナーなど気にすることなくいきなり手品を始めます。
飲み会での話です。場は会話で盛り上がり、全員が楽しんでいる様子でした。そんな中、彼は空気を読まずにこう切り出します。
「ねえ!最近マジック覚えたんだ!見てくれよ!」
そう、彼はマジックを覚えたてで誰かに見せたくてたまりません。そんな欲求がお酒で酔いが回っていくのと比例して大きくなっていきました。
しかし、残酷なもので彼の下手なマジックで場は静まり返りました。求められてからやるのと自分から切り出すのではハードルの高さが全く違います。こういった場面でのマジハラは場が地獄と化します。
2.同じ手品を何回も見せる
同じような現象が起きるマジックでも手法が違うことにこだわるマジシャンは少ないと聞きます。多少、手の動きは違うものの結果的に同じことが起きるんです。そういったこだわりを強要し、見せ続けるのです。そして見せられてる側はこう思います。
「これ昨日も見たんたんけど」
そして見せる側はこう言います。
「全然違うから!昨日やったやつよりナチュラルだから!」
いいえ、同じです。演出によって感じ方が変わる事はあります。しかし、この類の自称マジシャンがやるのは大抵同じような演出で手法だけ違うパターンが多いです(僕調べ)。見てる側としては同じなんです。マジックはエンタメであることを理解し、楽しませる意識を持ちましょう。
3.カード投げで物理攻撃
マジックを始めるとカード投げに憧れを持つものです。上達していくと気分が良くなり自慢をしたくなります。マジックでの披露に一通り満足すると、自慢する方法はマジックではなく物理攻撃へと過激化していくことがあります。
「くらえ!これが俺のカードシューティングだ!」
そんな言葉を発しながら友人にトランプを投げつけます。非常に危険です。気分はさながらヒソカなのでしょうか。これはもうハラスメントではなくDVの類ですね。マジック以前に人としてどうかと思います。
ひとまず以上となります。
他人事かのように書きましたが、全部過去の僕です。マジックを通してたくさん迷惑をかけました。
若かったあの頃の愚行を戒めかの如く書き残しておきます。
楽しいマジックライフを送りましょう。