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コピーは愛

Gil EvanceのPlays the Music of Jimi Hendrixというアルバムがあって、タイトルそのままにジミの楽曲をアレンジした作品です。

正直ジミの楽曲を他の人が取り上げたって聞いてもあんまりピンとこない感じがして、確か昔持ってたけどあんまりちゃんと聴いてなかったのかなと。

今朝なんとなく思い出して聴いてみたんですが。。。ちょっと舐めてましたね。。。痺れちゃいました。

アレンジャーの仕事って中々パッとわかりにくいとこあるんじゃないかと思うのですが、元の楽曲をめちゃめちゃ知ってて、何なら盲目的なジミのファンである私が聴いても、それぞれの楽曲に対する愛やリスペクトが伝わってくるようで素晴らしい。。。色々な楽器でジミの歌い回しやエフェクトのかかったギターの感じを真似してみたり、元々はジミがシンプルなコンボで演奏したものを。。。なんというか本当は内側ではこう鳴ってたんじゃないかなんて思っちゃうくらいよくできてるなぁって思っちゃいました。。。少し調べてみたらギル自身のアレンジは三曲だけらしいんですが、どの曲も工夫があって、当然ながら安いやっつけみたいなのは一つもなかったです。

ビッグバンドってのは人数が多い分、背景が色々あるような気がして面白いですね。

あの時あのバンドにいた人がこうなってああなってみたいな感じ、人の営みっていうか、なんか劇団とかもそういうのありますよね。。。ここにいた人は後々あそこに行って。。。どうしてあの国に行くことになったんだろうとか。

そういう話ってもしかしたら、興味のない人からしたら何が面白いの?、この人ヤバ!ってなっちゃう系なのかもだけど、私自身はそういう何かに対する興味や愛の話とか、研究発表みたいなのって割と楽しく感じれる方だと思います。

でまた、そういう話が特に本当じゃなかったとしても面白いと思うんです。

思い込みも、吟味された物だったりすると私はアリなんじゃないかって思う方なので、本当かどうかなんてことよりも、その出来事を長く丁寧に考え続けるっていうか、語り手の愛っていうか真剣さっていうか、そっちの方になんか興味を覚えちゃいます。

自分の持っている情報が曖昧だなって思って、それが自分の大事なことだったらきっといっぱい調べちゃったりして、でもそれが過去のことだったり遠くの場所でのことだったりすると、落ちていたり残っていたりする情報をつなぎ合わせて自分で理解しないといけないわけで、そういうところからまた実際は事実と違うかもしれない話が生まれてきたりもして。。。でも愛によって悪意なくできちゃった話なんだったら、それもいいのかなって。

これ何かな。。。って今書きながら考えてたら、もうかれこれ二十年ちょっと前に公開されたコンタクトって映画があって、その中で少女時代の主人公が、無線通信でたまたま話をした通信相手がペンサコラという場所から話をしている事を知って、その場所を地図にピンを留めて自宅からの距離を測って。。。ペンサコラを想像で絵に描くってシーンが後々大事な所で効いてくるってのがあって。。。それをただ見ただけの私がいまだに覚えててこんな考えになっちゃってるって言う。。。

本当の意味で本当の事は当事者の中にしかない事なんじゃないかなって思ったら、すでに起こった出来事や作品っていう物の本当は、突き詰めると絶対にわからない物だし、でもそれを時間をかけて丁寧に追い求めていくっていうか、いや本当なんてそもそもないのに、その本当を求めていくってとこになんかまた新たな本当が生まれてくるような気がして。。。愛ってそういう物なのかなとか思っちゃったりします。。。あ、これロマン?っていうんですかね。

音が取れて音源に合わせて弾けるようになった、譜面に書いてみた、分析をした、音源に合わせて弾けていると思っていたらタイムがどうしても合わないところがあった。。。もしかしてリズムの感じ方に何か根本的なズレがあるんじゃないかと思った、歌というか言葉や言語がリズムに影響を及ぼしているんじゃないかって仮説を立ててみた。。。どんな言語を話してる人が演奏しているのか調べた、その地方の訛りやアクセントを聞いてみた、実際にその演奏をしている人の育った場所に。。。中々いけないですが。。。そもそもの動機は少しでもそのプレイヤーみたいに演奏できるようになりたいってとこですよね。

そうこうしているうちに、多分その元々の憧れの人とは違う個性が生まれていくわけですが、きっと真剣に研究して取り組んだ物は、結果として血肉になっていくんじゃないかと。。。そしてそれはまた違う誰かに影響をって。。。

好きな物を、使えるとか使えないなんて基準で切り捨てたりしないで、どんどん追い求めて、ヤバイファンになって。。。えと、捕まらないようには気を付けたいですが。。。ディープなところまで行ったら、ギルのアルバムみたいなジミの捉え方もできちゃったりするのかな。。。なんて思ったりします。。。なんでもギルは自分のバンドにジミを迎えたかったって話もあるみたいですね。

つい、こうだ!なんて思っちゃうと、いや絶対こうでしょ!なんて強い物言いになっちゃったりしますが、例の"自分は間違ってない"っていう悪魔みたいな感情さえ見張っておけば、割と正しく相手に伝わる物なのかなって。

とある音楽を聴くという事とそれをコピーして演奏する事の違いって、料理を食べるのと実際に作ってみる事に似てる気がします。

ケーキとかお菓子って、実際に作ってみるとびっくりするくらい砂糖入ってたりしてびびっちゃいますよね。

で、料理もいくつか作ってると割と食べてみただけでも何がどうなっているかわかるようになっちゃったりして。。。

やっぱりコピーしましょ!

何回弾いてもオリジナルにはならないけど、その録音の中に自分もいる気になるくらいまでいけたら、何はともあれきっとめちゃ楽しいですよね。

で、ここがこうなってる!ってシェアしましょ〜。教えて欲しいなぁ。

今はここまで出来た、前はこうやったけど改めてもう一回やってみたらここんとここうじゃ〜ん。。。何年も間違ってたな。。。なんてしょっちゅうです。

好きな人の演奏やソロから、まずは出来そうなの選んで少しづつ真似してみましょう。

コピーは愛!

イエイ。

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