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シンプルな代理コードのアイディア

レコードやカセットテープは味があって良いですね。

これだけハイファイ、ハイレゾリューションな音が手軽に手に入る現代では、なんだか音質という言葉の持つ意味自体が随分と変化したような気がします。

近年エフェクトにもビットクラッシュなんていって、わざわざ音を悪くしたり破壊したりして積極的に悪く加工した音(実際それが良い音、必要な音なわけですが)を使う、あるいは綺麗に録音した物全体にそういうエフェクトをかけたりするなんてのが当たり前になっていますね。

ネット上にはレコードのスクラッチノイズをサンプリングした物がダウンロードできるようにしてあったり、ソフトシンセの世界でも磁気テープをベースにしたシンセサイザーの走りとも言われるメロトロンの音をデジタルでエミュレートしたり、そういえばローランドのテープエコーのエミュレートもありましたね。

とにかく新しい技術で古い物をできるだけ忠実に再現するという。。。クリアで良い音を求めてじゃぶじゃぶお金を払っていたのは一体なんだったんだろうなんてちょっと思っちゃうくらい。。。アナログからデジタルに移行した時にはこんなのもういらね〜なんて捨てちゃった機材なんかが、逆に今ちゃんと動いたら名機だったりって事、ある気がします。

モノの価値や良し悪し、正誤さえもシフトチェンジしてしまうんでしょうね。

ずっと大事な物も当然あるし、昔は大事だったのに、今は全く価値を感じなくなってしまった物や、逆に必要なくなって捨ててしまったのに、今あれば大事にしたはずの物。。。う〜ん。。。とにかく時の流れは全く先が読めなくて、どんどん変化していくものって事なんでしょうか。

若くてまだ何も知らなかった頃(今は逆にこんなに知らないことばかりだったって事にやっと気づいたわけですが。。。)、とにかくソロの手持ちがペンタしかなかったので、なんだか色々工夫してなんとかしようと頑張ってた気がします。

今回のアイディアはそんな時に思いついたものです。

もしかしたらこういうシンプルなアイディアがまた使えたりするのかなって事で、ちょっとまとめてみますね。

CMaj7コードに、ストラクチャーに沿って一音上を追加してやると、Emin7が取り出せます。

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色々応用的に考えられるのですが、例えばCMaj7の伴奏でEmin7のアルペジオまたはEminペンタで9th入りのソロにしたり(minペンタにした時は13th入り)、ベースがルートを弾く前提でEmin7をCMaj7の代わりにしたりと、オルタードのような派手さはありませんが、随所で使える便利な代理変換ができます。

Cmin7も同じように9thを入れて変換するとE♭Maj7が取り出せます。

IIImin7では9thがキー外の音になってしまうので注意が必要ですが、IImin7やVImin7であればアルペジオやminペンタにしても大丈夫そうです。

C7にナチュラルテンション9thを足せばEmin7(♭5)ですね。

ブルースの伴奏なんかではよくこの代理変換で伴奏しているシーンを見かけます。

ここからさらに応用して、例えばCMaj7からEmin7〜GMaj7〜Bmin7〜D7となっていくと、IVMaj7ならば全部ダイアトニックスケール内の音、IMaj7だとGMaj7以降は#11が入って、スーパーインポーズ的なアイディアに。。。特にBminペンタなんかはルートの半音下に変換するだけでリディアンになるので、便利に使えそうですね。。。実際のソロでもよく聞くアイディアです。

アッパーストラクチャートライアドなんていうアイディアもあったりしますが、今回は四声の代理コードを伴奏やソロに当てはめようというアイディアです。

考え方自体はシンプルでも、しっかり使える、後々も応用が効く有効なアイディアです。

まずは伴奏に積極的に代理コードを利用して、繊細な音の違いを楽しんでみて欲しいです。

是非やってみてください!

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