ハーモニックマイナーについて
私が音楽理論の存在を意識したのは丁度1990年頃、19歳頃だったと思います。
エレキギターを手に入れてから3年程した頃、自分で曲のようなものも何曲か書き始めた頃でした。
完全にマンネリ化した自分の曲を何とかしたくて、仲間に相談したり、簡単そうな音楽理論の本を買ってみたりしていました。
音符の読みが得意でないことからか理論書を読んでもどうも音に繋がらず、何より頭がガチガチに硬くて素直でないのか、どうしても引っかかる部分が出てきてしまって、本を読んでも最初の数ページから先に進みませんでした。
特にスケールの項で、音が同じなのに違う名前がついているページを見るだに、始まる場所で名前が変わるなら、フレーズごとにスケールの名前が変わることになってしまうじゃないかと。。。こんなの一体何の意味があるのかと考えては先に進まないという。。。典型的に勘違いにハマってしまうタイプで、本にさえ悪態をつくという日々でした。
後年、スケールの名前は始まる場所で決まるのではなく、ルート(ベース音)で決まるものだと気づくのですが、最初の滑り出しが本当にうまくいかなかっただけに、だんだん分かってくるとこれまた逆の意味でどんどんハマっていき、地元の先生についたり、海外で勉強したりした結果、コード理論の本であれば、だいたいどの本を読んでもそれなりに理解できるところまではわかるようにはなりました。
ではもうそのままバリバリアドリブが弾けて。。。とはなかなかなれず、やはりわかっているようで穴だらけで、そこから自分なりの考え方を構築するまでにまたひどく時間がかかってしまいました。
きちんとわかっていなかったものの1つにハーモニックマイナースケールがあります。
表面上はわかっていたつもりだったのですが、どうしてこのスケールが生まれてきたのかをしっかり把握していなかったのが一番の問題でした。
ハーモニックマイナースケールは、ナチュラルマイナースケールの弱点である"リーディングトーンが無いこと"と"V7が作れない事"を、♭7の音をMaj7の音に変形する事で全て解消したスケールです。
実際ほとんどのマイナーの曲にV7が入っていますが、ここでよく話題になるのがハーモニックマイナーP.5th below(mixolydian♭9♭13)というスケールです。
これは要するにCハーモニックマイナーをG7で合わせるという話です。
上の図そのままですね。
そのままが。。。できなかった。
ちなみにハーモニックマイナースケールをダイアトニックコード化したII番目のコードはIIm7(♭5)です。
上の図のキーだとDm7(♭5)-G7(♭9)でマイナーのII-Vといわれる進行が作れます。
さてこれを今私は、Fドリアンスケールの4番目の音を半音上げる形で考えています。
こうしておくとG7をみて全音下げるだけなので変換に頭がついていけるように、また全てをドリアンで考えることによって楽になりました。
理論がわかるという事は内容を理解したところがスタートであって、ゴールではないと思っているし、また当然今も私がゴールにたどり着いたとは思っていません。
ただ以前よりは格段に楽になったのは事実です。
マイナーのII-Vでハーモニックマイナー、またはドリアン(私はほとんど同じもののように扱っています)、またはマイナーペンタトニックスケール(ドリアンはマイナーペンタトニックスケールと同じもののように扱っています)、是非やってみてください!
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