ギターと私(使ってきた楽器のこと)
16歳でエレキギターを始めました。
見てなかったけど深夜イカ天とかやってたと思います。
私の周りはといえば、布袋さんや氷室さんのマリオネットが出たところで、街にはTMのセルフコントロールが流れてて、高校の前の席には趣味がヘビーメタルという痩せててメガネをかけたH君が授業の合間にひたすらスケッチブックに骸骨の絵を描いていました。
自主コンって言われてたバンドライブを仲間内で企画して、自分たちでチケットを手売りしてた連中もいて、なんだかギターが弾けたら一目置かれる感じはまだあったと思います。
お世辞にもパッとしない見た目の私は、高校の入学祝いに買ってもらったトランペットをブラバンで吹いてました。
ギター自体はちょこちょこ弾いてたんです。
押入れとタンスの間にちょっとした隙間があって、そこに弦が3本くらいしかはってないギターがあるのを中学二年くらいに発見、親父はカラオケ好きな人だったみたいで、コードと歌詞が何千曲と掲載されている本が3冊ほどありました。
巻末にギターコードが書いてあって。。。とりあえずこれをこっちに当てはめて弾けば曲になるのかなぁ。。。とサザンやえーちゃんの曲をやってみるけど、なんか違うな〜なんてなってました。
なので高校に入って、大して上手くもない人が(失礼)なんかヒーローみたいになってるのがぶっちゃけ不思議でしたが、まあモテる人は他に何かあるのだろうと当時ガッチガチに硬派だった私は彼らの輪に加わろうとしませんでした。
時は満ちた。。。ですよね。
テレビで速弾きを華麗に披露するギタリストを見て、絶対もうあのエレキギターというのを手に入れなければいけない。。。となっちゃいました。
当時学校に内緒でアルバイトをして、トランペットを新調しようとしてました。
朝新聞配達をはじめたら、眠くて夜勉強できなくなっちゃって、これでめちゃめちゃ成績が落ちちゃって、そこまで気にするタイプじゃない自分でも焦っちゃうくらいひどくなったのを覚えています。
3ヶ月くらいで辞めたバイトで残ったお金が5万ちょっと。
欲しいトランペットを買うのにはだいぶ足りなかったけど、エレキギターは買える。。。
今思えばあれが人生の英断、今までした選択の中で最も冴えてた決断かもしれない。
グラサンかけた髪の長いおっちゃんばっかりの楽器屋さんに命がけで突入しました。
ちっちゃい階段上がった2階がギターコーナーになってて、もう何か買わないと出れないような作りになってて。。。
アイバニーズの白いギター。
クレイマータイプってやつで、ロック式のトレモロがついていました。
マイクはハムバッカーがスラントマウント(最近見ない!)で一個だけ、店員さんにも男はコレでいけ!みたいなこと言われた気がする。
バスウッドかアルダーだったと思います。ネックはメイプルで。。。嬉しかったなあ。
勇者の剣を手に入れた気がしました。
うちにいる間は風呂とトイレ以外はずっと肩からギター下げて生活してた気がします。
部活終わると帰りは小走りで電車に乗って、ずっとギターのことばかり考えてた。。。やばいな。
しばらくこのギターを使っていたけど、ジミヘンドリクスの存在を知って(知ってしまいました)、最初に入ったあの楽器屋さんでバイトしていた私はレイクプラシッドブルーのストラトキャスターを手に入れます(初めてのローン)。
記憶が少し曖昧だけど、そういえばその白いギターとストラトの間に3本くらい中古のギターを先輩方に譲ってもらってたかも。
確かムーンのコンポーネントギターとボロボロのギブソンSG(塗装剥がして落書きいっぱいした)。。。あとアイバニーズのジョーサトが使ってたモデルもあった気がする。
バイトの高校出るか出ないかの学生に、使わなくなった機材を流すっていうのは恒久的な伝統ですね。
いや、諸先輩方々には本当によくしてもらいました。
買って弾いてみないと楽器の本当のとこはわかんないと教えられて、ローン組みまくって、とにかく知りたい欲求でアンプもギターも周辺機材もいっぱい買ってました。
あとお店の楽器とアンプは全て試していたので、楽器屋では不真面目だけど優秀な販売員だったと思います。
ストラト、テレキャスター、ファイヤーバード、335、カスタムショップストラト、B.B.King Lucille。。。このルシールを携えてボストンに飛びました。
向こうではギタープレイというよりアレンジや作曲をやってたんだけど。。。というか当時ギターがあまりにも下手っぴで、自信が持てなかったのが強いと思います。
一度、エレキギターを全て手放しました。
思うようにならないなら辞めようと。。。ただアレンジ書くのに鍵盤だけでは時間がかかりまくるので、オベーションを一本手に入れて(確かルシールとずる替えでいけたと思います)、学期末の提出物を書いたはずです。
でも結局エレキギターが無い時期はひと月ほどしかもたなかった。
オベーションを下取りに出して今の175を手に入れました。
楽器屋でナチュラルの175を試奏していたら、パットメセニーみたいな髪型の店員に、買わないなら他が試奏したがってるからって待ってる客を指さされて、ムカついて勢いで買いました。
でも付き合いは短かったけどオベーションを弾いて、アンプに繋がなくてもぱっと音の出る感じがフルアコに移行するいいきっかけになったのは間違いないと思います。
あれから次のギターにはいけていません。
気に入っているとかいないとかそういうことじゃなくて、単純にこれ以上は値段が高くって手が出せていない。
L5を画像検索して、値段見て諦めるっていう。
実際L5は数回しか弾いたことないし、具体的に買うアクションはしていません。
多分本気で探し出したらすぐ大変なことになっちゃう。。。のが怖くて。
でもどうも自分はギターに関しては一本あればよく、サブは持てない性分みたいなので、次のギターが手に入るまで175はもうしばらく。。。いやもしかしたらこれからもずっと。。。ですね。
シンセはいっぱいあるんだけどな。。。ギターは抱えるからですかね。。。