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3つのペンタトニック

これまでいくつかペンタトニックスケールの話をしました。

私の説明下手が祟って、難しい文章になっていることを自覚しつつも、書いたものはアップするようにしています。

実際このペンタトニックスケールでのソロの考え方は頭の中が非常に楽になる方法です。

是非理解して、コード進行やスケールチョイスの悩みから解放され、リズムを常に気にするべき優先順位の一番上に考えて演奏に臨めるよう願っています。

今回はキーが変わらないコード進行(ワンキー)でのペンタトニックスケールの可能性を考えてみたいと思います。

まず、コード進行をそのキーのダイアトニックコードか、そうでないかでまず分けましょう。

ダイアトニックコードでないコードは今回、思い切ってスキップするとして、ダイアトニックスケールがいくつか続いている箇所で、どうペンタトニックを使うかを考えてみましょう。

そんなの。。。キーのダイアトニックスケールでソロを取るに決まってんじゃん。。。ですよね。

ダイアトニックコードの箇所ということは、当然そのキーのドレミだけでできたコードですから、そこにドレミでソロを弾くって当たり前のことだと思います。

でも。。。そんなこと言ったら、曲って実は結構ダイアトニックコードばっかりです。

どうでしょうか、もちろん曲によるけど、多ければ八割九割ダイアトニックコードなんて曲は普通にありますし、大抵の曲ではダイアトニックコードの存在がそのキーを決定していると言っても過言ではないと思います。

自分のソロ、一曲で何コーラス弾きますか。

そして一晩に何曲ソロが回ってきますか。

それが全てドレミだったとして。。。たとえ曲ごとにキーが変わったとしてもずっとドレミですよ。。。フレッシュに演奏し続けるのはなかなか難しいことだと思います。

今回は三種類のペンタトニックスケールを使い分けて、ソロの肌触りというか、雰囲気をコントロールする練習をして、ソロに取り組むフレッシュさを持続させようという試みです。

三種類というのは、キーに対してそれぞれ、II、III、VIのマイナーペンタのことです。

マイナーペンタトニックはマイナーセブンスコードの構成音に11thを足した五音のスケールなので、ダイアトニックのマイナーコードであるII、III、VIにそれぞれ11thを足しても、やはりドレミの音しか出てきません。

つまり一つのキーにつき三種類づつマイナーペンタトニックが使えて、それは全てキーに合っているということになります。

ただブルースのフレーズを、この三種類のペンタトニックスケール上で弾いても、VIマイナーペンタはなんだか懐かしい感じのサウンドに。。。IIやIIIマイナーペンタだと、キーが合っていないフレーズを弾いているように聞こえるでしょう。

順番に検証していきましょう。

VIマイナーペンタは私にとっては昭和のサウンド、ノスタルジックなソロ、いわゆるメジャーペンタサウンドになるやり方です。

ペンタといえば多分一般的にはこれでソロを取るやり方をまずは紹介されると思うのですが、これは。。。その。。。たまには良いけど。。。醸すサウンドが。。。その。。。クールじゃない気がします。。。

"さよならと〜書いた〜"な感じ。。。いや、あの感じを出したい時にはこれじゃないと!ですけどね。

譜例を挙げておきます。

譜例1

スライドやチョーキングなども合いそうですね。

次はIIマイナーペンタですが、これはこのままでは大事なミとシがなく、代わりにファとドが入ったペンタトニックスケールなので、コードによってはかなり使いにくいです。

ここにミとシを足して、ドリアンスケールにして使いましょう。

譜例2

詳しくは下の記事で説明しているので、参考にしてください。

IIIマイナーペンタはIIマイナーの逆で、ファとドがないペンタトニックスケールです。

では完璧?ではなく、ターゲットノートはあるけどアプローチノートがないので、なんだかキリッとしない印象でしょうか。ではいっそ指板上での縦の動きを意識して、ペンタのスキッピングを利用したこんな使い方ではいかがでしょうか。

譜例3


以上三種類、全てドレミの音ですが、それぞれ異なるペンタトニックスケールです。

IIIマイナーペンタでしばらく抽象的に漂って、IIマイナーペンタをベースにしたIIドリアンでシークエンスや解決するラインをメインに、ソロの締めにVIマイナーペンタで懐かしいフレーズで終わる。。。など、レイアウトも楽しいと思います。

マイナーペンタトニック、しっかり5ポジション覚えましょう!

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