茶師
元ヤン茶師。
劇場版→→→https://www.youtube.com/watch?v=ytd1u5ycdoU
甚兵衛を着こなすたいちゃんとスーツのバハマが縁側で座っている。
女性 「ただいまぁ~」
縁側の奥から女性の声が聞こえた。
たいちゃん「お?この声は!」
バハマ 「ハル~!!」
縁側の奥からやってきたのは可愛らしく着物を着こなす背丈の小さな女性だった。そう。この家のルームメイトはたいちゃん、バハマ、そしてハルの三人なのだ。
ハル 「元気にしてた?」
たいちゃん「もちろんだよ!どこ行ってたんだ?」
ハル 「場所は内緒よ、トランプと習近平の内密会談で
お茶をたててたの」
沈黙、顔を見合わせるたいちゃんとバハマ。
たいちゃん、バハマ「はぁ?!!」
ハル 「あ、これ言っちゃだめだった、今のなしね」
~茶師~
縁側に座るたいちゃんとバハマとハル。ハルが出張で家にいないことはよくあることだ。しかしまさか中国とアメリカのボス同士の内密会談に呼ばれていたなんて、一瞬たりとも考えてはいなかった。そのうえ【内密】ときた。
いま世界で最も【内密】なものをしれっとバラしたのだ。
ハル 「ごめんねぇ、さっきの知ってることバレると
CIAに殺されちゃうから、気をつけて」
たいちゃん「なに?さっきのって?」
バハマ 「さっきのってなんだよ?」
ハル 「だからぁ〜、トランプと習近平がぁ~」
たいちゃん「いうんじゃねぇよ!💢」
バハマ 「バカかお前は!💢」
ハル 「ごめんって、、」
ハルはその外見とは裏腹に、恐ろしい女である。
バハマ 「よくその場に呼ばれたな」
ハル 「茶師だからね、お茶のプロよ」
バハマ 「他の茶師でも良かっただろ?」
ハル 「それなりの腕っぷしと強いメンタルのある茶師を探してたみた
い、それで私が選ばれたの」
バハマ 「腕っぷしとメンタル?!」
たいちゃん「お前さ、高速集団ヤンキー事件覚えてる?」
バハマ 「覚えてるよ、後ろの100人くらいは原付なのに
先頭の奴だけハーレイダビットソンだった」
たいちゃん「あれ、ハルだよ」
バハマ 「ぬぇえ!?」
そう、ハルは元最強の女番長で、巻き上げた金でハーレイダビットソンを乗り回していた。
バハマ 「ハンドル届くのか?」
ハル 「届くよぉ!」
たいちゃん「こんなんだったけどな!!」
たいちゃんが高く腕を上げた。ハルの背丈ではめいいっぱい腕を上げないと、ハーレーダビットソンには乗れないのだ。
ハル 「馬鹿にしてる?」
バハマ 「あだ名は?」
ハル 「ハーレイクイーン」
たいちゃん「ハーレイクイーン笑笑」
バハマ 「映画じゃん笑」
ハル 「私が先だったんだからぁ!」
バハマ 「そこからよく茶師になったな」
ハル 「喧嘩とお茶が好きだったの、喧嘩は飽きちゃったから
茶師を目指したのよ」
バハマ 「すげぇ二面性だな」
話がかなりそれた事に気づくたいちゃん。気になるのは中国とアメリカの内密会談の内容だ。
たいちゃん「それで、何を話してたんだ?もう知っちゃったんだよ
教えてくれよ」
ハル 「分かんないよ、英語だったもん」
たいちゃん「あぁ、、、、」
バハマ 「もったいねぇ!」
ハル 「少しは分かったわ、とりあえず大変な世の中になるみたい。
二人とも仕事があるだけ幸せ者だね」
たいちゃんの顔がこわばった。
バハマ 「たいちゃん仕事ねぇよ?」
たいちゃんの顔が険しくなった。
ハル 「ええ!?なんで?天才プログラマーでしょ?」
宮島 「そうだ!なんでクビになったんだ?」
ハル 「クビになったの?!」
たいちゃんはクビになって失職したことをバハマにだけ打ち明けていたが、理由は誰にも言ってなかった。言いたくなかった。
たいちゃん「ちょっとな、、、パソコンで、、あの、、、
動画サイト見てただけ、それだけ」
バハマ 「なんの動画サイト?」
沈黙のたいちゃん。
ハル 「なんの動画サイトなの?」
沈黙のたいちゃんは覚悟を決めた。
たいちゃん「あれな、大人向けコンテンツな?そしたらさぁ〜、なんか凄い
ウイルスが入っちゃってさぁ〜、それが社内全体に広がっちゃ
ってさぁ〜、ビル全体にも広がっちゃってさぁ〜、うちのビル
の会社の情報がぜーんぶ漏れちゃったんだよね!そしたらさ、
社長が、うちは天才プログラマーを必要としているんだ!変態
プログラマーはいらん!とか言ってさ笑」
バハマ 「お前バカだな」
ハル 「最低ね」
涙のたいちゃんである。
END
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