ラムザイヤー教授と有馬哲夫教授~東京スポーツ記事より
慰安婦は、慰安所と雇用関係にあったプロの女性であって性奴隷ではない、という論文を発表したことをきっかけに、韓国人留学生を中心にした排斥運動や誹謗中傷の標的にされているのが米ハーバード大学ロースクルールのJ・ラムザイヤー教授だが、日本でも同様の言論弾圧が起きつつあるようだ。
10月5日に日本の大学生が中心となって組織される「Moving Beyond Hate」なる集団がインターネット請願サイト「change.org」に早稲田大社会学部の有馬哲夫教授の解任を求めるキャンペーンを繰り広げているというのだ。
有馬教授は、ラムザイヤー教授と同様、慰安婦を商行為であるとし、資料を駆使しラムザイヤー論文を補強する形で、今年7月、その名も『「慰安婦」はみな合意契約をしていた』(WAC)という著書を上梓している。どうやら、この本の主張が一部の左派活動家には「差別を煽り、歴史否定発言を繰り返す」(請願文より)行為に見えるようだ。
ラムザイヤー騒動をウォッチしてきた文筆人の但馬オサム氏は語る。
「有馬教授の主張が間違いであるというなら、解任キャンペーンのような姑息な手段を取らず、堂々と論争をするべきです。おそらく、それはできないのでしょう。実際は、慰安婦が性奴隷だったという有力な証拠はひとつもなく、高額な賃金を得ていたセックスワーカーだったという証拠は山ほどあるのです。それを指摘するとなぜ差別になるのか」。
慰安婦問題に関していえば、性奴隷説を否定する論説に「歴史修正主義」というレッテルを貼って葬り去ろうという左派の戦略は限界があると但馬氏は指摘する。
「歴史も学問である以上、有力な新説が出てくれば、どんどん修正されるべきなのです。たとえば、私たちは小学生のとき『1192(いい国)作ろう鎌倉幕府』と習いましたが、最新の調査で鎌倉幕府成立はそれより前だったことがわかり、教科書も書き換えられています。ひとつしか解釈しか許されないというなら、それは学問ではなく宗教です。おそらく、反日左派の目指すのは、慰安婦問題の宗教化であり、元慰安婦の聖女・殉教者化ではないか。彼らからすれば、ラムザイヤー教授や有馬教授は、宗教的異端、悪魔ということになります」
先の署名が7000を超える一方、有馬教授を擁護し言論弾圧に対抗するためのネット・キャンペーンも始まり、こちらも着実に署名数を上げているという。
初出・東京スポーツ