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韓国をもっとも嫌っているのは韓国人~そして誰もいなくなった

韓国では近年、若い世代ほど、そして教育程度が高い者ほど、国を捨て国籍を捨てる傾向があるという。夢も希望もない、この国に明日は来るのか。

名門女子大生の「韓国に生まれたくない」の本音

 世界韓国という国を一番嫌っているのは実は韓国人なのかもしれない。皮肉でも逆説でもない、数字がそれを示しているのだ。 
 梨花女子大学といえば、日本でいうところのお茶の水女子大にあたる韓国の女子の名門として知られる。2005年9月、同校の学生を対象にした興味深いアンケートがあった。
「生まれる前に自分の意志で祖国を選択する ことができたら、韓国を選択しますか?」
というもので、この問いに、793人中、62%にあたる492人が「選択しない」と答えているのだ。
 その理由として、1位 「先進国に生まれたいから」(61.5%)、2位 「祖国がどこかは重要ではない」(19.7%) 3位「韓国が嫌いだから」(8.8%)を挙げている。1位の「先進国に生まれたいから」というのは、韓国が未だ先進国ではないということを彼女ら自身が一番よく知っているということなのだろう。言い換えれば、潜在的な先進国コンプレックスの表れである。2位も面白い。日ごろから何かにつけて、愛国心だ、祖国愛だ、ウリナラマンセーだと騒がしい彼らのこれが本音なのだ。3位に関しては、ストレート過ぎて笑える。
 2006年8月 、韓国のアンケート専門サイト「DCインサイド」の同様の調査によれば、男女8000人中、「生まれ変わっても韓国に住みたいか」という問いに69.7%が「住みたくない」と答えている。2014年2月、同じくりDCインサイドが女性5014人を対象に同様のアンケートを行ったところ、「韓国に生まれたくない」が60.6%に達した。韓国人の韓国嫌いも深刻なレベルに達しているといえよう。
 後者のアンケートでは「生まれたくない」との回答を年齢別に見ると、 20代(60.1%) 30代(58.9%) 10代以下(56.8%) 40代(50.3%) 50代以上(43.6 %)と圧倒的に若い世代の方が、韓国に生まれることに拒否感をもっているのがわかる。
 理由のうちわけとしては上位から順に 「過度な競争」(16.4%)、 「熾烈な入試」(13.2%) 「スペック(学歴、資格など)を築くことを強いられる社会」(11.3%)とある。要するに、学歴社会、競争社会に息がつまるということのようだ。

受験戦争の勝利者さえ就職難

 なるほど、韓国の学歴社会は日本の想像を超えた苛烈さだとよくいわれる。そのせいか、韓国の大学進学率は83.2%(2006年度)でOECD加盟国の中でもダントツに高い。もっとも、真の意味でも"学歴"(キャリア)と呼べるのは、ソウル大学、高麗大学、成均館大学、延世大学、それに加えて女子では先に触れた梨花女子大の5大学で、それ以外の大学では、まともな就職もおぼつかない。ために、韓国では父兄の教育費の負担がバカにならないのだ。学習塾や家庭教師の費用ももちろんだが、担任教師への付け届け(賄賂)も重要となってくる。付け届けの金額いかんによって成績も左右されるというのだから恐ろしい。儒教文化とはすなわち袖の下文化ということである。科挙の時代からの伝統だ。むろん、受験生も必死で、一日睡眠時間3~4時間なんてケースはざら。進学校ともなれば、それこそ学校一丸となって受験生を送り出す。後輩たちの声援を背に悲壮な覚悟で校門を後にする受験生はまるで出征兵士のようだ。まさに「受験戦争」という言葉は韓国にこそぴったりくる。
 そうして運よく大学に入学しても、今度は兵役が待っている。たいがいの学生は2年生か3年生で入隊するが、兵役が終って復学したときには、それまでの勉強をすべて忘れてしまうなんてことも珍しくない。それでも、5大学さえ出れば、現代や三星などの一流企業に就職の道も、という希望があったが、長引く不況はそんなささやかな夢もはかないものにしてしまっている。韓国では現在、就職にありつけるのは全新卒者の20%程度だという。
 さらに「韓国に生まれたくない」理由の回答は、「外見至上主義の形成の問題」(9.7%)、 「見栄意識」(9.5%)、 「顔色を見る雰囲気」(9.1%)と続く。つまり、他人よりも見栄えよく見せたい、見せなければいけない、という韓国特有の虚勢文化に対する疲労感が見てとれる。
 2015年の成人男女1000人を対象とした最新の調査によれば、なんと69.8%が「韓国に生まれたくない」と答えている。前途ある若者の70%が「韓国人になりたくない」と言っているのである。
 それに合わせるように若者の間では自国を否定する「ヘル朝鮮」という言葉が生まれ、自分たちを自虐的に「五放世代」と呼ぶ風潮さえあるという。五放とは、(就職難によって)恋愛、結婚、出産、人間関係、マイホーム購入の5つを放棄しなければならない、という意味だという。

沈む船から逃げ出すネズミたち

「五放世代」は「国放世代」でもある。暮らしにくい韓国を捨てて外国籍を収得する若者が増えているという。
 国法務部によると、2015年上半期で韓国の国籍を放棄した人は7168人で、新たな韓国籍取得者の6538人を600人以上も上回っている。2014年の国籍放棄者は約2万人(註・2023年度でもこの数字は変わっていない)で、取得者との差は5千人以上だという。一方、日本の国籍離脱者は毎年7000人程度を推移しているが、日本国籍収得者はその倍以上いる。
 実をいえば、韓国は日本以上に深刻な少子化問題(原因のひとつが先にものべた、かさむ教育費の問題)を抱えているが、さらにこの国籍放棄ブームは加速度的に「韓国人」を消滅させている。
 では、どこの国の国籍を収得するのかといえば、人気はやはりというかアメリカである。現在、韓国系アメリカ人総数は170万人で、米国総人口の約0.6%にも達しているという。これはアジア系アメリカ人全体でいえば、中国系、フィリピン系、インド系、ベトナム系に次ぐ5位である。うち、 カリフォルニア州45万2000人(州人口の1.2%) ニューヨーク州14万1000人(同0.7%) ニュージャージー州9万40000人(同1.1%)に達している。アメリカの永住権を収得する韓国人も2005年以後、コンスタントに2万人を数えるという(日本人の永住権取得者は総数で6000人)。
 ついでにいうなら、韓国人はどこの国籍を収得しようと、反日だけは変わらない。それが彼らの民族のアイデンティティだからだ。人口の1~2%もあれば、票田目当ての地方議員の一人や二人は釣れる。慰安婦少女像や慰安婦問題批難のモニュメントはこうして建てられていくのである。
 もちろん、晴れてアメリカ国籍を収得できる者は「五放世代」の中でも経済的環境的に恵まれた部類に入る。彼らは幼少時代から、留学経験者やネイティブ・スピーカーについてマン・ツー・マン教育で、国籍あるいは永住権収得のための語学能力を備えた者たちだ。そのためか在外韓国人は総じて英語が上手い。昔のようにcoffeeを「コピ」と発音する韓国人はいない。受験競争の圧迫からに逃れるために、寝る時間も割いて語学学習というのもヘンな話だが、それでも「ヘル朝鮮」で腐るよりは、国を捨て外国人になるほうがよほど将来が展望できるというのだ。
 沈没する船からネズミが脱出するように、韓国から若い人材が逃げていく。

(初出)失念 柴木泰名義


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