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追悼・団時郎さん

 団時郎(次郎)さんが亡くなられました。僕の世代的にいえば、団さん=『帰ってきたウルトラマン』の郷秀樹ということになるが、個人的には壮年になってからの団さんのほうがずっとカッコイイと思う。僕もこんなおじさんになりたいなと思いながら、なれずにこのトシまで来てしまいました。

『少年探偵団』の怪人二十面相も演られていました。しかし、187センチの長身だと、変装する相手も限られてくるのでは?

『帰ってきたウルトラマン』といえば、随一の問題作として名高い「怪獣使いと少年」(上原正三脚本)。異質な者に対する民衆の恐れと排除、差別という重いテーマは、50年経った今も生々しい。宇宙人というだけで殺されしまう金山=メイツ星人、人間たちの理不尽さに対する郷の怒り。人間の二面性をえぐる伊吹隊長のセリフ……。
 

画面では終始、雨が降っていた。『ブレードランナー』に影響を与えた?

 でもよく考えると、本作が傑作、問題作となるのは、人格者である伊吹隊長とMATがいる『帰りマン』世界だからではないか。『ウルトラマンレオ』のMACだったら、「セイジン(星人)だ、撃て!」で終わりですね。なんてって、宇宙人の捕獲を通りすがりの民間人にまかせて、結果的に被害者にしてしまう、ひどい防衛組織なんですから。

関係ないですが、尾身ママってメイツ星人に似てませんか。

ウルトラマンの足元に墓地のミニチュアがあったのが印象的。メイツ星人・金山が在日朝鮮人のメタファーだといわれているが、ならば、ムルチのネーミングもキムチからか。

 ちなみに但馬は、「だってうちはパン屋だもん」のお姉さんのパン屋さん(現在はない)のご近所に住んでいます。

脚本時には、このパン屋のシーンはなく、あまりにも救いのないお話ということで、TBSの要望で追加撮影されたという。しかし、このシーンがあるからこそ作品に深みが出た。お姉さんのヘアスタイルに時代を感じる。

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但馬オサム
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