目からビーム!112「琉球」を嗤う売沖奴~デニーよ、沖縄を売るなかれ
子供の頃、切手集めに凝ったことがある。当時、少年コレクターたちの憧れの的だったのが、琉球切手の「守礼門復元記念」で、確か市場価格は一枚1万円、シートでは10万円以上していたと思う。守礼門という名称もこれで知った。
後年、この守礼門の歴史的意味を知って違う意味で唖然となった。なんとこの門は、琉球王が冊封していた清国皇帝の使者を三跪九叩の礼で出迎えるために建てたものなのだという。三跪九叩はその名の通り、3回跪き9回地面に頭を叩きつけるお辞儀。沖縄サヨクは琉球処分をまるで悪魔の所業かのようにいうが、明治政府はむろん、その前の薩摩藩でさえ、三跪九叩の如き屈辱的な臣下の礼を王家に求めなかった。王家の地位こそなくなったが、尚家当主は新政府に侯爵として迎え入れたのである。天皇は人の下に人を作らなかった。
「琉球が存続し続けるには日本に帰属するのが正しい道だった」。
去る14日、「尚家と祝う沖縄県祖国復帰50周年」イベントでの、尚家23代目当主・衞氏の言葉がすべてを物語っている。僕もその全文を読ませていただいたが、衛氏の聡明でジェントルなお人柄に触れるようで静かな感銘を覚えた。
しかし、沖縄にもバカがいる。秋に行われる「首里城祭り」で、あの屈辱にまみれた三跪九叩の儀式が復活再現されていたのだ。琉球王に扮した演者が清国の使者に向かって土下座するパフォーマンスに「訪れた人たちが厳かな儀式の様子に魅了されていました」(イベントの解説)と胸を張るのだから呆れる。若狭に建てられた一対の龍柱といい、このパフォーマンスといい、中国の引力圏に自ら身を差し出す行為、”売沖奴”の所業ではないか。何よりも彼らは「琉球」を持ち上げながら琉球王朝を貶めていることに気づいていない。
おそらく、知事をはじめ売沖奴の諸君の耳には、尚衛氏の「祖国日本への復帰は百万県民の悲願だった。尽力した先人に深く感謝したい」の言葉も届くまい。
さて、切手守礼門だが、祖国復帰で琉球政府が消滅すると同時に価値を失い、現在では一枚200円前後まで下落している。どうやら、祖国復帰で一番損をしたのは、本土の一部、切手投機家だったかもしれない。
初出・八重山日報
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