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第18話初めてのアメリカ 帰国サンディエゴSADLAND
滞在日数分のマリファナを手に入れた俺達は サンディエゴのコンドミニアムで、潮のアイディアによる ビール缶パイプを自作した。350mlのビール缶の横腹の中央にマリファナの葉が落ちない程度の穴をネット状にアーミーナイフで開け、そこを中心にビール缶を折り曲げただけで完成で、飲み口に口をあててライターで火をつけて煙を吸い込む仕掛けになっていた。
夕食が済むとこのパイプで廻し吸いをした。
スズタカと亘が寝てしまったので、潮と俺は2人でミッションベイへドライブしに出掛けた。車窓を開けて外の空気を吸い込むと実に心地良く、フリーウェイに乗ると夜景が入り江の灯りと共に流れて行った。
途中、シーワールドの近くで反対車線を走って行く事がいて、潮が、「あれ、あのバカ 逆走してねえ?」と聞くので、俺も「ホントだ、知らねえよ」と答えた。俺達二人がマリファナでブッ飛んでいたからかも知れない。
翌日はロサンゼルスクラブに客として来ていた亘の知人のニール青木という日系スケーターの案内で、有名スポット「SADLAND」という公園に行った。「SADLAND」はどこか惑星の表面を思わせる造りになっていてクレーターのようなRと、直径が1.5m程で底部だけがRになった円柱が点在している。雑誌やビデオでは見ていたが、予想以上に難易度が高かった。
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トランスワールドの写真集でレスターカサイがフェイキー をしている写真があったが、とてもそんなに高くまで 登れるシロモノではなかった。
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しかたがないので、クレーターRでラップオーバー(スミス)グラインドをかけたりするのが関の山だったが、 亘はノーズピックをメイクしていた。
すっかりアメリカでの生活を堪能していた俺達にも日本に帰る日がやって来た。コンドミニアムの一室を提供してくれ、すっかりお世話になったジェニファー という28才のブロンド美人にもお別れをした。 ジェニファーは俺が買いそびれた「エルム街の悪夢」のフレディ クルーガーのフィギュアも、追って送ってくれると約束して くれた。ジェニファーの頬にキスをして俺達はサンディエゴエアポートから日本への帰路についた。
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俺はまだ 必ずアメリカに来ると心に誓っていた。
つづく