見出し画像

第20話DOGTOWNアーロン・マレイ デビルマン西岡 HFロサンゼルスクラブへ

「山口、今アーロン来てんで」

ある晩、生谷さんから電話がかかって来た。「マジですか? 今からすぐ行きます。」と言って俺は8㎜ビデオカメラを持って急いでロサンゼルスクラブへと向った。

アーロン・マレイ と言えば、俺があのクリスチャン・ホソイ以上に憧れているドッグ・タウナーだった。

ロサンゼルスクラブでも彼のスタイリッシュなロールアウトレイバックを真似て、 自分なりにメイクしてきた。ロサンゼルスクラブに着くと俺はアーロンの滑りをビデオに収めていった。

アーロンのロールアウトレイバック
DOGTOWNアーロンのAD

上半身裸がアーロン


その時のロサンゼルスクラブでのアーロンの滑り

ロサンゼルスクラブでのアーロンの滑り  
奥にビリヤードテーブルが見える

サーフスタイルのバックサイドターン、フロントサイドターンひとつひとつ がスタイリッシュで、思わず見惚れてしまった。

アーロンのサイン入りデッキ

また、ある日はOLLIEマガジンの取材と撮影があった。

いつものように皆でセッションしたりしていたのだが、 俺がミニボウルからのウォールウォークをしている時にいきなりボトムの方からフラッシュをたかれてシャッター を切られたので、危いと思った俺は思わずそのカメラマンの方にボードを流してしまった。するとそのカメラマンのオヤジがもの凄い勢いで「ファック・ユー!」と怒鳴ってくるので俺もカチンときたのだが、あまりに態度 がデカイので生谷さんに「あれ、ダレですか? いきなり断りもなしにカメラ突っ込んでくるんですけど?」と言うと「デビルマンだよ」と言われた。 俺は「デビルマン」西岡氏を知らなかったのだ。

その時、デビルマン西岡氏撮影の筆者

デビルマン西岡氏
1970年代よりアメリカ西海岸文化を日本に伝え、
ボードカルチャー伝導の最先端に属した。
「Dog Town」を代表する”ジェイ・アダムス”や”トニー・アルバ”、
そして時代のアイコン、”クリスチャン・ホソイ”や”クリスチャン・フレッチャー”といったレジェンドたちとの深い交流は、現在の日本のストリートカルチャーに多大な影響を与え、サーフスケートの創世記を築きました。
『NATION』、『Cyxborg』といったスケート雑誌を発行。
またオノ・ヨーコや岡本太郎も参加したARTWORKSに
自身のアート作品を提供。

Cyxborg magazine

又、藤原ヒロシ氏がロサンゼルスクラブ 三軒茶屋店を訪れた事もあり、俺はセッションをしたのだが、氏はおとなしそうな風貌とはうらはらにアグレッシブ な滑りを見せていた。

俺は藤原ヒロシ氏があるひとつの署名運動に
参加してくれていたことを知らなかった。

この項からロサンゼルスクラブ三軒茶屋店に、暗い霧がかかり始めていた事に俺達は気付いていなかった。


つづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?