不適切な退路
か細い子供が眠る頃、灯される部屋があった。
1人1人が微熱に浮かされたような顔つきで
あるものは蒙昧に、あるものは耽美に、あるものは艶やかに夜を縫った
影が伸び匿名が濃くなる頃にはそれぞれの詩は絡み合い水槽の魚は硬水を元手に希う
夜道から流れる祈りの声風邪混じりの幼い現
昨日までは天使の声だったのに繰り返されるテーブルゲーム朝が来るまで終わらない
例えば朝が来る前に何が出来るだろう
お前の日記を切り刻んで微力の輪廻を麻痺させて深い海で泡になって匿名前夜の安寧と少女の初恋の成就を夢見て肺を汚す事しか思いつかないや
アンティークと名付けられた猫の声を記憶して最後の誓いをなんでもないと言い張ることは罪ですか?くだらない欲に注いだ羨望です