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十二人の死にたい子どもたち。
廃病院に次々にやってくる十二人の子供たちの目的は集団安楽死。
全員一致の決を取る直前、ベッドで十三人目の死体が発見され、続行か中止か議論を進める事に、という話。
言わずと知れた「十二人の~」のオマージュ。リアリティはさておき、そそる舞台設定としか言いようがない。装丁は文庫版より単行本の方がカッコいい。
議論を続ける理由とか推理を続ける必要性とか、その辺のツッコミ所も12人のキャラクターの絶妙な振る舞いにより違和感なく一気に没入出来た。
「いかにも」な方向に走ってない所を評価したい。このバランス感だったらバッドエンドも含めてマルチエンディングにしても成立するんじゃないかと思った。逆に自殺に至るまでの絶望感が弱いのかもだけど。
疑心暗鬼になりながらも同じ目的の為に力を会わせる子供たちが斬新で、ミステリーのような冒険小説だった。