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『経営者の役割』という極めて難解な本を要約版、『経営者の役割』の入門書であるこの本を読みました。

本著「バーナード経営者の役割」は、アメリカの経済学者チェスター・I・バーナード(Chester I. Barnard)が提唱した経営者の役割に関する理論。

バーナード理論は常に両極の理論の統合が強調されていると思いました。

個人主義と全体主義、決定論と自由意志論など。

つまり、バーナード理論は限りなく「今」を捉えようとされていたこともあり、現代にも生きる経営論でした。

バーナード理論の革新的なところは、「経営者の役割」としてマネジメント論を展開する以前に、前提理論となる「人間論」「協働論」「組織論」を述べているところだと思いながら読み進めました。

「人間とは何か」

結局、人間とは何か?という切り口を大切にされていて「組織」あるいは「経営」を分析されている気がします。だからか、バーナード理論の中核を担っているのは「組織論」であり、腑に落ちる部分が多いと思います。

経営者の主要な役割


目標の設定と明確化。経営者は組織の目標を設定し、それを明確に伝えるに留まらず、どう浸透できるかが求められていると再確認。

目標はシンプルで力強さが必要であり、メンバーが一致して努力するための指針だと捉えていきたい。

①意思決定
経営者は変化の激しい時代、複雑な状況下で意思決定を行う仕事。戦略的に方向性を決めて組織を牽引する。

②資源の配分
経営者は組織の資源(人材、資金、物資など)を効率的に配分し、最大の効果を引き出します。

③情報の流通と調整
経営者は組織内の情報を流通させ、部門間の調整を行い、効率的な業務運営をサポートします。

④動機付けとサポート
経営者は従業員を動機付け、サポートし、組織の目標達成に向けた意欲を引き出します。

⑤ビジョンの提供
経営者は組織のビジョンを提供し、それを共有することでメンバーの士気を高めます。

戦略的思考
経営者は長期的な戦略を考え、変化する環境に適応できるように組織を導きます。

まとめ

バーナードの理論は、経営者の役割を単なる指示や命令だけでなく、組織全体の調整、コミュニケーション、リーダーシップなど、多面的な活動と捉えることが重要であることを強調されていました。引き続き、自社のステージや環境変化に合わせて繰り返し読みたいと思います。

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