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ロシアビジネスにおける原産地証明書

原産地証明書とは、輸出または輸入される商品がどこで生産されたか、製造されたか、加工されたかを証明する書類です。

英語ではCertificate of Originです。

海外との貿易に必ず必要というわけではありません。
取引先国の法令や規則によって必要となる場合があり、輸入者から依頼を受けるケースがあります。

Certificate of Origin

原産地証明書は全部英語で記載します。

どこで発行してもらえるのか?
原産地証明書は日本各地の商工会議所で発行してくれます。

証明書を依頼すればすぐに発行してくれるわけではないのですよ。
取得するためには、貿易関係証明申請者登録が必要になります。

貿易関係証明書申請者登録には、登記事項証明書や印鑑証明書が必要になるし、登録手数料がかかります。
商工会議所の会員であるか非会員であるかによって手数料がかなり違います。

商工会議所でしか発行されないし、そのためには登録をしなくてはいけないのだから、従うほかない。

ロシアビジネスにおける、原産地証明書の必要性

ロシアに商品を輸出していて原産地証明書が必要になる場合は今までもありました。
ロシアの輸入規則を把握して、この商品であればロシア税関に対して原産地証明書が必要になると判断して事前に用意していました。
そして、同じ商品の輸出であれば一度の提出で税関はスルーできました。

昨今事情が変わりました。
ロシアの輸入規則が変わりました。

事情が変わったというのは、ロシアがウクライナ侵攻を始めたことにより、世界各国がロシアに対して経済制裁を課していることです。
ロシア側はこれに対抗して、経済制裁を課している国からの輸入は禁止するか、厳格な取扱いをするようになりました。

小樽港に停泊するロシア船

日本から輸出する商品に対して、海外(ロシアに経済制裁している国)から日本へ輸入して、それをロシアへ輸出しているのではない、「これは日本製だよ」と証明するために原産地証明書が必要になりました。

えっ?マジ?って疑問に感じたんだけど。。。

ヨーロッパ製品がトルコや中国を経由してロシアにどんどん入っているのに、なんで日本経由だと厳しくなるんだい?
それと、日本もロシアに対して経済制裁しているのに、日本製は問題ないんかい???

ロシアのビジネスマン曰く
日本のロシアに対する経済制裁はさほど影響はない、ロシアと取引しないと日本の方がヤバイでしょう。
だからと言って、この状況が続くのはお互いに良くない。

一日も早く平和になって欲しいと心から願っています。

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