エレキベース練習日記:楽器購入
50歳を超えてのエレキベースデビュー。どこに向かっていくのか楽しみながら記録を残せたらと思います。
エレキ楽器の深くて広い海
幾らかのお金の用意が必要なことも、ウッドベースではなくエレキベースの音をだしてみたいこともイメージしていたのに、なんともポンコツですが楽器の入手についてのイメージがどこかでするっと抜け落ちていました。教室を探すことに比べて何か現実味が感じられない一番の理由は、エレキ楽器を前にして、いままでのアコースティック楽器から視界がぐーんとひろがってキャパオーバーとなっていたんだと思います。
楽器をつかわなくても素敵なトラックを重ねて楽曲をつくりあげる方がいらっしゃるこの時代に「エレキ」でつまずいている現実をうけとめるところから始まりました。
わたしの体験は、あまりにも個人的すぎて、よくイメージされる楽器購入の心の動きや行動と随分とかけ離れていて、記録に残すにはお恥ずかしいところが多いです。
夢の実現の前に、思い込みの書き換えを進める体験だったなと感じられてきたので振り返ってみたいと思います。
昔はよかった。。
わたしが社会人になって手にした楽器はアコースティック楽器でした。
一つ目の楽器、クロマチックハーモニカは、エレキベースに比べて、リーズナブルな価格でプロの方も初心者も等しく使用できるモデルが用意されていました。
2つ目はボサノバ弾き語りのためのガットギター。こちらは、楽器の歴史も古く、価格帯も無限に広がる世界が繰り広げられていると思うのですが、先生に楽器店で試奏していただいて一緒に選んでいただけたことと、初心者向けにと2大巨頭国産モデルがあり、楽器選びで引っかかることがありませんでした。
昔はよかった。。だれか私のエレキベースを選んでくれないだろうか。。
なんていう思いもよぎりました。選ぶことにこんなに興味が薄いとは自分でもびっくりしました。
新しいことにチャレンジをするのだから今までと同じ選び方はできないよね!となんども言い聞かせて、駒を次にどこへ進めたらいいのか模索しました。
ジャズベースとプレシジョンベース
友人の赤い335や、SLASHのレスポールなど、エレキギターと言ったらGibsonというイメージ。エレキベースだったらFender?
そんな心許ない情報でネットの海に飛び込んで最初に出会ったエレキベース情報は、『ジャズベースとプレシジョンベースの違いをおさえましょう』!
読めば読むほど文章が上滑りしていくのを感じました。おばさんがロックやりたいからって高価な買い物をすすめてよいのか?この道に進んでよかったのか?と焦る気持ちが。
それぞれのベースの違いについて語られる方の思いは伝わるのですが入り込めない!攻略法も見えてこない。。エレキベースの音が自分の中に入っていないというのがいちばんの理由ではないかと思えてきました。
ガットギターで練習
楽器にふれるのも久しぶり。自分のために時間を使うのも久しぶり。すぐに決断できない自分を受け入れることにしました。ギターの低音4弦と、4弦ベースの音は一緒だとの情報をもとに、不安な気持ちはギターに触れて解消することにしました。
まずは、ネットで基礎練習を教えてくださる方に感謝をしてドレミファソラシドの練習。指が思うように動かない姿に笑いを抑えながら、ボサノバではコードを抑えることしかしてこなかったギターが生まれ変わるみたいで嬉しくて少しずつ前向きな気持ちが蘇ってきました。
レッスンの課題曲も、ガットギターで練習。ネットにはギターでベースの練習などとは非常識な練習態度とコメントされる方もみかけたのですが、現状をみつめるために、かつての相棒はたくさん私に寄り添ってくれました。
横浜の八神君!
楽器入手までを解説してくださる方や、楽器店の方やメーカーのかたの動画情報など、ベース購入のための情報もだんだん耳を傾けられるようになってきました。
現在地をちゃんとみつめる行動を続けてきたからだと思います。体験の積み重ねから、少しずつ、次の行動を起こしたい気持ちが湧いてきました。
そんな時に、直感でキャッチできたのが横浜で中古楽器の販売と教室を開催されている八神君でした。
10代の方のサポートをされていると明記されていたのですが、ダメ元で、50代のおばさんの楽器購入のサポートをしていただけるかをご相談しました。
なんと!快諾していただけました。
涙が出るほどありがたい!!
たっぷり1時間かけて、エレキベースの選び方をレクチャーしていただきました。プレシジョンベースやジャズベースなど、いろんな種類のエレキベースを紹介していただき、音を聞かせていただき、試奏もさせていただきました。
10代の生徒さんの楽器選びのエピソードも織り交ぜていただいての、レクチャーは「楽器を手にして何をしたい?」をずっと問い続ける時間になりました。
きゃしゃな女の子が、安心感があるとごりごりのプレシジョンベースを選ばれたエピソード。
大きな体に長い指をお持ちの男の子が、からだになじむのはこっちだと
細身のモデルを選ばれたエピソード。
私も、おばさんだからショートスケールと思い込んでいたのですが、ちゃんとしたサイズが必要と思えました。音色などジャズベースがいいんだろうなというところまで辿り着いたのですが、体感をしっかり使ってのレクチャー受講は消耗するものも多く、いちど家に帰って出直させていただくことにしました。
八神君を訪ねていちばんよかったこと。現在地の自分で何をしたいかに、堂々と自信を持っていいということ。自分の体の反応をもっとみたい気持ちが湧いてきました。
次回、八神君をお尋ねする前に、一度、楽器店にもいってみよう!と決めました。ネット通販で安全なモデルを恥ずかしい思いをしないで購入しようとうっすら思っていた私からすると大きな価値観の変化です。
新品楽器の試奏もチャレンジ!
八神君のレクチャーのおかげで、ジャズベースの体感を深めたいという気持ちが高まったことと、レッスンの課題曲の練習も進んできて少し曲っぽく弾けるようになってきたことも手助けとなり、試奏目的で楽器店へでかける行動ができました。
ガットギターを師匠に弾いてもらって購入した私からしたら、すごい自分軸行動です。
試奏をして発見できたことが2つありました。
1つ目は、ガットギターじゃエレキベースの音は出せない!
すごい当たり前のことですが、体験レッスンで初めてエレキベースに触れてから1ヶ月。エレキベースの音のイメージを少しずつ作れてきたんだと思います。私にとって必要な時間だったと思います。拍車をかけてくれたのが、八神君にお会いしてお話を伺おうと行動できたことだと思います。
2つ目は、持ち心地が楽器ごとに違うということ!
まだ音の違いはよくわからないけれど、いい音だけれど持ちにくい楽器と、持ちやすいけれど音が足りないと感じる楽器があることが発見できました。
再び、八神君!
楽器店での試奏体験で感じたこともご相談をして、いざ楽器購入で
再び八神君をお尋ねしました。
音色的にはジャズベースの1択だったのですが、2度目の購入では、ストラップ選びに時間をかけていただきました。
スウェード製、特殊素材製、布製など、ちょうどお店の品揃えが豊富な時期とのことで、希望する楽器との相性を全部試させていただきました。こういう楽器購入の仕方は普通の楽器店ではできませんよ〜と言われましたが
おばさんにとっては普通がすでにないので(笑)
購入できたのは、八神君が丁寧に調整をしてくださった中国製の中古モデル。わたしにはメーカーやブランドがわからない楽器です。フェンダー風なみかけのモデル。
ガットギターでは窮屈だった指板が、ぐーんと広がって、課題曲がのびのびと弾けてしまう!!
ストラップと合わせてわたしの体にぴったりの楽器体験がスタートしました。