『花束みたいな恋をした』をリメイクするなら、張新成に主役を演じてほしい2つの理由
2022年の上半期、中国で日本映画『花束みたいな恋をした』が話題となった。クチコミサイトを見ると、1つのカップルの恋愛感情の移ろいが共感を集めていた。
今回は、映画の詳しい内容は置いておいて、「もし、中国でリメイクされたら…」という仮定の話をする。
ことわっておくが、そんな予定もニュースも一切ない。あくまでも私の妄想と願望の話だ。
でも、もし仮にリメイクされるなら、男主は「張新成」(チャンシンチェン/steven zhang)を激推ししたい。
その理由は、2つある。
(1)『花束みたいな恋をした』と類似テーマのショートムービーでの熱演
1つめの理由は、1年前に公開されたVogueのショートムービーの好演。たった10分間の短いドラマだが、内容は『花束みたいな恋をした』を彷彿とさせる。
冒頭、カップルの倦怠期シーンからスタートする。
そこから時はさかのぼって、「夢と現実」の価値観がぶつかり合う1年前へ。
そして、夢に向かう刹那の高揚感を共有しながら激しく愛し合っていた3年前のシーンへ。
さらに、恋愛が始まる前のぎこちなくも2人の“好き”が溶け合い始めた4年前に。
恋愛の初期は、2人で同じ本を楽しめていたのに、4年後には一方が見向きもしなくなり、会話が盛り上がらない。互いの環境と関係性の変化によって、相手が好きなものを知りたい気持ちや、同じ感動を味わいたいという情熱が消え失せてしまったことがうかがえる。
この点は、『花束みたいな恋をした』と通ずるものがある。
張新成も相手役の女優も、4年間の2人の関係性の行間を演技で埋め合わせていて「さすが!」の一言。たった10分の動画なのに、目で、手で、眉毛で物語る。
『花束みたいな恋をした』で、ぜひもっと長く演じてほしい。
(2)本人が日本版をリスペクトしていると思われる
2つめは、シンプルな理由。張新成が原作に好感を抱いていると推測されること。
中国の著名人にとって日本絡みの投稿は気を遣うと思うが、昨年『花束みたいな恋をした』の映画のチケット画像をweiboに投稿している。
余談だが、オダギリジョーの役は、林雨申を推したい。コミカルでちょっと危うい雰囲気がドンピシャだと思う。
ここまで私のつまらない妄想を書き連ねてしまったが、少子化が急速に進む中国では、1人の子どもにかける教育熱が膨張しており、受験競争が激しいといわれる。
さらに、一流企業の門戸は狭く、都会生活のコストは高く、就職後は激務にさらされるという。
なので、受験・就職・結婚プレッシャーのはざま期の恋愛は、人生の中でも特別フォルダに保存されている人は多いかもしれない。
というわけで、大陸のカルチャーを反映したリメイク版『花束みたいな恋をした』をぜひ見てみたい!
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