キャスパーユンカー沼はもしかしたら巨大湖なのかもしない。
大型連休の頃、浦和レッズのキャスパー・ユンカー沼に落ちた。
以来、通販サイトの広告スペースにデンマーク国旗が表示されるようになった。デンマークの国旗の値段、デンマークの育児法、国民人気の高いメッテ・フレデリクセン首相のファッションまでリサーチして、ずいぶん時間を溶かしたのだから当然だろう。
パン屋でカレーパンを買おうとして、デニッシュを買ってしまった日もある。
推し沼の領域が広がり、五大湖化の様相を呈している。
でも、今回は1人の日本人がデンマーク愛に目覚めた話をしたいわけではない。
「ユンカー沼」は深い、という話だ。
彼のSNS(Twitter)やインタビューに触れていたら、なんというか「この沼、やべえ」と思った。
「ファンからどうみられているか」を自然に意識しており、理と情のバランス感覚が素晴らしすぎる。
5月。J1の月間MVPに輝いたユンカーは、賞金をチームメイトとの食事のためにとっておくと語っている。
体と頭と心を消耗させて闘う彼らに、近いうちに団らんと癒しの時間が訪れてほしい。
日本人でもキッツい高温多湿な気候によって北欧出身のユンカーがバテぬよう、私は、夏バテによく効く真っ赤な梅干しの具のおにぎりを作って、彼の健康も祈ってむしゃむしゃ食べようと思う。