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サービス業はいつの時代も人手不足。デジタル化で解消できることと、できないこと!
先日、支援先の温泉施設で今年最後のミーティングに参加してきた。この施設にかぎったことでないが、昨今はどこも人員不足に悩まされている。
一年でいちばんの繁忙期となる師走から正月にかけては、この問題は顕著であり、来年はフロントのセルフレジや、飲食部門でのタッチパネルの導入の検討が議題となった。
繁忙期に人が足りなというのは、いつの時代も変わりがないのだが、今の状態は、より深刻である。
忙しいから助人が欲しいのではなく、そもそもベースとなる人材が足りていない。それを補うように外国人スタッフの採用もしているのだが、彼らをカバーしなければならない日本人スタッフの負担は別の意味で大きい。
人との触れ合いを大切にする癒し産業としては、接客のデジタル化はあまりおすすめしたくないのだが、仕方のないことだ。
いつの時代も会計作業は変化をするが、人手は足りない
思えば、社会に出て接客業を選んだ僕は、職種は変われども師走は常に人の工面に苦労してきた。
最初の仕事は宝石の販売の仕事だったのでクリスマスまでは休みはなく、特にバブル期のクリスマスイブ前の土日は異常だった。
宝石の知識のない、経理部や人事部の人たちもかき集め、包装の手伝いをして貰っていた。重宝したのは、元銀行出身の経理マンたちで、彼らはお会計の時に実力を発揮する。
当時は、まだカード払いよりも現金が主流で、財布から出てくる福沢諭吉の束を預かると、お客様の前でそれを扇型に広げ手際よく数え、数え終わりに“パンッ!”と札を弾いて音を立てる。
“〇〇万円、確かにお預かりします!”
このデモンストレーションはお客様の自尊心を高める効果があった。
バブルが弾けることも、キャッシュレスの時代がくることも、ましてやセルフレジの時代が来ることも予想はしていなかった。
飲食の仕事は忘年会が忙しい。バブルは弾け、不景気だと嘆きながら、酒をあおる人たちはこの時ばかりと弾けていた。人手が足りないのも、酔客が厄介なのも時代が変わっても変わりない。しかし、大概の支払いはカード払いになっていた。
温泉施設の仕事は、年末年始のご家族連れで賑わう。フロントも、浴室担当も。飲食部門もやはり人の工面にやっきだった。
お客さんの数が増えると、レジでのミスも多い。現金、クレジットカード、電子マネー、Q R決済、支払いの方法が多様になるぶん、レジ業務は複雑になる。
どの時代も人は足りないのはサービス業の宿命なのだ。
そして、支払い方法は変化をしてゆく。時代の流れに沿うことで本当に人の負担は軽減できるだろうか?疑問も残るが、そうであるならデジタル化は止むえないだろう。
でも、癒し産業として人と触れあう接客だけは、なんとしても無くしてはならないと思う。