胃がん検診は鎮静剤を使った内視鏡検査がおすすめな理由
胃に違和感がある、あるいは定期検診で胃がん検診を受信したいが、バリウム検査か内視鏡検査かどちらを選択したら良いのかわからない。
50歳を過ぎると胃の健診を受けたことのない人は少ないでしょう。しかし、バリウム検診経験はあるが、胃カメラ(内視鏡検査)は未体験という方は結構おられると思います。
胃の内視鏡検査で何がわかるのか。どんなことをするのか、バリウム検査との違いとはなにか、費用や保険はどうなるのかなどを自らの体験談を交えてお伝えします。
特に、よく話題になる検査を受けるときに鎮静剤を使うべきか、使わない方が良いのかについては過去どちらも経験していますのでその誓いもお伝えします。
我が国は先進国の中で最も胃がんの発生率が高い国とされており、年間の罹患鞘数は13万を上回ります。
60歳を越えると、その数は多くなります、胃がん検診は転ばぬ先の杖、早期発見が最善の防御策です。本記事を参考に定期的な健診をされることをお勧めします。
内視鏡検査とパリウム検査どちらを受診すべきか
胃内視鏡検査とは
胃内視鏡検査とは、口や鼻から内視鏡を挿入し食道・胃・十二指腸の観察をおこうなう検査です。
医師が画像を通じて、直接オンタイムで観察できるので正確な状況判断を速やかに行うことができます。
さらに、鉗子口(かんしこう)という穴から様々な器具を使って、その場で治療や摘出、採取などを行うことが可能です。
胃内視鏡検査で分かること
食道、胃、十二指腸で生じている多くの疾患、特に初期の自覚症状が少ない癌の早期発見に役立ちます。
バリウム検査とは
バリウム検査は発泡剤で胃を膨らませた状態でバリウム(造影剤)を胃に流し込み、X線で胃の形や内部表面の凹凸を撮影し、胃の異常を観察する検査です。
バリウム検査で分かること
バリウム検査では胃がんやポリープ、潰瘍などの発見が可能です。
内視鏡検査とバリウム検査の正確性の違い
大前提として、バリウム検診で引っかかると次に胃内視鏡検査を勧められます。実際私も過去に2度バリウム検査で疑いありと判断されたのちに内視鏡検査を受けました。
つまりは、内視鏡検査はバリウム検査より精密であるということです。
実際、かかりつけ医の先生もそうですが、ネット上でも多くの医師が、現在ではバリウム検査より内視鏡検査を勧める声の方か圧倒的に多いようです。
内視鏡検査とバリウム検査の健診価格の違い
内視鏡検診の相場は15,000円〜20,000円くらい、バリウム検診は10,000円〜15,000円区くらいです。事前の血液検査や、内視鏡検査の場合は生体組織検査、ポリープの摘出など検査や手術の内容によって費用は変わります。
健康保険は適用されるか
医師の診断の下、健診が必要とされた場合は健康保険適用となります。健康診断の場合自由診療となりますが、市区町村によって負担をしてくれる場合もありますので負担額は変わってきます。
バリウム検査と内視鏡検査どちらが辛い
バリウム検査の場合
バリウム検査の場合、発泡剤とドロドロとしたバリウム(まずいです)を飲んだ後、ゲップを我慢して360度立体的に動く可動式のベッドの上でレントゲン技師の指導のもと様々な体制をとらなければなりません。ちょっとしたアクロバットで中々きついです。
検査後は腸内にはたっぷりの白いバリウムが残り、下剤を飲んでなるべく早く排泄しなければなりません。人によっては中々排泄できず数日お腹が張って苦しむ人もいます。
内視鏡検査の場合
一方で、内視鏡検査は鼻や口から内視鏡を入れるので咽頭反射が起こり、えづきそうになるのを我慢しなければなりません。
咽頭反射を抑えるため、部分麻酔をしますが、これが効かない人は非常に苦しい体験となります。
検査のために胃を膨らませたり、伸ばしたりする場合もありますので激しい違和感を感じる場合もあります。
経口内視鏡検査と経鼻内視鏡検査
先ほども述べましたが、検査には口から内視鏡を挿入する経口検査と鼻から内視鏡を挿入する経鼻検査方法があります。
それぞれメリットとデメリットがあります。
経口検査の方が管が太く、咽頭反射が起きやすいです。また血圧も上昇しやすい性質があります。
受診者は会話はできません。このため受診者の負担は経鼻検査の方が楽でしょう。
反面で、一般的に映し出される画像は経口検査の方が画質が鮮明で、鉗子口も大きいので、大きなポリープの切除などの施術は経口検査の方がメリットがあります。
内視鏡検査で鎮静剤を利用する場合としない場合
内視鏡検査を受診する際、鎮静剤の投与を希望すれば対応してもらえます。個人差はありますが、鎮静剤を投与すればほぼ眠っているうちに検査は終わります。
私は鎮静剤なし、鎮静剤ありのどちらも経口検査で体験しています。
鎮静剤なしの場合でも比較的咽頭反射は軽かったのですが、それでも息苦しく抵抗感はあり、気持ちは悪かったです。
体に力が入り、何度も医師から楽にしてくださいと注意をされましたが、喉から管が入っているのですからそう思い通りにはならないですよね。
多分血圧も相当上昇していたと思います。
一方、鎮静剤を利用した場合は一瞬のうちに意識はなくななり、気づけば別室のベッドの上でした。
辛さの結論
一般的にバリウム検査の苦痛は、鎮静剤を使わない内視鏡検査よりは軽いと言われていますが、鎮静剤を使うのなら内視鏡検査はほとんど苦痛は感じることはないでしょう。。
バリウム検査と内視鏡検査どちらを受診すべきか
健康保険対象の場合、負担金額もほとんど変わりません。逆にバリウム検査で引っかかった場合、内視鏡検査をやり直すこととなりますので時間も費用も2度手間になります。
鎮静剤の使用に抵抗がなければ、内視鏡検査を推奨します。
医療保険の対象となるのか
自主的な医療保険に加入しておられる場合、胃の内視鏡検査は保険料の支払い対象になるのかという点ですが、結論から言えば検査の場合は対象外となります。
但し、ポリープが見つかるなどしてその切除をした場合は、内視鏡を使った検査ではなく、手術とみなされますので対象になりますので、保険会社にご相談してみてください。
まとめ
・50歳を超えたら胃がんのリスクは高まります。健康診断では積極的に胃がん検診を受診しましょう。
・バリウム検査で引っかかると内視鏡検査を進められます、可能なら最初から内視鏡検査を受診した方が無難です。
・鎮静剤の使用が可能なら内視鏡検査の方が楽に受診できます。
・医師が検査の必要性を認めた場合、健康保険の適用となります
・検査だけでは自主加入の医療保険の対象にはなりませんが、内視鏡検査でポリープなどの摘出をした場合は手術とみなされ適用対象となる場合が多いです。