スチームサウナとミストサウナの違い
空前のサウナブームの中、サウナといえば高温の乾式サウナ!のことを指すのが一般的です。!
乾燥した部屋の空気をボイラーで温め、高温の部屋で汗を流す.最近はロウリュが人気で、熱したサウナストーンにアロマ水をかけ、蒸気を発生させるイベントや、自動で行うものもあり、湿度をもたすことで暑さを増長させるのが人気です。
そんな中、ミストサウナやスチームサウナを備えた施設も多くありますが、大人気の乾式高温サウナと比較して、いつもひっそりとした脇役で、メジャー感を感じないのは気のせいではないでしょう。
中には塩サウナや、泥サウナとして使われ、高温サウナが苦手な、特に女性の隠れファンは多いのですが、スチームサウナや、ミストサウナにスポットを当ててみます。
熱さで優位なスチームサウナ
スチームとは蒸気のこと、水を高温(沸点)に温めると気化をして蒸気になります。この水蒸気を直接利用して部屋を温めます。室温は45度前後の設定が標準のようです。
室内は、高温の水蒸気が室内で冷やされ、湯気となるために白く曇ります。
水は空気よりも熱伝導率が良く、蒸気を含んだ質内は高温サウナより設定温度は低いものの、体感温度は高いため、しっかりと発汗できます。
100度近い乾いた空気の高温サウナや、45度のお湯に浸かるほど熱くは感じませんので、入りやすく、しかし体をしっかりと温めることができます。
浸透力で優位なミストサウナ
スチームサウナと混合されることが多い、ミストサウナですが、生成方法が違います。
スチームが水を含んだ気体であるのに対して、ミストは水に圧力をかけて、霧状にしたものです。
ミストは、水を気化させず、圧力をかけることで作れますので、冷たい水でも生成が可能です。
スプレー式の化粧水などをイメージしていただければ良いのかもしれません。
ミストサウナの構造は、部屋自体は暖房機能で温めておいて、温めた水に圧力をかけて噴霧するイメージです。湯気ではありませんので、直接あたっても火傷をすることはなく、部屋が白く曇ることもありません。
それぞれの効能
どちらのサウナも、湿度が高く、肌や髪に潤いを与えます。高温サウナで感じる肌のカサカサ感や、痛みを感じることはありません。
また、高温サウナや熱いお湯に入るのとくらべて、心臓にかかる負荷が低くく、それでいてしっかりと体温が上がるため、血管の拡張作用によって、血流が良くなります。
体の温まり方は、蒸気自体に熱がありますので、蒸気サウナに分がありますが、粒子の細かいミストの方が、浸透能力は高く、潤い感はミストにあるように感じます。
最強なのは加熱水蒸気サウナ
スチームサウナとミストサウナの両方を併せ持ち、それ以上の効果と入りやすさを実現したサウナがあります。
それは、過熱水蒸気を使ったサウナです
過熱水蒸気という言葉を聞かれたことがあると思います。
普通の水蒸気は水が沸点に達した時、気化をした状態であることは前述しました、これを飽和水蒸気と言いますが、大気中の沸点は100度のため、飽和水蒸気の最高温度は100度です。
この水蒸気に、さらに熱を加えることで発生する水蒸気を加熱水蒸気と言います。
加熱水蒸気は400度まで熱を上げることができるので、この原理を応用したものが、水で焼くオーブンと言われるスチームコンベンション(スチコン)です。
高温の水蒸気によって焼かれた、食材は、余分な油分を落とし、素材の栄養価や旨味を損なわず、美味しく素早く調理ができます。
この原理を利用したボイラーを運用したナノミストサウナが存在します。
スチームなのに、ミストと名 乗るのは、普通の水蒸気(飽和水蒸気)にさらに熱を加えることにより、ナノレベルの粒子となるからです。
白い湯気は、蒸気が飽和した状態で発生するのですが、粒子の粉かな加熱水蒸気は白くなることなく、蒸気が満ちた室内でも、霧のように曇りませ
ん。
もちろん、400度の加熱水蒸気に入ると、丸焦げになってしまいます。この原理を使って室内を45度に保った部屋は、一見普通の部屋のようですが、中に入ると肌がしっとりとしてきて、体がぽかぽかしてくるようです。
天然温泉ナノミスト(加熱水蒸気)サウナ
この装置を使って、天然温泉を加熱水蒸気にしたサウナが和歌山県有田市にあります。
施設名は「有田川温泉 光の湯」
敷地内で掘削し、湧き出た温泉,をこの装置を使ってナノミスト化したサウナです。
一見なんの変哲もない、少し暖かい部屋なのですか、室内は温泉成分が充満しており、部屋の中に入り、暫くすると肌がじんわりと湿ってきます。
息苦しさを感じることもなく、過ごしていると体がぽかぽかしてきて、湿った肌は、発汗でびっしょ
りです。ミスト化した温泉がナノレベルで肌から浸透し、温泉に入った効果効能そのままに、サウナ効果も享受できます。
全国的にも非常に珍しいサウナですので、機会があれば是非体験してみてください。
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