究極のライブ感!日本のサウナでアウスグースは定着するか?
大阪の天保山で開催された「テントサウナフェスティバル」に参加してきました。注目のイベントで、大阪で人気のある「素面(シラフ)」というアウスグースチームの熱波ショーを体験しました。このチームの人気ぶりは凄まじく、朝・昼・晩の3公演はすべて即日完売でした。
アウスグースとは?サウナ文化の新潮流
アウスグースはドイツ発祥のサウナ文化の一つで、サウナストーンにアロマ水をかけて蒸気を発生させ、その熱波をアウスギーサー(熱波師)がタオルを使ってサウナ内に広げるパフォーマンスです。
五感を刺激するこの体験は、単なるマニア向けのものではなく、今後さらに広がりを見せる可能性があります。
視覚を揺さぶるタオルパフォーマンス
アウスグースの醍醐味は、何といっても演者のタオルパフォーマンスでしょう。タオルを振る、仰ぐといった動作にも様々な技術があり、大判のバスタオルを使った舞は舞台芸術のように観るものを魅了します。
熱気の中で繰り広げられるこのパフォーマンスは、視覚的な楽しみを超えて一つのアートと言っても良いでしょう。
嗅覚で楽しむアロマの世界
ロウリュの際に使用されるアロマ水も大きな魅力の一つです。一般的にはハーブ系のアロマが多く使用されますが、熱波師ごとに独自のブレンドが施され、その香りは五感の一つである嗅覚をダイレクトに刺激します。
この香りの選定が、パフォーマンス全体の出来栄えを左右すると言っても過言ではありません。
体感温度を操る熱波の妙技
熱波師は、タオルを使って受け手の体感温度をコントロールし、汗をかかせます。そのたびに体温が上がり、汗が流れる感覚に酔いしれることに!
アルコールなしで、この感覚を感じさせる、それが素面(シラフ)というチーム名の由来であり、彼らの技術の高さを象徴しているようです。
音と香りが生む一体感
アロマ水がサウナストーンに落ちる時の「ジューッ」という音や、それに続く蒸気音は、聴覚を刺激して、思わず発汗を促す不思議な力を持っています。
さらに、熱波師の選曲したBGMがパフォーマンスに一体感を生み出し、観客を別世界へと誘います。これらの要素がライブ感を引き立て、観るものを引き込むのです。
味覚を刺激する新しい試み
五感の中で味覚だけはサウナ体験からは遠い存在かと思っていましたが、一人の熱波師がコーヒーアロマを使うと、室内はコーヒーの香ばしい香りで満たされ、嗅覚を刺激します。
するとその場で、熱波師が冷たいアイスコーヒーをふるまう試みが……熱った体に冷たアイスコーヒー、最高です!
サウナを出た後には、塩きゅうりやエスニックな「サ飯」が提供され、五感をフルに楽しめる体験が広がっていました。
五感をつなぐテクニックの重要性
アウスグースの楽しみは、五感すべてを同時に刺激する体験にあります。しかし、その魅力を最大限に引き出すためには、それぞれの感覚をバランスよく繋ぎ合わせるテクニックが必要です。
タオルを振る華麗な舞、香りの独自性、音楽との調和、そして心地よい発汗が、参加者を一つの物語へと引き込みます。これこそが、アウスグースの真髄であり、サウナが一種のライブエンターテインメントとして楽しめる理由です。
さらなる高みを目指して
今回の体験で、素面(シラフ)のメンバーたちの技術の高さを堪能できましたが、五感を繋ぐテクニックはまだまだ進化の余地があります。
練り込まれたシナリオやトーク力、さらには技術の向上が、閉鎖された熱い空間で臨場感あふれるライブを生み出し、日本のサウナ文化に新しい風を吹き込むことでしょう。
リーダーの飯田さんは「アウスギーサーは憧れの存在でありたい」と熱く語ってくれました。彼らが目指すさらなる高みを期待しています。
サウナは究極のライブハウスです。これからも、痺れるようなパフォーマンスを楽しみにしています。