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批評/文芸同人誌『未完了域 第2号――特集:フルーツのある生活』寄稿募集

 皆さまのご協力をいただき、『未完了域 第1号』は大盛況のうち文フリでの頒布を”完了”いたしました(電子書籍版は引き続きkindle/BOOTHで販売しております)。
 それに続き、2025年5月の文学フリーマーケット東京40に向けて第2号を製作いたします。

 そこで批評を中心とした同人誌『未完了域 第2号――特集:フルーツのある生活/サブテーマ:セルフケアの功罪』への寄稿を募集いたします
 前号と同様、原稿については完成したものに留まらず、「未完成」作品も併せて広く募集いたします(詳しくは後述)。

≪特集・サブテーマについて≫

 未完了域……みかんりょういき……みかん……ミカン……フルーツ! ということで、ほとんどダジャレのような理由で特集を決定いたしました。これはただの出オチではなく「そういった冗談みたいな軽さで参加して欲しい」という思いも込められております。
 また古今東西の作品で「フルーツ」がモチーフとして扱われているものは数多くあり、広い間口を設けれる特集として良いと考えました。
 具体例を挙げていくなら、『みかん絵日記』、『きまぐれオレンジ☆ロード』、『アクションヒロイン チアフルーツ』、『くりいむレモン』『仮面ライダー鎧武』、『プリキュア』シリーズの一部キャラクター(キュアピーチなど)、『輪るピングドラム』のリンゴ、ハローキティの「体重はリンゴ3個分」、『Gのレコンギスタ』のリンゴ・ロン・ジャマノッタ、『ジョジョの奇妙な冒険 スティール・ボールラン』のリンゴォ・ロードアゲイン、『明日のナージャ』のナージャ/ローズマリー・アップルフィールド、『いちご100%』、『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』、『いちご白書』、『BLEACH』の黒崎一護などなど。
 他にもザクロは淫靡なイメージを持った演出に使われますし、などは古来から神聖な果実として様々な作品に登場いたします。つまり『暴太郎戦隊 ドンブラザーズ』も当然ながら射程に入って来るということです、ワーッハッハッハッ! これで縁ができたな!
 
 さて、「特集:フルーツのある生活」としたところで、みなさんの生活に「フルーツ」はありますでしょうか? 私は現在、静岡県に在住しており、今時分の季節になりますと至る所に「一袋100円」みたいな感じでミカンの無人販売が出現します。
 が、そういった例外を除けば普段の食卓に「フルーツ」が登場することは、特に独り暮らしをしていると大変に少ないのではないでしょうか? 甘味が欲しいときについつい手を伸ばしてしまう菓子類、非常に手軽でおいしいものです。頭では「フルーツ」の方が健康にも良いであろうことは(「1日1個のりんごは医者を遠ざける」という諺もあるように)理解していても、日持ちしない/食べたり片付けに手間がかかる/なにより高価という側面から、なかなか日常的に口にすることが難しい
 荒木飛呂彦『ジョジョリオン』は”ロカカカ”という不思議なフルーツが物語の中心にあります、その第8巻で登場人物のひとり東方憲助は自身の経営するフルーツパーラーの前で、このように語ります。

「元気な友人やお祝いのときのプレゼントはこの世にたくさんあるが…不幸があったときや病人のためのときにも贈れるものは、花とフルーツだけだ。果実(フルーツ)とは特別だ

 不幸や病気を癒し慰めるための特別なものである「フルーツ」。それは誰かを「ケアしたい」という気持ちのあらわれであると言えるでしょう。
 翻って、自分自身のための「フルーツ」を用意できない生活とは、つまり「セルフケア」が困難な日常を生きていることを意味しています。
 自分で自分の面倒を見る、健やかに生きる上で「セルフケア」の重要性/必要性が当然のこととして受け入れられている現状は、おおむね私も正しいとは思います。しかし「セルフケア」という概念の行き過ぎた浸透は、新たな「自己責任論」へとすり替わりつつあるようにも見受けられます。
 もちろん「セルフケア」は大切だし素晴らしい、その一方でそれが出来ない人間を責め立てるような空気が熟成されつつある。そういった風潮に対する批評を打ち立てていくべきではないか? 「特集:フルーツのある生活」から導かれるその問題意識を取り扱うため、サブテーマとして「セルフケアの功罪」を設定いたしました
 
 また「セルフケア」を語る上で、「セルフネグレクト」から目を逸らすわけにはいきません。ここ数年でも『こずかい万歳』『ヤニねこ』『廣井きくりの深酒日記 ぼっち・ざ・ろっく!外伝』『あゎ菜ちゃんは今日もしあわせ』そして『ドカ食いダイスキ! もちづきさん』といった、セルフネグレクトをコメディに偽装して描く作品が注目を集めております。
 あるいはそういったネガティブな状況を回避するための科学技術の進歩を描く作品(『AIの遺電子』や『僕の妻は感情がない』など)も数多くあります。
 「セルフケアの功罪」というテーマにおいて、こういった作品への批評もまた重要となるでしょう。
 
 という真面目な話は置いといて、前号通り「特集外の原稿」も募集しております。あんだおめぇ、「特集」なんてもんは「何か縛りがあった方が書きやすい」人のために用意した建前なんだから、気にしなくてもいいんだよ!
 
 合わせて『未完了域』は引き続き、可能な限り「批評を書く」という行為の裾野を広げていくことを一つの目標としております。
 つまり、内容のクオリティよりも「書いてみる」こと、それ自体に重きを置いた原稿募集だと考えていただければ嬉しいです。つきましてはこれまで寄稿経験がある方の作品も当然募集しておりますが、「今まで批評を書いたことがない」「ブログ、note、Xなどでは書いてるけど、同人誌には寄稿したことがない」という方の作品をより強く求めております。
 
 気軽にご参加いただくため、『未完了域』では「未完成」原稿での寄稿も受け付けております。書きかけ、途中で頓挫した、プロットのみ、アイデアメモのみの原稿も積極的に募集いたします。
(※その場合、どうしても自身の未完成作品が別人によって参考にされる可能性が発生することをご理解いただいた上で……とはなります)
 まぁ、その、ざっくばらんに言えば「割とむちゃくちゃやっても大丈夫」と考えていただいてOKです。

≪募集原稿≫

・「フルーツの登場する作品」を扱った批評
(批評自体としてフルーツを取り扱う必要はございません
・「フルーツの登場する作品」と解釈できる小説(n次創作含む)、エッセイ、詩など
・「フルーツの登場する作品」と解釈できるイラスト、漫画など(ただし主催者の能力問題で上手く掲載できないリスクがあることをご了承ください)

・特集外の作品を扱った批評
・特集外の小説(n次創作含む)、エッセイ、詩など
・特集外のイラスト、漫画など

≪頒布予定≫

 頒布形態として現在のところ以下の5通りを考えております。
2025/05/11の「文学フリーマーケット東京40」にて実本/紙媒体
・同「文フリ東京40」にて電子書籍
・Amazon kindleにて電子書籍版
・BoothにてPDF版
※私自身が体の都合で紙媒体だと読みにくいため、電子書籍が主/紙媒体が従という位置づけにしたいと考えています。
※電子書籍での表示を優先し、横書きでの掲載となります。

≪締め切り≫

2025/03/23(日)まで
「未完成」原稿OKですが、その代わりとして締め切り厳守となります。

≪送信先≫

すぱんくtheはにー(@SpANK888)宛にDMか
spankpunk888@gmail.com まで
私が読める形式ならどんな形でも大丈夫です。原稿に対するやりとりはGoogle Document上で行う予定です。
※メール見落としの可能性があるため、できる限りX上で「メールしたよ~」と教えてください(リプ/DMどちらでもOK)。すいませんが、よろしくお願いいたします。

≪その他≫

・寄稿いただいた方には、本誌1冊を進呈させていただきます。
・不明点、質問などありましたらXのリプ/DM等でお願いいたします。

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