潜在ニーズ(インサイト)の見つけ方
前回はブランディング講座でも肝となる『問題意識を見つけるフレーズ』という記事を書きました。
問題意識はビジネスや情報発信においても根幹となる重要な部分ですので、まだお読みになられていない方は、ぜひこちら↓の記事も併せてご覧ください。
今回は問題意識から顧客やクライアントの潜在ニーズ(インサイト)を見つける実践的な考え方をご紹介します。
1.顕在ニーズと潜在ニーズの違い
まずは、用語の説明から。
顕在ニーズ・・・消費者が自覚しているニーズ
潜在ニーズ・・・消費者が自覚していないニーズ
具体例を説明します。
牛丼チェーンの𠮷野家は「うまい、やすい、はやい」で「手軽においしい食事をとりたい」というビジネスマンのニーズに応えて支持を得ました。
しかし、カウンター席がほとんどの店内の作りに女性は入りづらさを感じていました。
「手軽においしい食事をとりたい」というニーズはありながら、「見知らぬ男の人に挟まれて食事をとりたくない」という思いがあったのです。
つまり、「手軽においしい食事をとりたい」けど、「パーソナルスペースは確保したい」。
これが潜在ニーズであり、これに応えたのがすき家でした。
店内にテーブル席を作り、女性客やファミリー客でも入りやすくしたのです。
2.潜在ニーズの見つけ方
上記の例のように、潜在ニーズを見つけるには、
顕在ニーズを満たしているが、なぜか購入や利用に踏み切れない
代替案がないから利用しているが、なにかモヤモヤしている
このような「言葉にならない理由」を言語化して代弁してあげる必要があります。
そのヒントになるのが、矛盾と葛藤です。
先ほどの牛丼屋を例に挙げると、
「手軽においしい食事をとりたい」だけど、「パーソナルスペースは確保したい」
手軽に食事を済ませたいというニーズの裏に、一般的な飲食店のような居心地の良さを求めているという矛盾や葛藤が隠れています。
3.潜在ニーズの構造
矛盾や葛藤を見つけることが、潜在ニーズを見つけるヒントだということが分かったところで、矛盾や葛藤を見つけるフレームワークをご紹介します。
その構造は「○○だけど、○○」です。
1.頭と心の葛藤
頭では○○すべきと考えている(顕在ニーズ)
だけど、
心は○○したいと思っている(潜在ニーズ)
2.心と頭の葛藤
心は○○したいと思っている(顕在ニーズ)
だけど、
頭が○○とブレーキをかけている(潜在ニーズ)
3.自分の気持ちと他人からの見え方の葛藤
私は○○したい
だけど、
周りから○○と思われたくない
4.願望と現実
私は○○したい
だけど、
一般的には○○だ
5.願望と望まない未来
私は○○したい
だけど、
○○になりたくない
「だけど、」を挟む、前半部分と後半部分は「対比の関係」になっていることがポイントです。(例:頭と心、自分と他人など)
ぜひ、ご自身でも葛藤や矛盾を生む対比の関係を探してみてください。
後半部分には人に言いたくない、見せたくない、知られたくないような、嫌悪、うしろめたさ、罪悪感、負の欲望などマイナスの感情が入ると、より確信に迫ることができると思います。
まずはご自身の身の回りをよく観察し、イライラしたこと、モヤモヤしたことを上記の構文に当てはめて言語化してみてください。
というわけで、今回はインサイトを見つけるフレームワークについてのお話しでした。
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